マガジンのカバー画像

トラヤヌス【寓話】

10
運営しているクリエイター

記事一覧

氷の国の賢明なペンギンと見知らぬ人への思いやり

氷の国の賢明なペンギンと見知らぬ人への思いやり

遠い南極の氷の国に、ペンギンたちが楽しく暮らしていました。彼らは氷の上でアイススケートを楽しむことが大好きで、寒い冬の日々を笑顔で過ごしていました。ある日、新しいアイススケートの免許制度が導入されることが決まりました。

ペンギンたちは喜びと興奮で胸を躍らせました。免許制度を通じて、氷の上での安全な滑り方を学び、自分たちだけでなく見知らぬ人をも守ることができると知ったのです。

賢明なペンギンのリ

もっとみる
フィクション

フィクション

僕は、祖母と父親を殺した。
彼らの顔がとても可愛かった。
僕が、包丁を持って切りつけようとした時、家族は、僕の言いなりになった。僕は、味わったことの無いスリルを感じた。祖母は、ブツ切りにして、生ゴミに出した。家族は酷く脅えて、僕を恨めしそうな顔で見てきた。

 大っ嫌いなふたりが消えて、少しほっとした。
祖父は、山に置いてきた。どこの山か忘れたけど。
ちゃんと置いてきた。

僕は、彼らを殺したあと

もっとみる
ウチの子が不登校になった話

ウチの子が不登校になった話

「もういいから、行きなさい。じゃあね。」
そう言って、女は僕を学校へ送り出した。

僕は、仕方ないのかと思ってた。どれだけいじめられていても、学校に行かなければいけないのか。

僕は女と何処か見えない部分で食い違っている様だ。僕は、どうすれば良いのか分からない。

朝起きると、女が僕を起こしに来る。もう起きているのに。コイツはしつこい。僕は女に、「学校に行きたくない」と言ってみると、女は僕を睨みつ

もっとみる
汚い言葉

汚い言葉

女は僕の顔を見ると罵声を浴びせる

彼女の肩を持ちたくないけど、それを持って考えると手を差し伸べているのだろうか。

または、それが空回りしてイライラに変わっているのだろうか。

このぐらいだろう

彼女はいつも僕の部屋に来て、用件を伝え終わったら1回何処かに行って本性を出す。

クスリでもやっているんだろう。それぐらい狂ってる。暴君。

兄弟や彼女以外の家族はそれに染色されてしまった。ナチスのよ

もっとみる

理解者風な側近

隣人は隣人愛をよく知らない
彼らはアナログ人間のように見える
彼らは山の登り方は1つで良いと思ってる
別の方法で登ると憤慨する
彼らの周りにはソレが数多く落ちている
ソレを踏むと僕たちの両足が吹っ飛ぶ
彼らは恐怖で僕たちを治める
僕たちはビクビクしながら、彼らに忖度していた
彼らは、新しいものを知る能力が限りなく低い
だからラダイト運動してみる

理解者の様に見えてそうじゃない
ホントは刃物を持っ

もっとみる
旅に出かけた人

旅に出かけた人

彼らに逢いたい。
そう思うだけで胸がキツくなって、
目から涙が溢れて止まらない。

いつも彼らがそこにいるのが日常だった。

彼らは、そこからいなくなった。

僕たちは、ただ泣き尽くすばかり。

彼らとの日常を思い返してみる。

なにかをすると決めたとき彼らは
背中を優しく押してくれた。

なにか道に迷ったときは、
自分のことのように向き合ってくれた。

ときには嫌いだ。こんな人早く居なくなればい

もっとみる
耳が使えない人

耳が使えない人

彼女は耳が使えない
だから彼女に話しても意味がない。

でも、
彼女は僕に対してああだのこうだの言ってくる。

耳は使えないけど、口は使えるみたい。

そんな人いるのかな

もし、彼女のような人がいっぱいだったら?
と考えるだけで胸がゾッとする。

彼女は口だけしか使えない。
それ以外の機能はアップデートされてない。

彼女がノーベル賞をとるかもしれない。
彼女曰く「この世には病気なんてものは

もっとみる
色のない変死体の多い国

色のない変死体の多い国

この国には、奇妙な死体が多い。みんながみんなとういう訳ではないが、とても多い。僕は、そこに行き原因を突き止めた。その国には、ハコがたくさんあった。

どれぐらいか?

国の全体にはそれがあって、それを卒業することが会社に入る人間にとっては必須条件だった。

ハコの卒業生は色がない変死体のようにみえる。アルバムの写真も、髪型も、服装もパステルカラーの様な鮮やかな色がない。ハコの周りも中にも変死体で溢

もっとみる
登山道の登り方

登山道の登り方

山の登り方はみんないっしょ

なぜか?

それは、僕以外の人間はそれの為の苦労をしてるから。だから、ロープウェイで頂上に登った僕を彼らは狂った様に叱る。

ではなぜ僕がロープウェイを使ったか。

目的地は頂上みんな同じ。

それなのに、みんな同じ登り方って変じゃない?だって、みんなには脳みそがあってそれで考えることができるのになんかな……って思って僕は、ロープウェイを使った。知識を使ってみた。する

もっとみる
「みんなおなじがちょうどいいらしい」

「みんなおなじがちょうどいいらしい」

学校とか会社に入る時
みんな同じことを言って入る
なんだか気持ち悪い

学校は昔に作られてからこれといって
著しい変化はない

よく学校で周りと違うことをやってると
怒られる意味がわからない
小学校の頃に
金子みすゞさんの
『みんな違ってみんないい』っていう
作品を学んだ
でも、現実は違ったみたい
みんな違ってみんないいなんて違っていたのかも
って思うことがある。

みんなと同じことをさせる為に、

もっとみる