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自分たちを取り戻す旅

どんなに困難で悲しみがあっても、途中でこぼこ道でも、後から振り返ってみたら、すべて完璧な計画のように必要だった、あの日々があったからこそ今があると思えるものだ。

Shirleyの言葉

子どもの小学校がラフスタートとなり、すっかり人が変わってしまったかのようで行き詰ったので、思い切って学校を休んで、アメリカへ飛び立った。
結果、人生で忘れられない素晴らしい旅となり、すっかり自分たちを取り戻した。

散歩中にひと休み

デンバー空港に降り立ち、世界がキラキラと祝福しているように輝いてみえた。あー、ずっとここに来たかった。やっと今このタイミングでご縁があって、心から嬉しいと胸が躍った。アメリカ留学時代に親しくなった特別な友人の母、ShirleyとパートナーのRonが迎えに来てくれていた。コロラドの実家やミズーリの大自然の中にある別荘へ遊びに行ったことがあり、私の1度目の結婚式には日本に駆けつけてくれた。離れていても、強い繋がりで結ばれている大切な家族。娘の学校のことで、八方塞がりになった時、一番に顔が浮かび助けを求めた。

Who you actually are 本来の自分の姿

たくさん家族と話をする中で、英語がうまい下手でなく、自分の考えや思いを自己表現できる喜びと来たら!自然体でいられる心地よさ。どんなことを言っても、まるごと存在を受けとめてくれる安心感。たとえば、学校を休んで娘を連れてアメリカへ行くと言うと「なぜ?親の都合で子どもを振り回して可哀そう」というのが日本的な反応。ここでは「よくぞ決断したね、こんなことができるあなたは勇敢ですごいよ」と称賛される。「こんな素敵な子に育って、あなたって本当にいい子育てしてるわよね。」親であることを、自己流の子育てを褒められたことがあるだろうか?
現地の学校を見学したら、先生も子どもも親も、お互いに信頼と尊敬をもって、一緒によいコミュニティを作っている。それぞれの性格に焦点を当て表彰したり、自分の好きなプロジェクトで学びを探求して、とにかく楽しそうでいいエネルギーに満ち溢れていた。そこには上下関係もなく、叱る叱られるという恐怖も不安もない。圧倒的に自分が自分でよかったと思える環境で、自信と希望が湧いてくる。誰しも時々、自分の軸に戻ってくるようリマインダーが必要なのだ。

We have a Japanese lady friend and her 6 year old daughter visiting with us for a week. They traveled all the way from Japan to be with us in "God's house" for a period of sanctification and rejuvenation. We have a healthy 15 year friendship with her which began with Aaron's introduction. We attended her wedding in Japan a few years ago but she has since been divorced. She hungers after the Truth of Love and seeks to offer this consciousness to her daughter.
(15年来の友人が、活力を取り戻すために日本から来ている。数年前日本での結婚式に参列したけど今は離婚して、真実の愛を追求し、娘にも伝えていっている。)

Shirleyからのイントロダクション

Be present! 今この瞬間に集中しよう

突然決まった1週間程の滞在は、ほぼノープラン。お互いのコンディションを気遣いながら、体力的にも無理なく安全に、やりたいことの優先順位をつけて話し合っていくプロセスが楽しい。全く計画的ではなかったが、その場で決めたとは思えないような完璧なプランとなった。RVというキャンピングカーで山へ向かった先では、雨の影響で道路が全閉鎖。何もない道端で一晩過ごしたが、翌日は国立公園のキャンプ場を見つけ、予約制だったのにスペースがたまたま空いて、素晴らしい湖の景観とともにハイキングをして自然を堪能した。RVの狭い空間の中で、生活をともにし、TVやwifiのエンターテイメントがない世界で、家族の絆を深める絶好のチャンスなのでかなりおすすめ。旅の準備や片付け、食事の準備に、色々とやることが多いのだが、集まった4人が誰に何を支持されることなく、自分にできることを持ち寄り協力していく。What a great team!こういうチームは何をやっても、話しても、本当に気分がいいし最高。
娘はというと、英語がわからないなら、日本語を教えちゃえとRonとShirleyにひらがなから簡単な挨拶までレクチャー。私が子を特別扱いしないため、最低限しか通訳しないしほったらかし。そういう状況で、自分でアートや工作に楽しみを見出したり、料理の野菜カット担当を名乗り出て得意そう。まわりをよく観察して、先読みして、必要なものを自分で用意する姿には、Ronもこんな6歳見たことないよと驚いていた。そうそう、本来の彼女の素晴らしさってこういうところよ!学校で意地悪されるのは、賢すぎるからじゃないかと言われ、確かに多様性や違い(人より優れたところ)を受け入れがたい文化的な背景もあるのかもしれないと腑に落ちた。とにかく、彼女の笑顔や好奇心が戻ってよかった。最初は日本に帰りたいと言っていたのに、すっかりRonとShirleyと離れたくないと懐いていた。本当に来てよかった!

湖の静けさTranquility

Let go of your ego! 欲を手放そう

学校を休んで旅に出ても、子どもが難しい時期、いわゆる反抗期なことは変わらない。うんざりもするしイライラするけど、変わったのは私の向き合い方。何を言われようと動じない、穏やかさや平和な心を手に入れた。
たとえば、庭のホットタブでShirleyと長話をしていたら、子どもが上がりたいと会話を中断された。大事な話をしていたのに悲しいと伝えたら、翌日「話が終わったらでいいから来てくれない?」という配慮のある声がけに変わった。また朝のサプリを飲みたくない娘のために、粉にしてヨーグルトに混ぜたが拒絶、Shirleyの厚意を無駄にしたと悲しんでいたら、自ら粒を飲み直した。力尽くでコントロールしなくても、時間はかかろうと、ちゃんと愛や気持ちは伝わる。
また、嫌なことを嫌と言えることはよいこと。ちゃんと感情を表現できること、環境の変化を敏感に感じとれる感性、学校でたまったストレスをちゃんと家で吐き出せる、居場所があることは大事だ。なにより本音でぶつかり合える、それが家族の真の価値なんじゃないか?
この旅で、Shirleyと深く話す中で突きつけられたものがたくさんある。これまで聞いたことがないし、きっとShirleyも話したことはないだろうと思うことを開示しシェアしてくれた。未来がどうなるかは神のみぞ知ることで、我々がどうあがいても仕方のないこと。欲しいものは今欲しい、けど欲、願望、自我を手放し、なるようになるとどっしり構える。渦中にいる時は、振り回され苦しみがある。けれど後から振り返ったら、全部用意されていたもので、今の自分があるのはそのおかげなんだと思える日がきっと来る。欲を手放そう。愛おしい未来が必ず待っているから。

RVキャンピングカーからみた景色

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