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まだ、寝てない自慢してるの?

わたしは割と長く寝たいタイプです。
寝たいというか、寝ないとまずいタイプ。

睡眠不足になると目がまわり手足が痺れぼんやりし、結果すごく効率が悪い。そして疲れがとにかくつきまとう。そこにコーヒーやらレッドブルやら甘いものやら辛いものやらありとあらゆる刺激物で覚醒させようとする(本当にやばいものは摂りませんでしたよ、念為)。

会社員時代は23時台に会社を出て、25時には寝て8時すぎに起きるというサイクルで回していた。6〜7時間程度は確保していた。数字で見ると十分だろうという睡眠時間です。

それでも土日も仕事したり取材や撮影で早朝集合の日なども月に何度かあると、その日の睡眠はどうしたって3〜4時間くらいになったりして、それがじわじわボディーブローのように効いてくる。ちょうど「睡眠負債」なんていう言葉が流行りだした頃。”負債”という語感の強さの相乗効果で、眠れてない日のコンディションは絶不調である。

そんなこんなで、体力・体調的にすでに限界に到達していたのと同時に、他の事情でフリーランスになったわたし。現在の仕事量は会社員時代の1/3ほどなので(それでいいのかどうかは置いといて)朝も眠り放題である。昼寝も、ベッドに横になって寝放題。睡眠天国が訪れた。

「今は長年の睡眠負債を返済する期間だ」という我ながら感心するもっともらしい言い訳を思いついたので、しばらくの間はそれを許可していたものの、根が”きっちりしい”なので、そろそろ立て直すべきなのでは?このまま自堕落な人生になってしまうのでは…と心配になった。


そこで、改めて1日の時間の使い方を見直す。

スケジュール管理は長らくバーチカルタイプ派で、ここ数年はGoogle カレンダーを活用している。事前に「予定」を入れておくのだが、実際予定が変わったら結果を反映しておいて、振り返り「実行」が見えるようにしてある。これ大事で、過去の仕事のかかった時間が算出できたり、いつどこで何をしていたか覚えていなくていいので色々と役に立つ。

事前に入力している「予定」では、仕事時間のみならず、睡眠から食事、休憩まで組み込まれたいわば『24時間完璧』な惚れ惚れするするようなタイムスケジュールがそこにある。
がしかし。ここで甘んじてはいけない。「実行」に書き換えるところで、恐ろしく無駄な時間の使い方をしていたことが白日の下に晒され、自分でも始めて気づくことが往往にしてあるのだ。

「予定」を組むパーフェクトで優等生な自分は、睡眠は長くても6時間に抑えたい。やりたいこともたくさんあるし、24時間のバーチカルにずどんと睡眠の帯があるとそこの時間もったいないなあ…と感じるのだ。さらに1週間で見ると、その帯が横並びになって、相当な時間が奪われているような気分になる。これは視覚化の圧とも言える。

それで6時間に設定したのだが、まあ守れない。

無理に起きても眠い。効率が悪い。それで昼寝が2時間くらいになると、さすがに本末転倒なのでは?という気持ちになった。

会社員時代はある程度まわりに人目があるし、専門職仕事以外にもやるべき業務もあるし、物理的に横になって1時間昼寝するなんてこともできないので否応なしにこなせていたことが、フリーランスでしかも自宅にいるとなると、眠気を前にすると呆気ないまでに落城する。

あーあ、今日も守れなかったね…と笑いながら「実行」結果を反映する毎日。完全な「予定」を不完全な「実行」にリスケする日々は、なんというか非効率だし、ひょっとして、潜在的に精神上にもあまりよくないのでは、と思い始めた。自己肯定感の低下はこんなふうにして起こるのかもしれない…高い目標を持つことが一周回って自己評価を下げているのかも?

それならば、スケジュールづくりも次のフェーズです。希望的観測はやめて、実行可能な無理のないプランに変更しましょう。始めから高い目標を立てるのはやめる。「これは守れなかった」というフィードバックを受けて、プランをブラッシュアップすべきである。これぞ絵に描いたようなPDCA


睡眠は8時間、死守してみる。

新しいプランでは、逆説的に、睡眠時間を8時間確保することでスタートする。現状プランのGoogleカレンダー上に8時間睡眠をとると、やりたいことが2時間削れてしまう。だが、それはあくまでも「予定」上のこと。「実行」のカレンダーを見返せば、家計簿でいう”使途不明金”よろしく、2時間くらいの”使途不明時間”はいくらでも出てくる。

睡眠を十分に採って、その分、浮いている無駄時間を削る。

と、決意した。
まず、睡眠ありきです。睡眠がすべてを支配する!と極端な理論を打ち立ててみるくらいの勢いで、全力をあげて睡眠を守ることにした。
ちなみにこの8時間がどこからきたかというと、カレンダーを見ると大体睡眠が6時間から8時間に伸ばされてるし、何より8時間寝て起きた時のスッキリ感。何度確認しても私の心身がこれがベストだと言っているので、尊重した。7時間だとスッキリ感がイマイチなもよう。

この8時間睡眠決定を後押ししたのが、ラジオで世界の睡眠時間が平均8時間だと言っていたのと(当然…というか、一番短いのが日本人だそう)、先日仕事で一緒になったフリーランスのライターさんに話を振った際に「私はロングスリーパーだと認めました」としゃきっと言い放っていて、潔いな!と思ったことも大いに影響している気がする。

さて、24時間中8時間、1/3である。残りあと2/3しかない。
2/3しかない。とはいえ、16時間もある。

次に、業務時間を8時間に設定する。

たまたまですが、法定労働時間ですね。当然、会社員時代は収まるわけなかったしクリエイティブ系ならどこの会社も収まるわけないと思うけれど、一旦、これも死守することにする。繁忙期でなければ仕事量的にも全然クリアできそうである(いや仕事増やせ)。

そうなると残り8時間。食事や家事や趣味の時間。
なんだかこれで十分な気がする。わたしにとって家事は趣味みたいなもんなのでそこで割かれる時間は苦ではない。数年前からテレビを見ない生活なので、時間をフルに活用できればかなりのもの。ちなみに、テレビは視覚と聴覚の「五感のうちの二感」を奪われ行動に制限が出るのが好まず、見なくなってしまった。かつてはテレビっ子だったのに…。


ということで、ロングスリーパーとして生きることにした。

覚悟だ、これは覚悟。なまじショートスリーパーに憧れたけれど、できないことはできないと認めて、合わないことを無理してやるよりも自分にとってベストウェイを見つけることの方が重要である。8時間って長い気もするけど無理をデフォルトにしないというのも、年齢的にもこれからの生き方的にもマストなんじゃねーのと開き直る。

それに考え方もなんだかとてもシンプルになって良い。
WORK・ LIFE・SLEEP それぞれ8時間ずつという構造。
ワーク・ライフバランスならぬ、ワーク・ライフ・スリープバランス。まあ、これも子育てとか介護とか外的要因がなく100%自分のことだけ考えればいいライフスタイルからできることではあるのでしょうが。今だけかもしれないから、大いに楽しもうではないか。

さあ。
そんなわけで、早速8時間サイクルに「予定」をリスケして、「実行」してみます。今度こそ成功するのか?結果はいかに!?またご報告します。

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