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「がんばっていきまっしょい」(1998) ネタバレあり

ーオギヨディオラ  オギヨディオラ
 動きをとめた風 雨もあがった  さあさあ 船をこげー


基本情報

『がんばっていきまっしょい』は、敷村良子による私小説、およびそれを原作とした映画・テレビドラマのタイトルであり、愛媛県松山市の高校を舞台に、ボート部の活動に打ち込む5人の女子高校生たちの姿を描いた物語である。タイトルの「がんばっていきまっしょい」は、敷村の母校である愛媛県立松山東高等学校で1960年代前半ごろから使われている「気合入れ」の掛け声で、入学式や体育の授業前のランニング時に実際に使用されている。ラグビー部顧問だった教諭が、学校に一体感を作るべく考え出した掛け声だという。現在では女性アイドルグループモーニング娘。のコンサート前の掛け声にもなっている。
フジテレビ、ポニーキャニオン、アルタミラピクチャーズ製作で1998年に公開された。小規模公開ながら、地道な宣伝で評判を呼び、異例のロングラン上映を記録した。この映画でデビューした田中麗奈は、映画女優として活躍を始めた。また、本作のプロデューサーチームにより後に『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』のヒット作が生まれた。撮影は、愛媛県でのオールロケで行われた。その際のロケ地選定やエキストラの手配など、フィルムコミッションと同様の活動を、原作者の敷村や地元の県立高校教諭のボート指導者が行っている。舞台は1970年代で、学校名は「伊予東高校」という架空のものが使われている。-Wikipedia

オギヨディオラ(ogiyodiora)という歌がとても耳に残っていて、調べていたらこの映画の主題歌とのことで、興味が出た映画です。Lee-tzche(リーチェ、本名:イ・サンウン(李 尙恩)という方が歌っているそうです。
よかったら探してみてください。

もっとも、最初にこの曲を聞いたプロデューサーと監督は、
どんな意味かわからずに、でもこれを主題歌にしたい!と思ったそう。
後で訳を聞いて、船を漕ぐ歌詞だったということで縁を感じたという逸話
があります。(日々雑感っ(気概だけ…)より)
https://hee.hatenablog.com/entry/20070214


ログライン
家族からあまり関心を持たれない次女の悦子(悦ネエ)は高校でボートに魅力を感じ、周りを巻き込みながら女子ボート部を設立、色々なことを乗り越えながら大会を目指す。

ストーリー
とてもシンプルなストーリーだが、それ故に少女らのキャラクターが浮き立ってくる。

演技・演出
演技・演出はそこまでうまいわけではない。だが彼女らのキャラクターはとてもリアルで、ひとつひとつの動作に個性がにじみ出ている。ただがむしゃらな悦子、クールな多恵子(ダッコ)、小柄だがみんなを声で引っ張る敦子(ヒメ)、みんなを優しく見守る利絵(リー)、お調子者で三枚目担当の真由美(イモッチ)。それぞれのキャラがとてもよく出ているのでシンプルなストーリーの中でも決して空きが来ず、彼女らと季節を共にしている気持ちになってくる。
彼女らを取り巻く周り(ぶー、最初に教えてくれる3年生、コーチなど)もそこに豊かな視点や刺激を添える。
元日本代表のコーチも激しく対立したり自分の苦しい過去を吐露するではなく、悦子やメンバーをサポートする。

撮影
本当に美しいヒキのカット。ボートだけではなくて水や海、小屋の中から見る空など本当に素晴らしい構図ばかり。優雅に縦横に進むボート。そして試合の途中から、ボートは画面の奥(Z軸)へと進む向きを変える。観ている方も一緒に進むかのように。

好きだったところ
・教えてくれる部長が彼女らを○○番、と番号で呼んでいくのがおかしかった。
・軽い気持ちで始めた彼女らが試合が進むにつれて必死でボートを漕ぎ、涙で顔を歪める、その一生懸命さのギャップがとても胸を打った。

自分だったらどう撮るか/盗めるポイント
・キャラクターをしっかりと作ること。それがシーンやストーリーを動かしていく。

画像引用元:https://www.amazon.co.jp/dp/B000AHQFZ2/ref=cm_sw_r_tw_dp_5VRWV9GYNDT6JR57W4TE


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