玉村聡二郎

独特の嗅覚を頼りに本当に旨い店を厳選レポしています。 鎌倉出身、人形町在住、玉村聡二郎…

玉村聡二郎

独特の嗅覚を頼りに本当に旨い店を厳選レポしています。 鎌倉出身、人形町在住、玉村聡二郎52歳(書道家の嫁がいる) 別の名を愛飢男(アイウエオ)。 食以外のクセ強日記もお楽しみいただけたら本望です。 食は花街にあり。 さて、今宵も一杯一杯又一杯、 放浪してきます。

最近の記事

【台東区 松が谷】えびす丸

下町の静かで心地良い空間。 旨い肴と旨い酒をゆっくり戴くには、 ドンピシャの店である。 松が谷の『えびす丸』。 ここは、 フライ、煮魚、寿司云々、 どれをとってもピカイチなのだ。 酒とのマリアージュが素敵である。 仕入れによって毎日変わる品書きは、 手書きで味わい深く、丁寧で、 いかにも美味そうだ。 飽きのこない楽しみが常にある。 つまみの種類は豊富で、 "酒の肴にもってこい"なメニューで いっぱい。 途轍もなく嬉しい。 そそくさと、 日本酒をお願いしてみる。

    • 【中央区 銀座】みやざわ

      銀座で1番好きな店と聞かれたら… 『みやざわ』が三本指に入るかなあ。 この日は銀座界隈を、 東西行ったり来たりして、 いろんなお店に巡り合った一日。 この度ご紹介したい『みやざわ』は、 そんな道中の締め括りに出会った 純喫茶である。 ここは昭和31年創業以来、 彼此60年以上の老舗中の老舗なのだ。 店内は、 椅子も壁も長い月日を経て、 味わい深く、アンティークな色合いに 染まっている。 じんわりと歴史を感じさせる、 クラシックな店である。 昭和の喫茶店だから、

      • 【中央区 日本橋室町】かに福

        "御かにめし"を食べに来た。 普通と大盛があり、 ズワイガニを使用、 大盛は普通の1.5倍である。 これが超美味いのだ。 訪れる度にパワーアップしている、 『かに福』。 初心を忘れずに常に躍進し続ける いい気合いの店である。 御かにめしは、 迷わず大盛を注文。 腹一杯に食べたい。 と、逸る気持ちを落ち着かせ、 先ずはお刺身をいただく。 こちらはタラバガニで、 キンキンに冷えた生中のお供に、 舌鼓をうつ。 そして今宵のクライマックス、 "御かにめし"を待ちに待つのである

        • 【台東区 上野御徒町】ラパン

          上野御徒町界隈。 ここは洋菓子店の空白地帯である。 小生が知らないだけ、 かもしれないけれど。 美味しい珈琲を飲みたい時に、 クラシックなスイーツも 合わせて食べたいなぁ、 と思う事がしばしば。 すかさず王道のショートケーキを はぐはぐと美味しいものを、だとか。 そんな欲望を満たしてくれるのは、 上野広小路にある本格的な、 喫茶店『ラパン』である。 アイスコーヒーをいただいた。 うむ、奥深いビターな風味である。 店の玄関横には、 存在感のある大きな珈琲の焙煎機が 佇む

        【台東区 松が谷】えびす丸

          【新宿区 荒木町】佳蕎庵くぼた

          荒木町は車力門通り。 そこを更にちょっと入った所にある、 隠れ家過ぎる蕎麦屋『佳蕎庵 くぼた』 のご紹介である。 信州の地酒とご当地のつまみ。 イナゴや蜂の子、ザザムシ等々、 チャレンジするには 一寸躊躇してしまう様な 珍味を超える珍味までが取り揃う。 TVで観てから、 1度食べてみたいなあと思っていた 木曽の無塩伝統発酵食品 "すんき漬け"もあってびっくり。 蕎麦は二八で、 しっかりした歯ごたえである。 うん、美味しいなぁ、 こういうの大好きだなぁ。 こんなに乙な店

          【新宿区 荒木町】佳蕎庵くぼた

          【台東区 柳橋】歩°里

          柳橋にある小料理屋。 客とゆっくりお話ししながら、 ほっこりとした料理上手な母の味を 気さくな女将が出してくれる、 カウンターのみの 気負わないアットホームな店だ。 多少割高とはいえ、 この界隈では味わうことのできない、 レベルの高い"おばんざい"を 堪能できる。 小生は、 特にこの店の"銀だら西京焼き" が大好きである。 甘い脂が乗って熱々プリプリの食感。 ご飯と味噌汁だけ、 と思っていたけれど、ついつい。 ご馳走になりました。 あてに小ビール。 0次会、2次会

          【台東区 柳橋】歩°里

          【港区 赤坂】赤坂くまくら

          赤坂小学校裏の寿司屋の紹介である。 メニューは時価。記載がない。 お任せで握りが出てくるスタイル。 そして、常連率の多い店である。 こぢんまりとした佇まいが、 落ち着く。 今晩も寿司を腹一杯に 握ってもらった。 それでも8000円前後。 小生の心を鷲掴みにしたのは、 新鮮なネタの旨さはさることながら、 なんと言っても板前さんの人の良さ。 小さな頃から寿司を握って、 今に至るという生粋の寿司職人だ。 世間の荒波とは違うところに 身を置きながら、 客の話に静かに耳を傾け

          【港区 赤坂】赤坂くまくら

          【台東区 裏観音】田毎

          釜飯が食べたくなると、 ここにくる。 『田毎』だ。 貝柱の釜飯。 一粒一粒に艶があり、 ふっくらとした白米には、 貝柱とその優しく、 ほのかな味と香りの出汁が 染み込んでいる。 上品の一言。 何とも麗しき"玉手箱"である。 浅草で気に入りの逸品は? と聞かれたら、 小生は、ここの釜飯を言う。 何もこれだけではない。 どれもこれも美味なご馳走 なのである。 鳥わさにお新香、焼き鳥に釜飯と。 店主と言えば、 無口な職人気質である。 塩対応でも、味は最高。 言うこと

          【台東区 裏観音】田毎

          【墨田区 両国】越後屋若狭

          猛暑の中、 両国橋を通り、 回向院に抜ける。 駅から歩くこと7分。 堅川が流れるほとりに、 趣ある日本家屋風の建物。 まるで日本料理か鮨屋の様な 風雅な佇まいは、 東京一と言っても過言ではない。 『越後屋若狭』である。 "こんにちは、予約の者です" 店内は商品のディスプレイはなく、 無人。 奥に声をかけると、 初老の上品な女性が 応対してくださる。 にっこりと笑い、 予約していた水羊羹を出してくれた。 羊羹の上に桜の葉が添えられて、 なんとも風流だ。 自宅用は3

          【墨田区 両国】越後屋若狭

          【港区 新橋】まさお

          夏の限定定食は、 鯖味噌定食に、鯛めし定食、 そして、ふぐ定食だ。 新橋の『ふぐ割烹 まさお』。 駅からは少し歩くけれど、 近くに目印があるから、 迷わず辿り着けるだろう。 推しは冒頭で触れた、 限定ランチである。 こんなに美味いのに、 実はあまり知られていない。 何故だろう。 注目の穴場である。 値段はと言えば、 新橋価格にしては、 やや高めだろうか。 しかし、落ち着いた空間で 旨い飯をいただけるのなら、 妥当であろう。 昭和47年4月に開店以来、 51周年を迎

          【港区 新橋】まさお

          【荒川区 荒川】丸福食堂

          早いもので、今年も夏を迎えた。 蒸し暑い今日の昼飯は何にしようか。 "女将さん、 夏の裏メニューはある??" "今日はないのよ、ごめんなさいねー" 出遅れたか。残念だ。 外観、内観とも、 昭和を感じさせる雰囲気。 『丸福食堂』だ。 絶妙な塩梅で、 "昔ながらの"を味わえる、 ノスタルジックないい雰囲気の店である。 "魚久、玉ひでと、 この界隈は観光客だらけだよね" 女将さんは、笑って応える。 "ファイトよ。 一見さん以外は、 ウチに帰ってきてくれるからいいの"

          【荒川区 荒川】丸福食堂

          【中野区 中野】第ニ力酒蔵

          今晩の小生のセレクトは、 ヒラメの煮こみに、 若竹の竹の子、 そして、鯖の押し寿司である。 全てのメニューを片っ端から、 食べ尽くしたい。 こちらは『第ニ力酒蔵』。 大将の腕といったら、 勲章ものである。 季節の旬のものが、 随時取り揃えられていて、 いつ来ても飽きのこない、 新しい味で愉しませてくれる 店である。 "GWの明けなら、 例えばホタルイカが旬ですかね" と、教えてもらう。 伝説の藤子Aさんは、 15年ほど前から麻雀仲間らと この店に通っておられたらしい

          【中野区 中野】第ニ力酒蔵

          【文京区 本郷】蕎麦切森の

          もうすっかり日が長くなってきた 今日この頃。 しみじみと美味しいのだ。 季節の変わり目に、 お通しで若筍をいただく。 茨城県岩瀬町の契約農家の 拘った蕎麦粉で打つ。 甘味、香りが強い、 "常陸秋蕎麦"である。 田舎そばと並そばが盛られた 二色盛り。 丁寧に作られたそばつゆ。 なんと、 濃口の関東風か 薄口の関西風を選ぶことができる。 天ぷらは1品ずつ、 揚げたてが配膳される。 鉄瓶で供されるそば湯が濃厚で、 つゆとの相性が抜群である。 そうそう、 先日掲載した

          【文京区 本郷】蕎麦切森の

          【千代田区 駿河台】Hilltop Hotel

          山の上ホテルも、 漸く活気が戻りつつある。 "黒服もホッとしているのだろうな" 会計の従業員さんに言ったら、 "おわかりになります?" と、微笑んだ。 地下1階にある、 『コーヒーパーラーヒルトップ』。 坂に面した大きな窓からは、 心地よい光が射し込み、 上品でクラシカルな 落ち着いた雰囲気の喫茶室である。 創業当時のメニューを、 ペストリーシェフが磨きあげ、 復刻したという、 "プリンアラモード"。 ほろ苦いカラメルソースが 絶品のプリンには、 バニラをさやごと使

          【千代田区 駿河台】Hilltop Hotel

          【港区 新橋】日吉寿し

          新橋は烏森神社界隈に、 何軒か、妙に気になる寿司屋がある のだが。 その中の一軒、 『日吉寿し』のご紹介である。 この店の"ちらし寿司"は、 春夏秋冬の季節感を、 五感で以て、 じんわりと感じることができるのだ。 繊細な食の日本に生まれて 良かったと、しみじみ思わせてくれる。 新橋烏森神社の近く。 有名寿司店しみづの、 隣りの隣りに構える店である。 板張りの壁に入口が2つ、 右側が通常の入口となり、 暖簾がかかっている。 "最期の晩餐は特Aランク" と言わんばかりに

          【港区 新橋】日吉寿し

          【港区 赤坂】鳳

          "どこか旨いところないですか?" 通称「山の神」に聞いてみたら、 "ここがいいんじゃあねえか?" と答えてくれた。 みすじ通りは見附の縦路地地下、 大人の隠れ家的焼き鳥屋は、 『鳳』である。 焼き鳥や水炊きを始めとする 拘りの豊富な鳥料理と、 それに合わせた酒が 常時取り揃えてあり、 舌も腹も心も、 存分に満たすことができる。 ソリの旨さに悶絶し、 皮ぽん酢の丁寧な仕事に盃が進む。 メニューは店主お任せがいい。 ホロホロ鳥から始まり、 白レバは、完璧な食感である。

          【港区 赤坂】鳳