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知的障害のある我が子の幸せと生産性(後編)

こちらの続きです。
ちょっと過激に感じるかもしれません。


今回は生産性について。

障害者って生産性無いし、社会のお荷物じゃん!

というのを見たり、聞いたり、あるいは思ったりした事ありませんか?

特に重度の障害者は、1人では食事もままならない。トイレにも行けない。楽しみもない。
生きてて幸せなの?生産性無いじゃん。税金の無駄じゃね?

ここまで露骨じゃなくても、これに似たような表現はどうでしょう?
きっと、一度くらいはあると思うんです。
実際そういう思考の元に起きた事件もありましたよね。

こういう意見に対して

「そんな事言ってはいけない」
「人とは、人権とは、優しさとは…」
「彼らにも能力はある。あなたが知らないだけだ」
「生産性で語るべきではない。その理由は…」

なんて内容で対抗されている意見に数多く触れましたし、noteでも沢山の記事を読みました。

私は、それが間違いだとは思いません。
凄く大切な考え方だと思います。
でも、あくまでモラルや考え方の一つなだけで、反論として決定打になっているとは思えません。


「障害者は無駄」論者は、そんな事で揺らぎません。なので私は、あえて相手の土俵で意見を言います。

いつかの記事に書いた事があるかもしれませんが、私は、この手の話が出ると必ず言う言葉があります。今の所その言葉を言って、こちらがグウの音も出せない反論をされた事がありません。

それは

『障害者さんって、障害福祉施設に毎月15万〜60万円くらいの報酬と雇用を生み出してますけど、それでも生産性無いですか?』

あくまで今の所ですが「障害者は無駄」論者にこの言葉を言うと、殆どの方は黙ります。

今までで1人だけ「それって税金回してるだけじゃん!」と返して来た人がいますが

『それは公務員の否定ですか?』

で、終わりでした。

障害者って、生産性あるんですよ。
「無い」と言って排除しようとしてくる人に対して「生産性で語るべきではない」なんて表現をしなくても良いんです。

『お前が知らんだけで、生産性有るで?』

って言えるんですよ。(言った方が良いかどうかはまた別ですけどね)

しかも、雇用すら生み出してる。
グループホームにお住まいなら、家賃も払ってる。
買い物するから消費税も払ってる。
作業所で働いていたら給料(工賃)も貰ってる。
そしてその作業所でも、報酬と雇用を生み出してる。

正直かなりの金額が動いてるし、かなりの人が障害者さんのお陰で暮らしていけてるんです。

みんな、それを知らないだけなんですよ。

ちなみに「障害者は無駄」という意見もあって良いと思ってます。私とは意見が違うので反論することもあるでしょうけど。


電車で車掌さんの真似をして大きな声を出してる障害者さん、いますよね?

その人が、グループホーム・作業所(生活介護)・訪問看護の3つに関わっていたら、この方によって動くお金は、1ヶ月で100万円を軽く超えます。それどころか、300万円近い可能性すらあります。

整骨院勤務時代、月の売上が3人のスタッフで約5〜600万円だったので、単純計算1人170〜200万円くらいを動かしていた事になります。
障害者の方は、それより多い金額と雇用を生み出しているかもしれないんです。


身近に障害者がいない人にとって、障害者は興味外なんです。
そんな人に、モラルに訴えかけたって意味無いんですよ。だって興味無いんですもん。

ここまで読んでくれた方は、上記した車掌さんの真似をしてる方を見かけた時「月に300万円動かしてる人」だと思っちゃいませんか?

楽しそうだなー、とか。
子供の頃自分もやってたなー、とか。
子供が今やってるなー、とか。
もしかして行動や心が子供なままなだけで、変な訳では無い?とか。
逆コナンか…とか。

どうですか?少しは興味わきませんか?

テーマが生産性だったので金の話ばかりになってしまいましたが、モラルや共存、理想なんてのは興味を持ってからなんですよ。

幸せについては「障害者」という枠で考え過ぎ。
生産性は「障害者によって動くお金」を知らなさ過ぎ。
みんな興味なさ過ぎ。

考え過ぎ。
知らなさ過ぎ。
興味なさ過ぎ。

大衆よ!興味を抱け!(決め台詞)


と言ったものの、良い事だろうが悪い事だろうが、大事だろうがなかろうが、他人にどれだけ言われても自分で気付かないと身につかないのが人間さん。

ただ、何事もきっかけにはなる。

障害者や自分や周りとは違う人、少数派について興味持ったり何か考えるきっかけになってくれたら嬉しいです。

何事も自覚から生まれますからね。
自分への戒めも込めて…

終わり。


二人の障害児の父
すけじろう

開業についての相談・サポート、開業後の営業、書類関係、家探し、全てお手伝いします。
特に、私と同じ障害児育児中の親御さんからのご連絡はとても嬉しいです。
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