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小説

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町について、物語をつくりました。キャラの落書きもあります。
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記事一覧

YouTuber織田信長(その②)

YouTuber織田信長(その②)

「みなさん、こんにちわ!
令和に転生した織田信長公や拙者たちが、いっしょに遊ぶというYouTube企画【令和の織田信長チャンネル】、今回はわたくし、明智光秀からお送りいたしますw

さて、肝心の上様こと信長様は…
これから入場します。
さあ、はじまります、今回のゲストは三河殿こと徳川家康殿、なんと上様(信長)のはからいで、プロレスに興じるという!
そういう企画でございます~。
実況がわたくし明智光

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津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅③~完結編

津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅③~完結編

※6300字程度の小説です。

 はあ、はあ。
息が切れる。足がもつれる。今日どれくらい歩いたっていうんだ。足がただでさえ辛くなっているのに、なぜ僕はこんなところでダッシュをしているのだろう。

という余計なことが頭でよぎるが、早くわが子を助けなければならない。
わが子、健(たける)は連れ去られた。三井の小学校の校庭で、珍しく彼は興味津々に昔の学校の様子に見入っていた。
もっと傍に居てやればよかっ

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お茶の町、入間

お茶の町、入間

ようこそ、入間へ入間(いるま)市っていうよ。人間(にんげん)市
て言わないでね。
こんにちわ、今日はあたしがお茶の産地である入間と狭山丘陵を紹介するね。

日本三大茶の狭山茶「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす♪」
埼玉の西武、狭山丘陵から多摩へつながる一帯の斜面が広がる台地。
狭山市(西武新宿線の川越方面)に行かないでね。狭山市には狭山丘陵はないし、狭山茶も入間市(西武池袋線の飯能・秩

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吉原へ(キャラと散歩へ行こう)

吉原へ(キャラと散歩へ行こう)

江戸や昔の東京の大都市は、今でいう新宿や池袋、渋谷などの副都心ではなく、浅草あたり下町、隅田川一帯だったのでしょうか。
隅田川沿いには花見もさかん、さらに屋台も火よけ地として建てられ、芝居小屋もあったらしい。内側には江戸城もある文京区や千代田区。
こんな御江戸を今回は、アイドルたちサブカル文化を輩出した吉原を舞台に紹介しよう。
ただ、胸糞悪いキャラといっしょにwww  さらに最後、こいつはみっとも

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日本を救った英雄たち(元寇編)

日本を救った英雄たち(元寇編)

「おかあちゃん、家に入れておくれよ~!!」

「こんバカ息子が、ムクリコクリにやられてしまえ!!」

「ひっ  おかあちゃん、入れて、入れて~~!!!」

ムクリコクリは、蒙古と高麗のことを指すといわれ、各地の民間伝承で怖いオバケとして語り継がれているが、元寇の凄惨な戦いはこのような民間伝承にも影響を与えているのだ。

青森の子守歌にもある「もっこ」も、蒙古のことを指すらしい。元寇がいかに日本中を

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大山詣に行きましょう!③(照子とマイル、二子溝口~荏田へ、はじめて☆の宿!)

大山詣に行きましょう!③(照子とマイル、二子溝口~荏田へ、はじめて☆の宿!)

誰でも行ける簡単な旅だという。江戸で年間20万人が行ったという。
大山詣の旅、知ってますか。
9000字と長くなりましたが、写真多め、そして江戸時代のお風呂やトイレについても描写しました。気長に読んでくれればうれしいです。

照子と参兵衛(マイル)は赤坂を出て「大山」へ参拝の旅に出ていたが、どうも三軒茶屋あたりで意見が対立してしまったのはこれまでの話。2人はやがて合流し、何とか多摩川を超えようとす

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大山詣に行きましょう!②(照子と参の珍道中物語)

大山詣に行きましょう!②(照子と参の珍道中物語)

これまでのあらすじ~参兵衛の旅のはじまり編オヤジ「あのお武家さん家の壁の漆喰を修繕したのは参兵衛かい? 良い出来だからまたよろしくって言ってたよ。」
「へぇ。」
「けどな、お前は愛想が無さすぎる。お茶を用意したのに『どうも』しか言わねえから、お武家さん、気を使ってたよ。もっと愛想よくしねぇと仕事増えねぇよ。」
「…へぇ。」

アニキ「ちっ! オイラがとってきた吉原の大店の建て直し、参兵衛のヤツがや

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大山詣に行きましょう!(キャラと歴史散歩)

大山詣に行きましょう!(キャラと歴史散歩)

【プロローグ~参兵衛の受難】ああ、明日が待ち遠しいや。やっと大山へ旅立てる!
三軒茶屋ってところでな、「信楽(石橋楼)」「角屋」「田中屋」って茶屋あるが、この辺に泊まってゆっくり過ごす。うめえ飯、いい女。貯めてた金を使いまくるぜ!
この辺の太子堂村には聖徳太子が祭っているな。俺も拝めば偉くなりそうだ!
二子の渡しで多摩川を渡るな!船旅、おつなもんだぜ!
その先は知んねぇや、相模国だね、どんなもんが

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津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅②

津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅②

この物語はフィクションで、実際の町の様子をできり限りの資料から妄想で作りました。5000字くらいですが写真多め。
津久井湖編の第二話です。第一話は下のリンクにて。

無口な子に育ちました祖父はよく「俺の村はな、ダムに沈んだんだ」と言っていた。
子供を連れ実家に帰っても、僕の子供のころのように祖父はアルバムを見せようとする。最初は白黒の写真を怖がっていたが、さすがに小学生ぐらいになると怖がらないとい

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津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅①(※史実をもとにした妄想です)

津久井湖に沈んだ集落 ~タイムトリップの旅①(※史実をもとにした妄想です)

小分けにして書きます。2500字くらい?

津久井湖に沈んだ沼本集落を、タイムトリップしたつもりで歩いていきませんか?
道志川と相模川が合流するこの土地を沼本というらしい。

水田が広がる集落。川端を歩きながら目の前に見える丘。緑のむせ返るようなにおいに、自然豊かな田舎に戻ってきたように思える。

「喉かわいたなぁ。」汗まみれの手を引いて、さっきから口数が減った幼子に声をかけても、声無く頷くだけだ

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https://note.com/tetsuo70390/n/n9996d3c4202d

応用してみた。キャラの書き分けが成立しない…
(我らが菅よしひでさんの写りが悪かったので写真変えました)

鎌倉の寺社へ、旅日記。

鎌倉の寺社へ、旅日記。

こんにちは。人生の浮浪者です。ふわふわっと、気持ちも姿勢も環境も定まらない、最後は掃き溜めのゴミになりそうな人間です。

休みになると、ささいな暇つぶしと運動をかねて、ウォーキングに行きます。歴史が好きなもので、特にその町の歴史を感じるとちょっとした幸福感を得ることができます。変態ですね!
それとあわせて、御朱印集め。本来の目的とちがうということで怒られそうですが、寺社参拝でちょっとでも人生とまわ

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近所のたかしくん

近所のたかしくん

あれは、幼き頃の妖精だったのだろう。

僕とたかしくんとの思い出は、僕の中の最も古い記憶にある。
なんでこいつなのか、それぐらいインパクトがあったのだろう。

たしか、3歳ぐらいだったか、曖昧であるが、僕はうちの前の坂を三輪車でキコキコと上っていた。
うちは長崎の海の見える高台の、坂の田舎町だ。僕はそこで大人になるまで、なんとなくボヘッと過ごしていた。

幼い僕は坂の上の何でもない距離を一生懸命

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官能小説~司法浪人・太郎の憂鬱

官能小説~司法浪人・太郎の憂鬱

うなだれながら、太郎は起きた。​

もう世間では夏、巷には美女が薄着となり、汗ばみからその体つきの様子が服からもにじみ出す頃。

そんな世間とは無縁の太郎は、外に出ては冷房病で倒れてしまうくらいに受験勉強にうちこんできた。

大学に入って以来独り暮らしで卒業してからも親の少ない仕送りを食みながら、とにかく勉強に励んだ。贅沢はできぬ。だから彼女もつくったことがなく、いかがわしい店にも行ったことのない

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