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わたしとひとりごと

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毎日の記録とは少し違う、ただのひとりごと。
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#エッセイ

異性のアイドルを推しているけど、恋愛対象としては見ていないんだよなあ

夫は最近とある女性アイドルグループの子を気に入っている。わたしも好きな(むしろわたしのほうが詳しい)のでいっしょに配信ライブを見ていたとき、夫がぽろりとこぼした。

「◯◯ちゃんたちは恋愛対象とかじゃなくて、妹というか姪っ子みたいにかわいいんだよなあ」

……

…………?

…………ちょっと待て。

わたしジャニオタ歴20年以上だけど、推しのことを恋愛対象として見たことなんて一度もないよ……!

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20年来の推しが更新されない世界で

20年来の推しが更新されない世界で

20年来の推しが活動休止して、半年が経つ。

そもそも推しが休むことに関しては心の底から納得していて、ここまで走ってきてくれたことには感謝しかない。それに、自分たちで幕引きができることにもありがたさを感じていて、だから活動休止を選んだことについてとやかく思うことはなかった。

それに実際のところ、実感もなかった。活動休止を発表してから2年間、これまで以上に忙しくしている彼らを見続けていたことで、大

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「連休はどう過ごすんですか?」と聞かれるのが怖かった

「連休はどう過ごすんですか?」と聞かれるのが怖かった

※ちょっと暴力的なnoteになっています。ごめんなさい。

自粛生活が続く中で、よかったことを挙げるとするなら「連休はどう過ごすんですか?」系の質問をされなくて済むことだと思う。

いつからかは思い出せないけれど、わたしは大型連休や長期休暇がどうも苦手で。小学生まではGWにどこか旅行に行くか父方の実家に帰っていたけれど、中学生になってからは毎年毎日部活。高校生になってからはバイト漬け(むしろ稼げて

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感動する映画を観て、ちょっと立ち止まりたくなった

感動する映画を観て、ちょっと立ち止まりたくなった

映画『グレイテスト・ショーマン』を観ました。(ちょっと前の話だけど。)

全体を通してわかりやすいストーリーで、音楽も素晴らしくて、つい口づさんでしまうこともあります。『This Is Me』を歌うキアラさんは日本の歌番組でもよく観ました。

でも見始めたときにかすかに違和感を感じていて。なんだろうなあと少し掘り下げてみました。

気になったのは、わかりやすい社会的弱者の描写だったんだと思います。

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非言語という、救い

非言語という、救い

花になれたら……もの言わぬ 決して誰も傷つける事のない花に

GLAYの、TAKUROの書く歌詞には「もの言わぬ花」という言葉が、いくつかの曲に出てくる。TAKURO氏は、言葉がなくてもそこに咲いているだけで人が笑顔になる花を神の化身として書いていたり、インタビューでもそのワードを何度が出していたりしていた。

たぶん言葉というツールの限界みたいなものを感じていたんじゃないかなあ。学生のころのわた

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村人Aは、ときに主人公になりたいと小さく笑う - 181005-

村人Aは、ときに主人公になりたいと小さく笑う - 181005-

昔、死に様占いというものをしたことがある。まだまだガラケー全盛期で、N503iなんて機種を使っていたころの話だ。今で言う診断メーカーのようなコンテンツのひとつである死に様占いで表示されたのは、"阪神が優勝して道頓堀に飛び込んで死ぬ"という結果だった。野球にそれほど強い関心ないのになー、でも幸せそうだからいいか。たしかそう思った。

阪神が優勝してもきっと死なないけど、災害で死ぬんじゃないかなとなん

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言葉の前提と世田谷の街

言葉の前提と世田谷の街

「うちの周りなんて何もないよ、田舎だよ」

生まれも育ちも世田谷区の友人2名にそう言われて、「ちょっと何言ってるのかわからない」と心底思ったのは今から10年くらい前の話。まだわたしは10代だった。

わたしが生まれ育ったのは新潟県。さらにいうと、新潟の人に地元の名前を言ってもわかってもらえないくらいには知名度のない田舎で育った。(一応新潟市に隣接してるんだけどな。)小学校も中学校も、まわりはぐるり

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理由のない雪

理由のない雪

小説や映画などの物語では、理由のないときに雨が降らない。

それに気付いたのは確か中学生のころ。漫画『グッドモーニングコール』の作中で、雨に降られた日に美容師さんにばったり会う、という一コマだった。

物語で雨が降るのは、何かの伏線でしかない。好きな人に傘を貸したり、男女が一夜を共にするきっかけになったり、犯行の証拠が失われたり……何かしら物語のターニングポイントか、ロケなのに雨が止まずどうしよう

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「式はしないの?」と聞かないで

「式はしないの?」と聞かないで

「結婚式しないの? どうして?」と今年何度も問われた。

「どうして?」と聞くのに、こちらの詳しい事情も聞かないで「絶対した方がいい」と主張する人の多くは、両親からたっぷりの愛情を受けて育っていて、友人にも恵まれているんじゃないかな、と思う。というか、そういう印象の人が多かった。

でもね、そうじゃない人もいるんだからむやみに結婚式を勧めることは控えた方がいい。わたしはそう思う。

親が不仲とか、

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わたしは明日もわたしだけど

わたしは明日もわたしだけど

そんな日が来るとは思わなかった。
実は今も、全然実感がない。

わたしがわたしでなくなることはないし、明日からもわたしのおかあさんはおかあさんだから。何が変わるのだろうかと考えるけど、特に何も変わらないと思っている。

今日はたぶん、普通に逃げ恥を見て「今日もかわいいがあふれている!」って言いながらばんばんばんとソファを叩いて、しばらくスマホでツイッターを眺めてお風呂に入って眠るんだろう。そしてい

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数式より英単語より、ノートは歌詞だらけ

数式より英単語より、ノートは歌詞だらけ

いつからか、好きな曲の歌詞をノートに書いて暇つぶしをよくしていた。いつからだろう、中学生のときにしていたのは確か。当時は携帯電話も持ってなかったから、記憶したいろんな歌詞を授業中に書くひとり遊びが好きだった。そんなことをしてる人が実は少ないって気づいてからは公には言わなくなったけど、結局大学卒業まで、なんなら社会人になってからのTOEIC勉強中もそんなことをしていた。

久しぶりに書き写したくなっ

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会いたい人には、やっぱり今、会いにいこう。

会いたい人には、やっぱり今、会いにいこう。

SMAPが解散してしまう。

SMAPに人よりは少しだけ思い入れがある。でもどちらかというと、やっぱり一歩引いた目線にわたしはいるのだろう。悲しいとかそういうものより、ああ時代がひとつ幕を閉じるんだろうな、そんな感覚。

でもひとつだけ後悔していることがある。SMAPが歌って踊る姿を、この目で見ることができなかった。「いつかSMAPのライブ行ってみたいなー」と言い続けて、「でもチケット取れないしな

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女子高生から遠く離れて

女子高生から遠く離れて

田んぼが青くなると、夏が来たなと思う。
わたしにとっての夏は、太陽まぶしい海辺でも汗が光るグラウンドでもなく、視界いっぱいに広がる緑の平野。それがわたしにとっての夏。

きっと田んぼに囲まれたところで育ったからなんだろう。
田植えが終われば春の終わり、田んぼが青くなれば夏、稲穂が黄金色に重たくなれば秋、一面真っ白になると冬。どんなに否定しても、18年で感じた季節感から未だに抜け出せない。

東京で

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