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僕が立ち直るまで その5 親からの手紙

前回投稿してからだいぶだいぶ時が経っている。
あれからいろんなことがあった。
前回のその4で、僕は親とほとんど絶縁していると書いた。
その理由となったのは親からの手紙だ。
今回はその手紙の内容について書く。

手紙の内容
拝啓 うんぬんかんぬん・・・・・・
私たち親はもう、年です。
だれも介護してみてくれる人がいません。
つきましては、今の仕事を辞めて、実家近くの新しい仕事に転職して、家族みんなで実家へ引っ越しし、同居してください。

え?
本気でいってんのか?
ちょっと考えられない内容だった。

昔から、実家近くでの就職・同居を望んでいるのは知っていたが、現在転勤して、違う場所で自分の家族を持ち頑張っている息子に対して、その環境を全て捨てて帰ってこいと言う内容の手紙だった。
明らかに考えていることがおかしい。
この内容を分析すると、おそらく親は自分のことしか考えていない。
子供のことを考えているのであれば、子供たちの人生を歩ませてあげるのが当然だと僕は思う。
それに対し、うちの親は自分たちの老後の事、また、孫達と一緒に楽しく過ごしたいという自分本位な考えのみ。

この内容を見て僕は驚愕した。
妻とも話したが、妻も驚愕した。
こういうことを言ってくる親なので、電話で話してもまた直接会ったりしてもなかなか話が進まない。
ましてやこちらの思ったことを真剣に聞く気などないので、話し合いにならない。

そこで僕は手紙を書くことにした。
手紙に今まで思っていた思いをきっちり記すことにした。
内容としては以下のような形だ。

手紙の内容
僕たちは帰るつもりはない。
今の仕事を辞めるつもりはない。
娘も幼稚園を代わるつもりない。
同居するつもりもない。
なぜそうしないといけないのか?
考えられない。
すべてを振り切って実家に帰って同居すると言う選択肢は元ありえない。


妻ももちろんこの考えに同意だった。
親の方が早くいなくなるのに、なぜ僕たちが親のために今の生活をすべて投げ打って、親のために尽くさなければならないのだろう。
100歩譲って、育ててくれたのは確かだ。
ただ、親が子供を育てるのは、後で介護してもらったり面倒を見てもらうためにしているのではないだろう?
そんなことのために育てたのかい?
ちがうだろう?
完全に親の気持ちがわからない。
仮に僕の娘が別の場所に行って生活していても帰ってこいとは言わないよ。
子供の人生を生きてくれるのが一番だと思う。
自分の面倒を見てもらうために生まれてないから。
家畜でもなんでもないから。
人だから。

この手紙を送って少し気持ちがすっきりした気がする。
今まで言葉に出せなかった分、手紙にすることで、自分の思いを正直に伝えられたような気もする。
親から少し離れられた気がした。
僕的には初めての親への反抗だった。

僕たちの思惑では、これでさすがに親はわかってくれるだろうと思っていた。
ただうちの親は、そんなに物わかりが良い親ではなかった。
続く。


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