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自由詩

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ただ思いつくままに言葉を並べています。 詩なんて呼べるほどでもない自由詩です。 ご笑読後にコメントを残していたでけると幸甚です。 よろしくお願い致します。
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記事一覧

P-6.私の好きな時間

P-6.私の好きな時間

満点の星をいただく夜の静寂(しじま)におわりを告げて
西の空がほんのりと明らむあさぼらけ

東の空では月と火星だけがこれまで自分たちが存在していたことをなんとか私たちに伝えている

これからしばらくは西の空のオレンジ色が1秒ごとに濃さを増していく

ひんやりとしていた空気に少しずつぬくもりが足されていく

日の出まではまだしばらくの猶予が必要だ

朝でもない夜でもない私が一番好きな時間

E-4.夕暮れ時

E-4.夕暮れ時

夕暮れ時の散歩はいつもと違う発見がある
いつもはあさぼらけから日の出の時刻に街を歩く
水鳥たちもまだ寝ている時刻だ

夕暮れ時は太陽の向きが違う
色も違う
音が違う
街の空気の密度が違う

一番の違いはニオイだと思う

こちらの家からはケチャップが焦げたニオイ
ナポリタンかな

こちらの家からは油が煮立っているニオイ
天ぷらかしら

こちらの家からはせっけんのニオイ
お風呂なのかな

家についたら

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P-5.段ボールいっぱい

P-5.段ボールいっぱい

500km以上も旅をしてきた野菜たち
長旅にもかかわらず彩りも艶も失っていない
採りたてを疑わせないみずみずしさ 

どれもとてもおいしくて毎日の食卓が
豊かになっています
お母さんの愛情がたくさん詰まっているのがわかります

とても味が濃いピーマン
苦みが全くなくてシャキシャキしている玉ねぎ
ほんのり苦く身が引き締まったゴーヤ
切りやすくて甘いカボチャ

ついつい食べ過ぎてしまいます
まさに食欲

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Pー4.雲の上と雲の下

Pー4.雲の上と雲の下

雲ひとつない気持ちいがいい日本晴れ
私の気分や体調と同じように一点の曇りなし
だって当たり前です
雲の上なんですから
明日に向けて南の島へと飛行中

シミ一つない一面真っ白な銀世界
私の気分や体調と同じように一点のにごりなし
だって当たり前です
雪国なんですから
生まれ変わって北の大地へと飛行中

雲の上と雲の下

雲の上はいつでも透き通った晴れの世界
雲の下はその日のご機嫌次第の気分屋さん

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P-3.やさしい雨

P-3.やさしい雨

明け方まで降り続いていた雨
目を覚ましたら上がってくれた

朝の日課のウォーキング
雲間からほんの少しだけ青い空

朝食を終えた頃、また歩道が濡れていた
空では雲が低く流れている

P-2.一千光年

P-2.一千光年

ふたりで見つめる夜空で輝いている
あの星は一千光年かなたの星

千年間宇宙を旅してきた光が
今ふたりの瞳に映っている

千年前といえば、ちょうど紫式部が
源氏物語という恋愛小説を書いていた頃

ふたりの恋は千年後にどこを旅して
どんな灯りをともしているのかな

P-1.アロマディフューザー

P-1.アロマディフューザー

気分を変えたい時
気分を高揚させたい時
大好きな香りを部屋中に満たしたい

ディフューザーから立ち上る煙は
大空に浮かぶ雲のように形を変えながら
近づいたり向こうへ行ったり
まるで心の鏡のようだ