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『それ』が起こらない訳
お金を得ることで
すべてが手に入るを卒業した
賢き人々は、
今度は知識を貪りだす。
沢山の本を読み、
知識だけが際限なく増えて行き、
ついには知った気になっても、
何時まで経ってもそれは起こらない。
『悟り』?『覚醒』?
『ワンネス』?『空』?
一生懸命目指しても。
だが、なにも起こらない。
それが起こるには
自分が消滅しなくてはならないから。
死から逃れる為に
死ななくてはならない
究極
ある愚かな男が、神様について語ったお話
「えっ? 神様とは、だって?」
ある愚かな男は問われて語りだした。
神様? それはこの世界で一番の怠け者さ。
神様はなんにもしない。この世界で一番の怠け者さ。
太陽は上り、また沈む。
月は闇を照らし、星は瞬く。
鳥は羽ばたき、
犬は駆け、
虫は鳴き、
風は吹き、
草木は揺れ、
雨は降り、
石はただじっとたたずむ。
森羅万象、みな働き者で
それぞれの役目をただ淡々と、
文句も言わずにこなしてい
ワンネス(oneness)
真っ白な光。ワンネス(oneness)。
私はここから来たのだ。
ここから離れて生まれてきたのだ。
ここから離れて生まれて・・・・
生まれて・・・・
生まれ・・・?
『???!!!』
私は今も光の中にいたのです。
源から離れ、生まれてきたと思っていたら、
生まれてきてなどいなかった。
全く離れていなかった。
私は産み落とされ、この広漠とした世界の中、
唯々孤独にあると思い込んでいた。孤独
ある朝。目が覚めると
ある朝、目が覚めると
頭の中、
ひとつのメッセージを受け取っていた。
『あなたを愛しています』
『どんな時も』『あなたがどんな状態でも』
『私たちは皆』『無条件に』『あなたを愛しています』
僕は泣き崩れてしまった。
あんなに辛くて、
辛くて、辛くて、
僕は孤独に震えていた。
この孤独は
どんなに寄り添っても、
どんなに肌を合わせても、
人間として生まれてきた限り埋まることの無い根源的な
愚者(The Fool)
ある旅の男が一人。
右手に袋を付けた棒を担ぎ、左手には杖を持ち。
傍らには犬が一匹。
その男は巷でまことしやかに噂されている
「完全なる黄金」を求めて旅に出た。
噂では「完全なる黄金」を手に入れたものは
すべての英知を手に入れるらしい。
永遠の命を手に入れるらしい。
男は「完全なる黄金」を求めて旅に出た。
自分こそがすべての英知を手に入れた「賢き者」になれると信じて。
自分こそが永遠の命を手
寂れた港町に生まれた、ある男のお話
何時の事だろう。
場所はたぶん地中海に面した港町。
イタリア? スペイン?
何の産業もなく、寂れた小さな港町。
男はこの港町に生まれます。
男の生家はこの寂れた港町の中でもひときわ貧しい家でした。
そして父と母をことごとく亡くし、
今では天涯孤独の身です。
男も年頃になり一人の女性に恋をします。
こんな港町でも唯一の、裕福な家の一人娘にです。
二人はお互いに惹かれ合い、将来を誓う仲となります。
南の島、ある少女のお話
いつの事でしょう、
南の小さな島に一人の少女が生まれました。
肌の色や顔立ちから、
どうやらミクロネシアかポリネシアのどこかの島のようです。
少女の父はこの島の実力者で、彼女はこの島のお姫様。
この家に子供は一人きり、彼女はとても大切に育てられました。
父はこの少女に守役の青年を一人付けます。
その青年はこの島一番の力持ち。
太っちょで小山のような体格に、顔は人なつっこい童顔。
どんぐりのような真