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196. その気持ち、言葉にできる⁉③

どんなに言葉を磨くスキルを学んだところで、
自分の気持ちを把握していなければ
強い言葉を生み出すことはできない。
考え抜く、整理する、さらけ出す、
この一連のプロセスを正しく経ることで、
あなたの言葉は人を導く「旗」になる。

今回はこの本のシリーズを紹介する最終回なので、
今までの記事を紹介しておく。もし、まだ読まれていない方がいれば、第1章から読んでみてほしい。

第1章 「内なる言葉」と向き合う

第2章 正しく考えを深める「思考サイクル」

第3章 プロが行う「言葉にするプロセス」

3.1 思いをさらけ出す2つの戦略

素材がよければ、味付けは必要最低限でいい。
内なる言葉は外に向かう言葉のタネである。
外に向かう言葉を磨く以前に、私たちが磨かなければいけないのは内なる言葉ではないだろうか。

内なる言葉の存在をはっきりと認識し、内なる言葉の語彙力と解像度を上げなければいけない。そのためにも「どうにかして、この気持ちを伝えたい」という動機付けがされている状態にする。

自分の想いをさらけ出すことが
人の心を動かすことにつながる。

想いをさらけ出すためには2つの戦略が存在する。

①言葉の型を知る。
②想いをさらけ出すための心構え

3.2 日本語の「型」を知る

使える型は全て中学までに習っている。
型を破るにも、型はいる。型を知ることは、
自分の言葉を磨く道のりを最短距離にすることを可能にする。
型を知ることで、型を破ることができる。

基本的な型をいかに「使える型」へと変換していくか。

①たとえる(比喩・擬人)
 ↳わかりやすい言葉でイメージを共有する。
②繰り返す(反復)
 ↳大事なことだから、繰り返す。
③ギャップをつくる(対句)
 ↳強い言葉はギャップから生まれる。
④言いきる(断定)
 ↳曇りない言葉で、明確な未来を打ち出す
⑤感じる言葉を使う(呼びかけ)(誇張・擬態)
 ↳「感じる言葉」が聞く耳を持たせる

3.3 言葉を生み出す「心構え」を持つ

内なる言葉を強く意識し、拡張することで解像度を上げることができる。また、言葉の型を知ることで、自分の想いを外に向かう言葉へと変化させていく。これらのサイクルを繰り返すことにより、頭の中が明確になり、自分の想いを言語化することができる。

自分の想いを把握し、大きく育てていくことが重要なのだ。では、具体的な方法を述べていく。

①たった一人に伝わればいい(ターゲッティング)
 ↳みんなに伝えようとすると、誰にも伝わらない。
②常套句を排除する(自分の言葉を豊かにする)
 ↳常套句が「あなたらしさ」を奪っている。
③一文字でも減らす(先鋭化)
 ↳書ききる。そして、修正を加える。
④きちんと書いて口にする(リズムの重要性)
 ↳誰もが、文章を「内なる言葉」で読んでいる。
⑤動詞にこだわる(文章に躍動感を持たせる)
 ↳動詞には意志が宿る。
⑥新しい文脈をつくる(意味の発明)
 ↳言葉の意味は時代によって変わる
⑦似て非なる言葉を区別する(意味への解像度を上げる)
 ↳単純化することで失われるものがある

おわりに

言葉にできないということは、言葉にできるだけ考えられていないことと同じである。言葉を生み出すために必要なのは、どうしても伝えたいという動機。思いが無ければ相手に伝わることはない。伝える相手を明確にし、「何を伝えたいのか」「なぜ伝えたいのか」を理解することで、強い言葉を生み出すことができる。

言語化に悩んでいる人は本当に手にしてほしい1冊だ。プレゼン、面接、日常会話、SNSなどで自分の気持ちを言葉にしたい人にはおすすめ。
誰もが発信できる時代になったからこそ、言葉の価値はさらに上がっただろう。

今日の格言

本気でものを言うつもりなら、
言葉を飾る必要があるだろうか。

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