岸田総理も大変なのかも 3/3 国民が今すべきこと
前後編を通して、岸田総理が抱いているであろう「苦悩」を推し量ってきました。国政は一筋縄ではいきません。
だからこそ、我々国民が賢くなり、岸田総理の政策・所作の是非を「理解」できなければなりません。
3.反面教師から学ぶ
先述の通り、日本国民は賢くなり、政治家の行動の意味を理解する必要があります。でなければ、印象や感情で国家運営を考えていることになってしまいます。
では、そのためにどう考えていくべきなのか。それを反面教師を示しながら、述べて行きましょう。
1.消費税を累進課税だと言う人
先日Twitterにて、このような言動を見つけました。
このお方は、消費税を累進課税であると考えておられるようです。
確かに、消費税には累進課税的な性質もあります。富裕層の方が高価な嗜好品を好む傾向が考えられますので、払う消費税も多くなる可能性が高いです。
しかし、エンゲル係数という概念があるように、貧困層にとって消費税は無視できないものになります。収入の多寡にかかわらず、同じ商品には等しい税が課されます。
そのため、消費税は累進課税ではありえないのです。
この発言をみて、まともな国民や政治家はどう思うでしょう。
例え、「法人税減税はダメ」と考えている人すらも、支持できない主張になります。つまり、間違った知識を披露してしまったら、自身の主張の正当性を失うことになります。
(私にも返ってくる主張です。気をつけます。)
2.「円安=円が弱い」と思う人
この主張の通り、円安になると輸入品が高くなるため、輸入品に頼る日本では物価高に悩まされます。
しかし、円安は悪いことばかりではありません。輸出や観光業ではむしろ儲かり、それが国民に還元されることもあるでしょう。
(それが出来ているのかは別問題だと思います。)
なので、「円安=円が弱い」という訳ではなく、相対的・一時的に変化するものでしかないため、短絡的に判断はできないと思います。
上述の通り、円安では輸入品が高くなります。そのため、原油や天然ガス、食料品は高くなるでしょう。
その結果、ガソリンは高くなり、火力発電が多くを占める電気代も上がり、食料自給率の低い物の値段も上がるでしょう。
そのため、化石燃料の代替エネルギーとして原子力発電を行ったり、減税したりという方向で、国民の負担を減らす方に尽力すべきです。
しかし、添付したツイートのように、偏った考え方では支持されなくなってしまいます。
4.国民の義務
1.国民の意志をひとつに
前章では反面教師を見てきましたが、その意味は「正当性を持った発言をするべき」ということです。
どのSNSでも、「サイレントマジョリティー」と呼ばれるフラットな存在がいます。むしろ、声高に叫んでいる方が少数派なのです。
その多数派に自身の主張を受け入れてもらうには、その主張に正当性が必要です。でなければ、先鋭化した少数派の中でのみ、もてはやされる錦の御旗みたいになります。
そうなってしまうと、内集団バイアスによって異常に身内を擁護し、外集団を攻撃し始めます。その結果、周囲に同じ考えの人だけが集まり、思考がより先鋭化し、もっと多数派から理解されなくなります。
そうして、「味方以外は敵」な思考が強化され、「敵でも味方でもない普通の人」すらも攻撃するようになってしまいます。
2.冷静になろう
インボイス署名の件でも述べましたが、人間は一度形成されたステレオタイプをなかなか払拭できません。
一度でもそう思ってしまうと、今後もその思考に引っ張られてしまいます。つまり、「自己洗脳」と言ってもいいでしょう。
だからこそ、「結論を出さない思考」をすべきです。結論を出してしまうと、その瞬間からステレオタイプが生まれます。
なので、何をみても、何を考えても、最後には「わからない」に落ち着くべきなのです。
これは一見すると、脳死した意見のように思われるかもしれません。しかし、これはむしろ真逆で、賢くないとできない判断なのです。
なぜなら、科学のような論理的思考をつかさどる分野では、この思考法なくして研究できないからです。これは下の記事でも語りました。
結論を出す前に一度冷静になって、他の可能性を模索しながら、「思考を保留」して終わらせるのです。
3.結局は勉強しかない
では、その「他の可能性」をどうやって模索すべきなのでしょうか。
結論としては「勉強しかない」です。
これは下の記事でも書きましたが、「他の可能性」とは「自分が知っている事しかない」のです。
様々な可能性を考慮できるようになるには、ニュースや書物で多くの事を知り、理解するしかないのです。
また、これは逆に、他の可能性を考慮できるから、自分の知らないことを貪欲に知ろうとするということでもあります。
4.選挙でどうすべきか
上で偉そうに述べて参りましたが、選挙ではどうでしょうか。
これも当然、結論を出さなくていいです。しかし、投票しない訳ではありません。
つまり、「俺は未来永劫、この党に付いて行く!!!」をしなければ良いのです。そうでないと、ステレオタイプの強化によって、他の党を攻撃するようになります。
ではどうすれば良いかと言うと、「現状の」自分にとって一番、政策理念が近い党、で良いでしょう。
「現状の」と書いた理由は、いつでも支持政党を変えても良い、と言うことです。
では、その判断材料は何にするか、という話になりますが、これは「党員の日頃の言動」です。どの党だろうが、選挙前には耳障りの好い文言しか言いません。しかし、平時はその党員それぞれの特色が見えてきます。
それに共感した場合は、もう少し深堀りしたり、他の議員と比べたりして、最も近い理念を持っている人を探せばよいのです。
もちろん、この時も結論を出してはなりません。
上記のように、ゆっくりと議員一人ひとりを吟味し、自身も勉強することで研鑽し続ければ、もう少しマシな未来が見えてくるのかもしれません。
参考文献
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