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表現の世界で生きていくのに大切にしていることは?現役藝大生AYANE NOGUCHIの「イマ」と「コレカラ」。

こんにちは、Yumi*です。
つくるひとシリーズではインタビューを通し、「何かを生み出す人」のクリエイティビティはいかに発揮されるのかを探っていきます。
今回はアーティスト、AYANE NOGUCHIさんです。

AYANE NOGUCHI

東京藝術大学デザイン科に入学し、2019年現在現役の藝大生。ものごころついた頃から絵を描き始めていた。
お気に入りのモチーフは「目」「歯」「手」そして「星」。
繊細なタッチや個性あふれる表現にファンも多く、個展開催や様々なプロジェクトに参加。多方面で活躍中。

AYANEさんが絵を描くことになった原点は何ですか?

私が小学生だったころ、祖母が水彩色鉛筆をプレゼントしてくれたことがきっかけで絵を描くことに没頭するようになりました。
父が音楽好きだったことに影響を受け、中、高校生時代はオーケストラに所属していましたが、幼いころからずっと好きで絵を描き続けてきたので、あまり迷わず美大への進学を決めました。
学校行事などでTシャツやパーカー、CDジャケットのデザインをしたことがあり、それがとても楽しかったので「デザイン学科」に進学しました。

AYANEさんにとって、アートとデザインって何ですか?

私が考えるアートとデザインの定義は、アートはより個人の「美観」や「感覚」がベースとなり、そこに様々な要素が複雑に絡み合って表現されるもの。一方でデザインは設定された「目的」や「ゴール」を満たすための手段だと思っています。
実際にデザイン学科に入ってみると自分は「デザイン」よりも「アート」志向のつよい人である、ということに気づきました。私が作品を描くときの原動力やアイディアの源は自分の内からこみあげてくるもので理論や言葉で表せないものだったのです。


せっかくデザイン学科に入ったのに「デザイン」に対して違和感を覚え、「自分は何者なのか、今後何をしていけばいいのか」と迷ってしまった時期がありました。また、藝大にいる学生はみな強い個性や表現力、才能があって自分には無いものをたくさん持っています。
そんな環境の中で自分の作品に対するポジティブとは言えない反応があると、自分の存在そもそもを否定されている気がしてしまっていました。


最近は心の対処の仕方を学んだのと、デザイナーではなくアーティストとして創作活動に向き合う、と割り切ることができたのでだいぶ前向きに日々を過ごすことができています。

AYANEさんが普段創作活動をするにあたって、心がけていることは何ですか?
いかに自分が居心地よくいられるか、環境を意識して整えることです。
そんなに難しいことはしていなくて、たとえば人と会って話したり、自分の部屋には大好きなものを置くようにしたりしています。
気になった本や服は集めるようにしていていますね。Google でも一切表示されない、下北沢やその周辺にある隠れ家のようなお店で一点ものの出会いを楽しんだりしています。
何かに没頭することが好きみたいで、ジャンルを問わず映画を鑑賞したり音楽を聴くことも大好きです。


アーティストとして創作活動を今後もずっと継続していくために、毎日手を動かすようにしています。もはや無意識のうちにどうしても描きたくなってしまう、ともいえます。
その時に描きたいものをただ無心で描き進めていると、終わったころには思考が整理されているんです。自分の深いこころの部分を客観的に見つめることもできる、欠かせない習慣となっています。


絵は自分のメンタルの鏡だとつくづく思います。繊細な画を描いていると心もとっても繊細になっていく。描くこと自体を楽しめる程度に、なるべく無理をしすぎず継続していくことを意識していきたいですね。

多方面で活躍されているAYANEさんですが、その背景にはたくさんの葛藤や苦労もあったのですね。それでは、今の自分が考える今後の展望を教えてください。
アーティストとして絵を描くことはもはやライフワークで、自分にとっては欠かせないもの。ですが、そこだけにとどまっていたくはなくて、デザインの領域にも積極的にかかわっていきたいです。


作家とコラボレーションして絵本の挿絵を担当したり、Tシャツやグッズ、アクセサリー制作など、挑戦したいことはたくさんあります。ゆくゆくはヨーロッパでも活動をしたい。
だけど、私は複数のことを同時並行して進めるのが少し苦手なんです。だからまずは今できることを着実に進めていこうって思ってます。
直近では「星座」をテーマに絵を描き進めていて、あと少しで12星座分すべてコンプリート出来るところまできました。


星座シリーズは0.05ミリのボールペンで線の1本1本を描く、繊細な作品です。その分時間も要しますが描き上げた時の達成感や幸福感は強く、自分の自信にもなります。
まずはこのシリーズを完成させて個展を開き、自分の表現に共鳴してくれる人との出会いを大切にしていきたいです。

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