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20231222「薄暗がりを待ちながら」

緑の薄灰色の
切り出した岩もしくは石
誰かが運んで積み重ねる
それはもちろん
わたしでもいいが
あなたでもいい
取り留めもない空想の埒外
誰も見出せないそれは
どこに在るのかさえわからない
それでいて
認識の外れに在るだろう
空白の空間
いや未だ充されていない意味のこと
ぽっかり空いて
それでいて充満している
どこからどこが範疇なのか
寄る辺ないその他を充たしつつ
その合間に立って
前後を忘れ振動数を揺らぐ

同調すれば
わたしがなくなり
きっとあなたは気づくだろう
はっきりとはわからないが
その尻尾をちらりと見つけたのなら
その全体までも想像して
別の存在さえ命名すると思う
約最小と約最大の狭間で
奧隘として佇むのは
わたしとあなたの差異
それでいて同じ範疇の虜
皮膚をなだらかにしては
爪を磨ぐ
跳ねる点と止めの角度
与えられたとして
縦横に進ませ
その旅の航路を虹ませたのなら
這いつくばった冷たさと
情熱の証さえ貝殻に耳に添える

薄暗がりでの出来事
柔い灯りで暮らす毎日
天候は気にしてないが
どうも小さな隙間から
眩いひかりが届いて来たる
それに注視してしまうと
その他が見えないのだから
その見えなさの感触まで
手を伸ばし
馴染んだようで
馴染めない自身の様態で
そうだそうだと肯定しつつ
また忸怩の拘泥で
泥沼に嵌っては
螺鈿の反射で
暗闇までも仄かに萌す
あわれ嘸かし詳らかに物申す
暖簾を潜りその柔軟を融通として
扉は今に開かれるだろう

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