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三人組シリーズ他まとめ

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くだらなくて騒がしいが、仲良しな三人組の話のまとめ。または同じ世界線にある話のまとめ。ひとつひとつ独立しているので全部に目を通さなくても読めます。
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三人組シリーズ 時系列と関係性

今回は小説ではなく、ちまちま書いている三人組シリーズの登場人物および時系列についてのまと…

鳥野 小川
1年前
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【短編小説】真昼の残照

たとえ天高く照る真昼の太陽でなくとも。 三人組シリーズに出てくる剣道部コンビの片割れ森田…

鳥野 小川
2か月前
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【短編小説】恋バナアマンドショコラ

密やかに可愛らしく甘やかに。 ハッピーバレンタイン!とは言っても今回は三人組シリーズに出…

鳥野 小川
3か月前
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【短編小説】蛇の尾を踏む

木陰に潜む毒蛇にはご注意を。 三人組シリーズに出てくる少年、龍がある末っ子の地雷を踏みぬ…

鳥野 小川
6か月前
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【短編小説】ガジュマルの木陰

それは化け物の巣。 三人組シリーズに出てくる少年、龍がある末っ子の地雷を踏みぬく話。 とは…

鳥野 小川
6か月前
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【短編小説】夏、いつもと違う始まりを

以前書いた「夏、いつもの始まりを」から一年後の設定の三人組です。 三人組が海に行く話。で…

鳥野 小川
9か月前
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【短編小説】大海踊る鯉のぼり

いつか世界に飛び出す最愛へ 三人組シリーズに出てくるさくらの姉、るりからみた妹のひとり立ちの話。 「子どもの日も終わっちゃったわね」  空はぬけるような青が広がり、太陽は爽やかさを越えていっそ暴力的なまでに強い日差しを向ける。生温い風が豊かなライトブラウンを揺らした。 「なんだよ突然。五月病か?」  前の席で吞気に肘をついていた青年が振り返った。硬質な黒髪は汗か湿気のせいでややへたっている。それにしてもからかうような眼差しを送ってくるのが苛ただしい。  少女は唇をとが

【短編小説】花の肖像

私を変えてくれたあなたへ。 三人組シリーズにでてくる細波さくらと後輩の話。  下校のチャ…

鳥野 小川
1年前
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【短編小説】ごんぎつねは一匹か

物語の解釈は人によって違うものである。 三人組シリーズに出てくる火上光太のあだ名の由来に…

鳥野 小川
1年前
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【短編小説】温室育ちのガジュマル

ずっと僕だけを見ていてくれればいいのに。 とある病弱な少年と弟思いな兄たちの話。 「すみ…

鳥野 小川
1年前
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【短編小説】相思相愛チョコレート

それはふわふわと甘ったるく。 以前書いた「不意を食って及び腰」の続きです。 初めての両想…

鳥野 小川
1年前
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【短編小説】2元1次方程式Yの解

Xが求められればYを求めるのはずっと楽になる。 前回書いた「兄弟のねじれ連立方程式」 の別…

鳥野 小川
1年前
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【短編小説】兄弟のねじれ連立方程式

もしそんな式があるならば解はX=兄、Y=自分だろうか。もっとも自分には解ける気がしないが。…

鳥野 小川
1年前
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【短編小説】不意を食って及び腰

だってそんなの聞いていない。 思わぬところから新たな始まりを迎える話。 以前書いた「負け戦のその後」の後日譚です。先にそれを読んだほうがわかりやすいかと思います。 「負け戦のその後」の前日譚はこちら  はあとため息が漏れる。 「なあに? まだ悩んでいるの?」 「だって……」 「いいじゃない。林太郎君イケメンだし、告られたんでしょ? 振られたーって泣いていたんだから、ちょうどいいじゃん。お試しで付き合ってみれば」 「だからそんなに気楽な問題じゃないんだって」 鳴美はそ