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【スタッフブログ】醸造メーカーではない扇酒屋堂だからこそできる鮓酢つくり

「茶匠(ちゃしょう)」という言葉を知っていますか?茶匠とは、茶農家から茶葉を厳選し、仕入れから焙煎、数種類の茶葉を繰り合わせて独自の味を作り出すお茶のプロです

日本茶に魅せられたフランス人、ステファン・ダントンさんは、ワインのソムリエであると同時に、日本茶専門店「おちゃらか」を主宰されています。

「與兵衛の鮓酢」を生産する扇酒屋堂の社長が、三遊亭 竜楽さんの噺のサロンで、先日ダントンさんと出会いました。

ダントンさんの作るお茶専門店「おちゃらか」では、生産者やメーカーから直接仕入れた原料を、独自の技法でブレンドし、様々な味を作り上げています。

「メーカーでもなく、小売店でもなく、
専門店だからこそできる販売スタイルだ」

っというダントンさんのお話しを聞いて以来

「私が目指しているのは、茶匠(ちゃしょう)ならぬ、
合わせ酢匠(合わせずしょう)になること」

と佐和子は話します。

私たちの鮓酢作りは、一人の京都の寿司職人、辻與兵衛が50年の歳月をかけて見つけ出した「黄金比率」からはじまりました。

與兵衛は、大阪の佃で修行しました。

「酢飯(=シャリ)作りが上手くなったら、にぎりの握り方を教えてやる」と大将から言われ、毎日シャリ作りを担当していたそうです。

與兵流シャリの味付けの材料は、米酢、塩、砂糖、みりんに、和三盆糖を合わせ独自製法で鮓酢をつくりあげます。シャリは、お米とすし酢の配合量と温度、合わせ方が最も重要だと言います。

與兵衛は、米の産地も、佐渡のコシヒカリ、あるいは新潟のコシヒカリと厳選し、水加減にもこだわって、固すぎず、柔らかすぎず炊き上げることで美味しいシャリを作っていました。

與兵衛が京都で店を構えていた頃、その黄金比や鮓酢のブレンド方法だけでなく、手配していた原料の仕入れ先でさえ、誰にも教えなかったと言います。

それは一重に、寿司を作りだす魚以上に、「シャリ」にこだわっていたことへの表れです。

そして、その味と技法を與兵衛は佐和子だけに口伝され引き継いだのです。

「父が作った<よへゑ寿司>は、父自ら店を閉店。お店の継承者はいませんでした。職人にもならず、店を継承できなかった自分に何ができるかを考えました。

と話します。

https://note.com/sushizu_jp/n/nc8eccacbbe99

父親と一緒に過ごした最後の時間(2年8ケ月の介護中)会話の中心にあったのはやはり寿司。高校に通いながら大阪で修行、20歳には奈良から京都へ移りよへゑ寿司を長岡京で開業


鮓酢を作りたいと話す父親に付き合って、原材料を買いに行くのに付き合ったことから、すし酢(合わせ酢)がこれほどにまで重要な事だと知ったと言います。

「繁忙期は、1日1000本の巻き寿司を巻いていたという父曰く、
與兵衛流で作ったシャリならまとまりが良いから、
巻き簀なしでも手で巻けたんだと言っていました」
私はそんなシャリを作るために
最も重要な鮓酢を、商品にして後世に残したい
そして父が50年間で作り上げた味を伝承したいと、
鮓酢作りを考えたのです

と佐和子は話します。

さらに、「よへゑ寿司さんのお寿司は、シャリが美味いんだよね」、「合わせ酢の作り方を教えてほしい」と話すお客様の声も後押しとなりました。

父から受け継いだ鮓酢の味、鮓酢とは、簡単で使いやすいお料理の味つけに適していることをもっと多くの人たちに、家庭でも楽しんでいただきたいと言う想いからでした。

この合わせ酢が、多様に使える万能調味料だということは、父から口伝され、残されたレシピ集からもわかる、「與兵衛の鮓酢」をブランド化することを決意したというのです。

自ら原材料を持ち込み、製造ごとに立ち合いを了承してくれる工場を見つけ、生産現場で采配を振るうことが叶った佐和子は、全プロセスで、製造に携わり、調合、温度、時間を確認し、味をみて決める「大量生産ならぬ手作りの味の再現」にこだわり、量産をはじめました。

佐和子の目指す「合わせ酢匠(合わせずしょう)」は、まだこの世に存在していない仕事ですが、国内外から合わせ酢を作りだすために、酢や合わせ酢作りに必要な材料に関して、全国を旅しながら日々研究を重ねています。

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ぜひ一度、公式ホームページ「與兵衛の鮓酢」をご覧ください http://sushizu.jp