スコウス@熟れっ子作家

転職回数23回!バイトも入れたら無限大∞ さまざまな職歴を歌にしました!聴いてください…

スコウス@熟れっ子作家

転職回数23回!バイトも入れたら無限大∞ さまざまな職歴を歌にしました!聴いてください🎤 アホな事しか書かない47歳大阪府在住2児のちち(16歳と8歳の女子)もやってます! 超長編オリジナル小説連載中!https://onl.tw/HbcGJsi

マガジン

  • スコウスの!オリジナル超長編連載小説『THE・新聞配達員』

    真田の真田による真田のための直樹。 人生を真剣に生きることが出来ない そんな真田直樹《さなだなおき》の「なにやってんねん!」な物語。

  • 『ファイト!単発!』単話集

    短すぎてお話にもならないスコウスの早漏な短話集😉

  • スコウスの!連載小説『 15ちゃい 』

    あの童貞の頃のプラトニックな気持ちに戻れてしまう小説となっております。

  • 毎日の発信

    毎日のコラム的なエッセイ的なレポタージュ的な徒然草のような方丈記のようなモノになりたいマガジン。 (*現在、連載小説に集中してるので 日々日々の記事の更新が出来ておりません。 申し訳ありませんが、 小説が書き上がったらまた再開しますので お楽しみに。ラジオ(stand.fm)も同じです。 何卒、よろしくお願いします!)

  • スコウスのオリジナル詩集『 ポエム食堂 』

    どうも、スコ色(いろ)ウス生(お)です。ずっと大学ノートに書き溜めていた「詩」をお届けします!デリバリー致します!賞味期限切れはございません!ご賞味あれ!

最近の記事

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オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その1

1. 進路なき人生 やっと高校を卒業した19歳の秋。 留年したのに、そのまま友達で居てくれる 同い年の友人達。 特に進路は決めていなかった。 親も先生も友人も 飼っている金魚も誰も 次に私が何をするべきかを言う者は 現れなかった。 幸運だ。 信じられている証拠。 もしくは諦められている証拠。 何をしても良いし、何もしなくても良い状態。 そんな責任と責任のちょうど間に 【何もしなくても良い】という隙間が あったなんて。 居心地が良いので、しばらくそこで考えに考える。

    • 「THE・新聞配達員」第6話

      朝刊が来るのを待っている。 午前2時。 そろそろ朝刊がやってくる。 新聞が60部で一つの袋に入った梱包を たくさん積んだトラックがやって来るのを 待っている。 トラックからお店の中までその新聞の塊を運ばないといけない。 誰かが運ぶのではなくみんな全員で運ぶのだ。 だからみんなは新聞が来る少し前にお店に来て 新聞が来るのを待っている。 毎朝毎朝待っている。 そのトラックは 少し早く来る時もあれば 遅くなる時もある。 選挙の時や大きなニュースがあった日は 遅い。 そんな

      • 「THE・新聞配達員」第5話

        まずは飲むとするか。 お店の暖簾とドアを開けて 入っていく二人の後ろをついて行く私。 お店の中に入った。 一軒家の一階部分をお店にしている ちょっとした飲み屋さんだ。 天ぷらを揚げている匂いがする。 「らっしゃい」 カウンターの中で大将が一人忙しくしていた。 カウンターには5人くらい座れる席がある。 椅子はあるのに座れなさそうな席が2つある。 おしぼりが入っている機械やら新聞やらが置いてあるので。 他に4人掛けのテーブルが3つほど。 2つは埋まっていた。 空いてい

        • 「THE・新聞配達員」第4話

          これぞ芸術! アートの世界! テーブルの真ん中から右端の部分がもう 私の中で存在していなかった。 天動説を知った後の地平線の向こう側の如く。 ありきたりの下品さを突き抜けて 上品で高貴な左端組は 一番この街で美しいものを見に行こうとしていた。 優さんが黙ったまま少し考えていたが ニヤリとしてから言った。 「よし二手に別れよう。 お前らはカラオケに行って来い。 こっちは別で動くから。」 この人も「いつもと違う」ということが 好きなのかも知れない。 芸術家の集まる街で

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        オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その1

        マガジン

        • スコウスの!オリジナル超長編連載小説『THE・新聞配達員』
          100本
          ¥1,540
        • 『ファイト!単発!』単話集
          3本
        • スコウスの!連載小説『 15ちゃい 』
          5本
        • 毎日の発信
          166本
        • スコウスのオリジナル詩集『 ポエム食堂 』
          6本
        • 『45歳のオリジナルソング』
          3本

        記事

          「THE・新聞配達員」第3話

          今日も朝刊の配達が終わった。 朝の6時。 優子さんが作ってくれたご飯を みんな食べている。 ご飯は配達がある時にしかない。 朝刊を配れば朝食があり、 夕刊を配れば夕食がある。 昼ご飯はもちろん無く、 月に一回の朝刊の休刊日にも ご飯は無い。 優子さんが唯一休める時間だ。 本当にありがたい。 自分の母親に食事の文句を 言っていたのがバカみたいだ。 自分の食べるご飯を自分以外の人が 準備してくれる。 それが奇跡だと気付いた。 毎日の奇跡。 一日二回の奇跡。 月に一

          「THE・新聞配達員」第3話

          「THE・新聞配達員」第2話

          東京初日の夕方5時。 夕飯が新聞屋さんのお店の中で 食べられるらしいので、 そろそろ自分の部屋を出て、 お店に行く事にした。 いや、待てよ。 他の学生たちや従業員たちも 食べに来てるのだろうな・・・ 女の子も居るかも知れない。 鏡はどこだ? かばんの中を探すも そんなもの持ってきていない。 共同の流し台かトイレにあるかも? 無かった。 仕方ない。 歯くらい磨いてから行くかな。 隣の部屋もその隣の部屋も静かだ。 誰もいない感じがする。 まだ入居してないのか。

          「THE・新聞配達員」第2話

          「THE・新聞配達員」第1話

          やっと高校を卒業した19歳の秋。 留年したのに、そのまま友達で居てくれる 同い年の友人達。 特に進路は決めていなかった。 親も先生も友人も 飼っている金魚も誰も 次に私が何をするべきかを言う者は 現れなかった。 幸運だ。 信じられている証拠。 もしくは諦められている証拠。 何をしても良いし、何もしなくても良い状態。 そんな責任と責任のちょうど間に 【何もしなくても良い】という隙間があったなんて。 居心地が良いので、しばらくそこで考えに考える。 「次は何をしようか?」

          「THE・新聞配達員」第1話

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その100

          100. お守りがわりの新聞を持って・・・ 遠藤さんが可愛かった。 背が低くてポニーテールで 色が白くてちょうどよいムニムニ感でいて 柔らかそうだった。 目が切れ長で一重で 表情はあまり変えないけど 楽しそうに仕事をしていた。 黒縁の眼鏡。 26歳くらいだろう。 私達より少しお姉さんな感じがした。 最高だ。 ここのところ最高だと思える 女の人によく出会う。 一体いつになったら私は、 運命の人と出会うのだろう。 会った瞬間抱きしめ合ってしまうような人。 きっとこの

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その100

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その99

          99. もう、おっさん。 8千円だった。 「はいご苦労さん。順番にここにサインしていってや。書いた人からお給料渡すさかいに。」 名前と住所と年齢を書いた。 そしてお給料をもらった。 「はい!ご苦労さん!」 「ありがとうございます!」 あれ? 7千円だと思ってたのに8千円もらった。 おっさんが間違えたか? このまま黙ってもらっておこうか。 いや、 これからもお世話になるのだから言っておこう。 「すいません。8千円あるんですけど?」 「なんや。みんな8千円やぞ

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その99

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その98

          98. 京都のお侍様 「のぞみちゃんやん!ってことはここやな!」 「すごーい!真田くんやん!久しぶり!って言うか、よくここが分かったね?」 「うん。おばちゃんに住所聞いてんけど、まさか一発で当てるとは・・・」 「えっ?一発?」 「うん。203を一発で引き当てた。」 「あー。やっぱ分かりにくかった?ここに書いたんやけど、分からんよね、ぜったい。」 のぞみちゃんがドアの外に出て 木のドアの上の方を手で優しく摩った。 うっすらと鉛筆で書いた汚い字が見える。 たし

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その98

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その97

          97. 一か八か 京都の住所はややこしい。 でも『西入ル』は西に曲がれということだから 逆に分かりやすいとも言える。 ナビゲーション機能つきだ。 もちろん西がどっちか分かればの話。 まず太陽の位置を見なければならない。 夜ならば北極星の位置を。 方位磁石を持ってくれば良かったのかも知れない。 この辺りだけど下宿らしい建物が多く、 目星をつけるには数が多すぎた。 「ん?『川口』の表札!これか?あの電話に出た川口氏がいるのか?なぜ電話を保留に出来ないのか聞いてみたいぞ。

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その97

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その96

          96. 『自分の物』 ブーン!キキー! カタン! タッタッタッタ! 目が覚めた! ここはどこだ! 真っ暗だ! 時計があるはずの壁の位置に顔を上げた。 ん?なんか違うぞ。 こんなに壁は近くない。 時計もない! 真っ暗でも文字が緑色にうっすらと 光っているはずのお気に入りの時計がない! やばい!きっと遅刻だ! 朝刊に遅れてしまう! なんで誰も起こしてくれなかったんだ! 竹内!坂井! 紐がふら下がっていたので引っ張った。 電気が点いた。 実家だった。 そうだ! 実家に

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その96

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その95

          95. 太陽と月 このままみんなには何も言わずに去ろう。 今夜の新宿南口から出る夜行バスの中で 東京に別れを告げれば、 明日の朝には大阪に再会の挨拶が出来る予定だ。 そして1ヶ月後にはカナダにご挨拶だ。 しかし、 このままカナダに行くにはまだ何もなくて 荷物も多すぎた。 一度城に戻ってから出直しだ! 5階建ての団地の一室の我が城へ! いや、待てよ。 お金だ。 最後の最後のお給料をもらいにお店に行かなければ。 真鍋くんに冷蔵庫を売って得た3万円のおかげで 部屋の荷

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その95

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その94

          94. 最後のハイタッチ ちょこちょこと後ろから付いてくる 由紀ちゃんが可愛い。 おかげでいつも通りに新聞を配れない私。 ぎこちない体の動きが自分でもよくわかる。 カクカクとまるでロボットのようなしなやかさ。 各関節にはうっすらとネジの跡が見え隠れする。 隠しきれない心の古傷が私をロボット化する。 自転車すら上手く止められない。 サイドスタンドがうまく出せずに倒れそうになる。 いまさら由紀ちゃんに緊張する気の弱い私。 いつも通りに配れないから余計に疲れる。 でも後

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その94

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その93

          93. 佐久間さんの人生 朝が訪れた。 私は目が覚めてすぐ 自分の体に異常がないか確認した。

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その93

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その92

          92. 絶望の快感 3月の第2日曜日の夜。 佐久間さんの家に来た。 手ぶらだ。泊まりに来た。 明日が人生で最後の新聞休刊日だからだ。 明日というのは世間一般的な今晩の事だ。 泊まるといっても ご飯をごちそうになって ワインをごちそうになって ピアノを聴いたり弾いたりして 檜で出来たお風呂に入って 一番上の3階の大広間で寝るだけだ。 殿様の気分で。 いや、 アトリエの穴蔵で寝るのがいいかもしれない。 芸術的パワーを頂けるかもしれない! よし!そうしよう! それが本当

          オリジナル連載小説 【 THE・新聞配達員 】 その92