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エッセイ

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朝ドラらんまんで感じた気持ち

朝ドラらんまんで感じた気持ち

ここ何作品も朝ドラは見ています。

「らんまん」は久しぶりに丁寧な脚本、演出でした。
どのシーンも良かったのですが、私が印象に残っているのは、後半の皆がそれぞれの想いを胸に月を見るシーン。
見ていた方は、あのシーンとわかる場面ですが、1人1人が自分の気持ちを台詞無しで月を見上げて表現する場面です。
演技だけで、その人の想いや気持ちがわかる、月を見上げているだけで。
あのシーンは私がらんまんで一番好

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忘れっぽい

忘れっぽい

私は観た映画や小説の内容を忘れてしまうのです。
歳だからではなく若い頃からそうでした。
凄く感動した!と思った映画もひと月も経つと、どんな内容だっけ?ラストどうなるんだっけ?と思い出せない。

昔、私は忘れっぽいから読んだ小説のタイトルと内容をノートに書こうと書いていました。その数2年間でノート4冊。
その時は午前に1冊午後に1冊ぐらいのペースで小説を読んでいたのです。
手のひらサイズのノートに次

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川端康成「雪国」「眠れる美女」

川端康成「雪国」「眠れる美女」

私は、川端康成というと日本文学の巨匠のようなイメージがあり、雪国の冒頭の「トンネルを抜けると雪国だった」という言葉しか知らなかったのですが、読んでみるとその言葉の1つ1つに魅了されました。

まず有名な冒頭「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」だったのですが、その後に「夜の底が白くなった。」と書いてあります。

夜の底が白くなった。なんて素敵な言葉でしょうか。

地面が白くなった。ではなく

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父のルーツ〜三笠市

父のルーツ〜三笠市

私の父はだいぶ前に亡くなったのですが、最近、父の戸籍謄本を見ていた時に、父の生まれた所の住所が書いてありました。

父は北海道の三笠市出身ですが、私が物心ついた頃には父方の親族は皆さん札幌か東京に引っ越してきていたので、私は札幌にはよく行きましたが、三笠市に行った事がありませんでした。
三笠高校卒業というのは聞いていたのですが、他の三笠市時代の話は、子供の頃から貧乏だった事、父の母が父がまだ学生の

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誰かゴングを鳴らしてくれ

誰かゴングを鳴らしてくれ

右肩が痛い……朝起きて右肩が突然痛くて上がらなくなり整形外科に行きました。
超音波をやり腱板損傷があるかもと言われ、手を三角巾で吊り、注射と痛み止めリハビリをやる事に。

1ヶ月後にだいぶ楽になり、家ではアームホルダー(白の三角巾は首にも負担がかかり、すぐ汚れるのでネットで黒のアームホルダーを購入)をしなくても痛くならなくなりました。
手を上げる事も楽になり、このまま良くなるといいなぁと思っていた

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ブタのぶーちゃん

ブタのぶーちゃん

昔、ペットショップで働いていた時に、店長がある動物を仕入れてきました。

それがミニブタでした。
普段、犬猫から小動物、鳥、魚、爬虫類を扱っているのに、なぜ突然ミニブタ!と驚きました。
それもミニブタという大きさではなく、すでにブタの大きさでした。ミニブタは育て方によってはブタの、それ以上の大きさにもなります。

店長が世話をすると言うので「それなら、まぁいいか」と思っていましたが、突然私がブタの

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エイプリルフール

エイプリルフール

両親の結婚記念日はエイプリルフール。
なぜこの日に結婚したの?と聞くと、大安だったしお休みだったし…それに、ここから始まるのも面白いじゃない?と母は笑っていた。

父が母にプロポーズした時に、母の父である祖父は結婚を許さなかった。

蝶よ花よとお嬢様として育った母に、地方の田舎から上京して、祖父の同業者のお店の下働きをしていた父に任せて苦労させたくないという思いがあったのと、母は一人っ子だったので

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こころの相談【ゲートキーパー養成講座体験】

こころの相談【ゲートキーパー養成講座体験】

先日、ゲートキーパー養成講座を受講しました。
ゲートキーパーというのは、自殺を防ぐための門番の事で、周りに悩んでいる人や心が落ち込んでいる人を察して、寄り添い話を聞いてあげる役割をするという事です。
まずは自分の周りにいる人たちの気持ちに気付き、話を聞き、相談を勧め、ひどい場合はそれを医療に導くようにするという講座でした。
鬱病についてや、人生における色々な出来事で、その人にどれだけダメージを受け

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道端の野の花にもちゃんと名前がある

道端の野の花にもちゃんと名前がある

先日、本屋さんに行って色々な本を見ていたら、老夫婦がお二人でなにやら本について話をしていたので、興味をもった私はこっそり近づいて様子を見ていました。
「こっちの本の方が」「いや、こっちの方が写真がたくさんよ」
お二人とも何やら本を物色していました。

そして、とうとう一冊に決めたようでレジに向かっていきました。
私は、お二人が見ていた棚のところへ行ってみました。
そこには野の花の本が色々とありま

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イタチの夢

イタチの夢

イタチを飼う夢を見た。
白いイタチでとても可愛く、懐いていて、どこへでも着いてきていて、ふわふわで、とにかく可愛かったのだ。

起きてからイタチって飼えるのかな?と調べてみると、イタチは飼えないらしい。
フェレットなら飼えるという事がわかった。

確かにフェレットは私がペットショップで働いていた時に世話をしていた。
ペットショップで働く事になった1日目に店長さんに「はい!まずはこの世話をして」と言

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ファーストキス

ファーストキス

私は中学、高校と女子校だったのだが、自分としては男子の目を気にせず、女の子ばかりの生活というものはとても心地良く、楽しく過ごしていた。

中学ニ年生の時のある日の放課後、誰もいない教室の中で、高い窓にかかっている長いカーテンをぐるぐると身体に巻いて友達のMちゃんと遊んでいた。
最初は、一人でぐるぐる巻いていたのだが、面白いからと二人一緒にぐるぐると丸まった。
真っ白なカーテンの中で、二人だけの世界

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ドトールの大豆ミート

ドトールの大豆ミート

ドトールの大豆ミートバーガーを食べました。
味はお肉と変わらず、少し柔らかいかな?と思いましたが、中にはきんぴらごぼうも入っているので、あまり食感は気にならず、美味しかったです。

その事を、友人に話したら
「動物を殺さなくてすむのはいいね」と言われました。
確かに、大豆ミートがもっとハンバーガーなどに使われればその分動物が死ななくても良くなると思いました。
ハンバーガー以外にも肉団子のように使う

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東京国際フォーラム

東京国際フォーラム

都内で一番好きな場所は?と聞かれて答えるのが、東京国際フォーラムです。

東京国際フォーラムのガラス棟がとても好きなのです。

私には三つ子の子どもがいるのですが、子育てが大変な時に、仕事で銀座で働いていました。
育児と仕事で毎日ヘトヘトになっていて、仕事帰りに何気なく東京駅まで歩いて、辿り着いた所が東京国際フォーラムだったのです。

クジラの体内にいるようなガラス棟の椅子に座り、天井を見上げて

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妄想ストーリー

妄想ストーリー

子供の頃、眠れないと頭の中で色々なストーリーを考えて妄想していた。
家族は寝静まっている中で。

その頃、私は自分の部屋があったのだが家の二階の一番奥にあるその部屋が何となく怖くて、自分の部屋で寝ずに両親の部屋で寝ていた。勿体無い事に日中もその部屋は使わず、居間で過ごしていた。

父親は築地で仲卸売業をやっていたので大抵早く寝てしまい、私は母と一緒にいつもお布団に入っていた。だいたい21時か22時

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