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2021年5月の記事一覧

「赤いモレスキンの女」他人の鞄の中身は興味深い

「赤いモレスキンの女」他人の鞄の中身は興味深い

「赤いモレスキンの女(アントワーヌ・ローラン著)」を読んだ。※ネタばれです。

ある朝、書店主のローランは物がいっぱい詰まった女性もののハンドバッグを拾い、その落とし主を探し始める。

さすがフランス。とにかくお洒落なラブストーリーで、読み終わるのがもったいないぐらい、贅沢な読書時間が過ごせた。

女性のハンドバッグについて、世の男性は「なんだか触れてはいけない、近寄りがたいもの」という感覚を持っ

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世界中の女性に幸あれ!

世界中の女性に幸あれ!

「三つ編み(レティシア・コロンバニ)」を読んだ。

心を揺さぶられた。胸が苦しくなり、最後に胸が熱くなった。読み終わるのが寂しくて、ずっと三人の冒険を読み続けたかった。

乳がんと戦うサラ(カナダ)、家業の倒産の危機と戦うジュリア(イタリア)、貧しさと差別と闘うスミタ(インド)。3人ともものすごく強い女性だ。こんな形で三人の運命がつながっていくとは。

インドの、カーストにすら属さない「不可触民」

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「彼女たちの部屋」

「彼女たちの部屋」

「彼女たちの部屋(レティシア・コロンバニ著)」を読んだ。

パリ。難民やホームレスの女性のシェルターで代書人のボランティアをしている弁護士のソレーヌと、実在するこの施設を100年前に作ったブランシュの物語。

世の中には様々な理由でホームレスになる人がいるんだなぁ。寒空に家のない人たちがどれほど辛いか、女性のホームレスであることがどれほど危険か、想像して心を痛めることは多かったけれど、その実態を読

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自尊心=自分らしく生きること

自尊心=自分らしく生きること

「私は私のままで生きることにした(キム・スヒョン著)」を読んだ。

ぜんぜん私のままで生きていない自分にとって、ビックリするほど勉強になることが山盛りだった。韓国と日本は、集団意識が強く自殺率が高い、寄り道を許さない社会、と似ていることが多いので、ここに書かれている韓国社会は日本人の私も共感することが多かった。なかでもいちばん教えられたのが「どうやって自尊心を高めるか」というところ。

私は自尊心

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