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読書117 『燃えよ剣(上•下)』

   『燃えよ剣(上下)』司馬遼太郎

幕末の動乱期。新選組副長、土方歳三の生涯を描いた物語。

武州多摩郡の豪農の「バラガキ(乱暴者、不良少年)のトシ」と言われていた土方歳三は、喧嘩と女遊びに明けくれる日々を送っていた。

京では、過激志士たちによる治安の悪化を心配した幕府が家茂の上洛を期に、浪士たちによる護衛部隊を組織する話があるということを聞いた近藤勇は、土方歳三、沖田総司とともに京に向かった。
やがて「新選組」として、武装警察とした集団を築くことになる。

池田屋事件、蛤御門の変など、歴史的に大きく残る事件を経て、新選組の名は不動のものとなっていく。

しかし、天下の政情は思いもよらない流転を示した。幕府が急速に弱体化し、将軍慶喜は大政奉還を表明して政権を朝廷に返上したのである。戊辰戦争へと流れこむ。

歴史のお話は、誰の目線で描かれているかによって、見え方が違って来ると思います。

土方さんといえば「新選組」「鬼の副長」「冷血」な印象を持っていましたが、不器用で人間らしい様子がたくさん描かれていました。
そして「お雪」に対しては、ちょっと意外な面も•••。
近藤さんに対する尊敬や懸念の気持ちや、沖田さんとのやり取り。さらには戊辰戦争へと進むにつれての隊士への思いやりなど、やさしいところがたくさん見られました。

おすすめポイントは、歴史の動く様子と、どう動こうが土方さんは全く変わらず、自分がどうしたいかを持っているところです。
はじめの頃の京都に行くための根回しや、戦略ぶりには驚くばかりでした。

それから、私は、土方さんと沖田さんとのやり取りが好きです。
土方さんの写真で、なぜ洋装の軍服なのか。新しいものが好きなのかと不思議でしたが、そこの部分の経緯も本の中に書かれていて、ちょっと笑ってしまいました🤭

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