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「神社が教えてくれた人生の一番大切なこと 」 和田裕美

「明らかに年々、私は感謝できる容量が増えました。感謝に敏感になるというのかな。だから、幸せだなと思う回数も増えていく。当然、幸せになるのです。」



「神社が教えてくれた人生の一番大切なこと 」 和田裕美


「和田さんの趣味は何ですか?」と聞かれると、いつも「神社にお参りに行くことです」と答えています。


この本を読んでいくうちに、和田裕美さんと神社の関わりは「趣味」というものを超えていると感じました。


和田さんの人生にとって、神社は必要不可欠な場所というか、リセットする場所。


何よりも「神社が好き!」っていうのが、和田さんの言葉から伝わってきます。


神社に頻繁にお参りするようになってから、だんだんと何かのご利益があるからお参りするという気持ちが薄くなりました。その代わりに、気持ちいい「何か」を感じることができるようになったのです。

(中略)

鳥居をくぐった瞬間に変わる空気とか、気の流れる感じとか、肌にかかるひんやりしたものとか、木の呼吸とか、山の声とか、自分にとってものすごく心地良いものが、そこに行けばあるのだとしっかりわかるようになってきたのです。

そしてそれがわかるようになるともう楽しくて仕方ない。好きで、好きでたまらなくなって。それが私にとっての神社なのです。


僕も神社が好きで、よく行っています。


和田さんと同じく「良い氣」を感じ、気持ちが良くなるからです。


これは、一回お参りするだけではむずかしいかもしれません。


そして、お願いごとをしません。


以前読んだ小林正観さんの本には、こう書かれていました。


実は、神社というのは、「お願いごと」をしに行くところではなく、「感謝」をしに行くところです。

「宇宙を貫く幸せの法則」 小林正観 著より


どうしてお願いごとをしないで感謝するのか?


とても納得できるお話がありました。


ひすいこたろうさんの「名言セラピー・ダブルプラス」という本に、小林正観さんの講演で、ひすいさんが聴いた話を以下に引用いたします。


ここに水が半分入ったコップがあるとします。

それに対して3つのものの見方があるのです。

1)半分しか水が入っていないじゃないか、気に入らない!という否定的な見方。

2)半分も入っていてうれしいという肯定的な見方。

3)半分も残してくれていてありがたいと感謝して受けとる見方。

どの見方が正しいかというのはないようです。それはあなたが決めること。どう見るかはあなたの自由。

では、もうひとつ。ここに水が満杯に入っているコップがあります。

「しかし、100%の水が入っていても『100%しか入ってないじゃないか』と文句を言う人がいます。と正観さんは言いました。

そんな人いるかな?「それは、さすがにいないんじゃないの」と僕は思っていたら、正観さんはこう続けました。

耳が聞こえる人・・・
目が見える人・・・
ご飯が食べられる人・・・
声が出る人・・・

「名言セラピー・ダブルプラス」 ひすいこたろう著より


同じようなことが、和田さんのこの本にもありました。


和田さんが小学生のころの話です。


おじいさんと神社によく散歩の途中にお参りしていました。けれど祖父はけっして「お願いごとをしなさい」とは言わずに、「裕美も手を合わせて”ありがとうございます”と言いなさい」と言うのです。

(中略)

けれど、ある日、ふと本殿の前でお賽銭を入れた後に、私はこんなことを祖父に訊いたのです。

「おじいちゃん、なんで別になにももらっていないのに、お願いもしていないのに、”ありがとう”って言うの?」

「なんでそう思う?」

「学校では先生に、人になにかをしてもらったら、お礼を言いなさいと教えてもらったんやけど・・・・・。友達のところでお菓子もらったら”ありがとうございます”って言うやろ? そやけど、何ももらってないときとか、何もしてもらってない人には言わんでいいのとちゃうの?」

「そうか、そう思うか? そうやなぁ」と言って祖父は優しそうに笑いました。

「あんな、おじいちゃんは、神さんにたくさんもろうてんのや。死んでもおかしくなかったのにまだ生きてる、この”命”をもらったんや。食べるものがない時代にも生きていく道をもらったんや。それから、家族も、健康も、かわいい孫までもらったんや。今日、こうやって元気でここに来られることにおじいは”ありがとう”っていうてんねや」

(中略)

「ふーん、神様ってお願い聞いてくれるのと違うの?」

「お願いも聞いてくれはるけど、もうたくさんくれてはるんやで」

「なにもうたんや?」

「裕美、今日、おいしい朝ご飯食べたやろ? 布団で寝れたやろ? 朝起きて元気やったやろ? 世の中にはご飯もない人も、元気もない人もいるんやで。そやのに、すごいと思わへんか? 幸せなんや、これがものすごくな。それもらっているんやで。」


普通のことがありがたく、幸せだなと思う。神社に行って自分自身を見つめると、そう感じることができます。


そうすると、こんな気持ちになると思うのです。


明らかに年々、私は感謝できる容量が増えました。

感謝に敏感になるというのかな。

だから、幸せだなと思う回数も増えていく。
当然、幸せになるのです。


この本には、神社参拝についてさまざまなことが書かれていますので、神社に行く前に読んでいただけると、神社参拝が楽しくなると思います。


あと、和田さんおすすめの神社「まず行って欲しい11の神社について」では和田さんの神社レポートがくわしく書かれていますので、これは!と感じた神社がありましたら、ぜひ参拝してみてください。



【出典】

「神社が教えてくれた人生の一番大切なこと 」 和田裕美 マガジンハウス


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