見出し画像

20240206「別々に白く回転する」

ぺりぺりと剥がれ
薄氷を欠き
滲んだ小さな水溜りで
ひとくちを掬う
冷たさの解凍で
飲み込まれる
暖かな熱によって
蕾は膨らみ
雪がれたはみ出しを
各々が保持している
聞かれなければ
答えられないもの
いっぱいあるから
ひとつひとつ
口に出して
思ってもみない
出来事に遭遇する
断片を拾い
抽象からヒントを得る

どれでもいいが
わたしたちのこと
知らない間に
遅れてしまって
その分視野が広がり
届く所の深さへ潜る
深呼吸の奥行きで
苦しいながらも
見たことない光景に出会す
欠片から推測し
在らぬ所まで行けるだろう
どれもが眼差され
戸惑うが
初めてではないことに気づく
生まれたからには
その続きを続け
見果てぬ場所まで
連結を企てる
結晶もいつか解けるだろう

しな垂れる枝に
降り積もる雪たち
凍えると同時に
保持される
いっときの時間
眺めながらも
視線は移動して
どれもが解として
その煩雑な単純さを
白く染めて
理りの承認をそのままに
見つめる
少しだけ解けて
繋がりまた下る
下へ下へ
深く深く
行ける所までは行って
砂つぶの並びを整え
濾過されては透明さを獲る

この記事が参加している募集

朝のルーティーン

読んでくださってありがとうございます!サポートいただいた分は、noteの他のクリエーターのサポートに使わせていただきます😁