サンフランシスコ・ベイエリア(その2)

トランプ大統領身辺のスキャンダルと政治家としての無能のおかげですったもんだのアメリカだが、ごく身近な場面でも不安にさせられることが多い。前回はカメラを手に持って散歩さえはばかられる治安の悪さを紹介させていただいたが、今回もそれによく似た話題だ。

北カリフォルニアの気候はとても気持ち良い。サンフランシスコ市内の豪華でもなんでもない普通のアパートの家賃が月40万円相当であることも、この一帯の家一軒がだいたい1億円相当であることも、その理由の一部はこの非常に気持ち良い気候に起因している。

街角のカフェやレストランにはドアの外側にパラソル付きのテーブル席を設けているところが多い。許可が下りれば歩道にテーブル席を出している店もある。そんな気持ちの良い場所でノートパソコンを広げて仕事をしたりSNSやYouTubeを見る客も多い。

ところが昨今、その歩道上のテーブル席からパソコンやスマホをひったくるという盗難が頻繁に起こっている。

この国では一見どれほど明るくて気持ち良い環境でもこのような治安の悪さが慢性的に存在する。日本だったらどうだろう?歩道上に置いたカフェのテーブルでノートパソコンを広げていてこのようなことが起こると用心するだろうか?もちろんパソコンやスマホを野外のテーブルに置いたまま数分トイレに行くのは少々不用心だろうが、常々そのような盗難を心配する必要がないのが日本の一般的な感覚であり環境であろう。

アメリカではそれさえもアウトなのだ。


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