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最近の記事

【旅行記6-4】サイコロきっぷで行く隠岐の旅〜島後編〜

10. 西郷で過ごす夜2つ目の島・西ノ島の別府港を離れた私は,隠岐汽船のフェリーしらしまに揺られて,島前を後にする.別府港からは意外にも多くの乗客が乗ってきており,フェリーの中は横になるスペースが見つからないほどに混雑していた.意外にも,島前と島後を移動する需要は大きいのだろう. この日は波も穏やかで,初日とは違って航行中にデッキに出ることができた.沈む夕日を眺めながら,1時間ばかりの船旅を楽しんだ. 船は隠岐諸島で人口・面積ともに最大の島・島後島に到着した.島後島の玄関

    • 【旅行記7】日本最後の未踏県・沖縄弾丸旅

      1. 旅立ちは突然に10月某日,朝6時,私は関空にいた. 旅立ちは突然決定された. 事の発端は9月に決行された北海道レンタカー旅である.7日間で約2,200kmもの大移動を繰り広げたレンタカー旅の帰路で,関空行きのPeachは定刻を20分以上遅れて関空に到着した.三宮行きの最終のリムジンバスはすでに発車してしまった.実はこの時,三宮でリムジンバスの往復券をすでに購入していたので,リムジンバスのかえりの券はただの紙切れ同然となってしまったのである.結局この日は,関空第1ター

      • 【旅行記6-3】サイコロきっぷで行く隠岐の旅〜西ノ島編〜

        7. ISO感度高め知夫里島の来居(くりい)港で待っていたのは,隠岐汽船の大型フェリーではなく,隠岐観光が運航する内航船,いそかぜⅡだった. 島前内航船は,島前の3つの島を結ぶ船で,隠岐汽船の役割を補完している.本数も隠岐汽船に比べて多く,島前各島の移動には重宝する. 内航船には,郵便物やヤマトの配達物も一緒に載せられる.島民の生活インフラを支える重要な航路だ. 私が次に向かうのは,島前三島で人口・面積ともに最大の西ノ島.西ノ島の玄関口・別府港に向けて,いそかぜⅡは出航

        • 【旅行記6-2】サイコロきっぷで行く隠岐の旅〜知夫里編〜

          4. 知夫里での一夜隠岐諸島・知夫里(ちぶり)島 フェリーが着岸した来居(くりい)港からループ橋を登って,少し進んだところに今回お世話になる民宿はあった. 過日の大雪で積雪の心配もあったのだが,道路に雪はなく,山の斜面にうっすら積もってるくらいだった. 宿に着くなり荷物を置いて,夕食の時間まで知夫里島を散歩することにした. 民宿の裏山にはタヌキがいた.知夫里島には島外から持ち込まれたタヌキが大繁殖しており,人間よりもタヌキの数の方が多いんだとか. 宿を出てすぐのとこ

        【旅行記6-4】サイコロきっぷで行く隠岐の旅〜島後編〜

          【旅行記6-1】サイコロきっぷで行く隠岐の旅〜出雲の国編〜

          1. サイコロきっぷそれは,「日々旅にして,旅を栖とす」る異常旅行者の欲望を叶える夢のようなきっぷ 旅先を選べないギャンブル要素と引き換えに,5,000円という破格の値段で提供されるそのきっぷは,多くのZ世代の若者の注目を集め,支持されたといえるだろう(主観) サイコロきっぷは,前回の記事で触れた「旅くじ」と,行き先を選べない代わりに少し安く旅行ができるという点で共通している.しかし,その割引率を見てみるとサイコロきっぷに軍配が上がる. きっぷが設定された期間は旅行需要

          【旅行記6-1】サイコロきっぷで行く隠岐の旅〜出雲の国編〜

          【旅行記5】宮崎・鹿児島弾丸レンタカーの旅

          1. ことのはじめ2022年9月2日.事件は起きた. 事件現場は大阪ミナミの千日前商店街.この日ひとりカラオケに訪れていた私は,千日前商店街の宝くじ売り場であるものを手に入れた. peachの「開運旅くじ」である.関西空港から全国13か所のどこかの空港までの航空券を購入できるポイントがついたくじ引きである.1回5,000円で6,000円分のポイントがついてくるので,行き先を選ぶ権利を1,000円で売却しているようなものである.心斎橋のパルコにはガチャガチャ型の「旅くじ」が設

          【旅行記5】宮崎・鹿児島弾丸レンタカーの旅

          【旅行記4】初夏の長野撮り鉄遠征

          時は7月中旬.大学院入試までおよそ1ヶ月ほどに迫ったころ,私は院試勉強と部活とバイトの合間を縫って,何とか丸1日の休日を捻出した.そこで,往復に夜行バスを使った旅を決行することとなった.なお,この旅が院試前で最後の旅となった. 行き先は長野.長野には近々引退する予定の車両が2つある.1つは,しなの鉄道線で活躍する湘南色の115系である.115系自体はしなの鉄道線でも数多く見られるが,新型車両のSR1系による置き換えが進んでおり,この度湘南色の2編成の引退が決定している.もう

          【旅行記4】初夏の長野撮り鉄遠征

          【旅行記3-2】"幻の鉄道"を求めて〜院試直後遠征(後編)

          5. 県境越えここから先はいよいよ県境越えへ.岩日北線は途中から六日市トンネルを通り,六日市まで伸びているが,バスでアクセスするには少し遠回りする必要がある.とことこトレインの終点・雙津峡温泉駅からの乗り継ぎは主に下の2つがあげられる. 国鉄・岩日北線(未成線),時空浪漫,http://ryoa.sakura.ne.jp/photo/gannichi/index.htmlより引用 1. 雙津峡温泉→高根→深谷PA前→六日市 2. 雙津峡温泉→高根→深谷大橋→六日市 双

          【旅行記3-2】"幻の鉄道"を求めて〜院試直後遠征(後編)

          【旅行記3-1】"幻の鉄道"を求めて〜院試直後遠征(前編)

          1. 旅に出るいきさつ8月中頃,世間はお盆休み.8月としては珍しい長雨でお盆休みの予定が崩壊する者がTwitterのTLを賑わせていた頃,私は大学の研究室にひきこもっていた.単にひきこもりニートをしていたわけではない.直前に迫った大学院入試に向けて勉強していたのである. 今年の夏は何もかもが異例だった.昨年から続く新型コロナの影響も,異例の長雨もそうだが,試験勉強のために旅行に行けなくなったことが精神的にしんどかった.「院試さえなければ……」と何度考えたことだろう.私は毎年

          【旅行記3-1】"幻の鉄道"を求めて〜院試直後遠征(前編)

          【旅行記2-5】伊豆箱根週末パス遠征〜信越編〜

          地震のあった翌朝6時,ネットカフェを出て寺尾駅から越後線に乗車する.幸いにも,地震の影響はなく通常運転だった.この日の朝に狙うのは越後線・弥彦線・信越本線で運用される115系電車.国鉄大国岡山ではまだうじゃうじゃいるが,東日本では長野のしなの鉄道と新潟で活躍するくらいだ.かつて新潟には多くの115系電車が所属していたが,ほとんどはE129系電車によって置き換えられ,現在は7編成が残るのみである.しかし,この残りの7編成が個性的で,それぞれカラーリングが異なっている.そこで,新

          【旅行記2-5】伊豆箱根週末パス遠征〜信越編〜

          【旅行記2-4】伊豆箱根週末パス遠征〜福島・山形・新潟編〜

          小田原から安積永盛まで大移動をした翌日,朝5時前に起きて再び北上を始める.安積永盛からの列車は始発が遅いので,この日は隣の郡山駅まで約5km歩いて移動することにした. 郡山駅に到着.空が少し明るんできた.駅前の松屋で朝食を済ませてホームへ向かう.なお,この日から例の徳島→安積永盛の片道乗車券ではなく,JR東日本の週末パスを利用している.週末パスではJR線のみならず,周辺の私鉄・第3セクター鉄道も乗り放題となるので大変お得である. 郡山から福島行きに乗車し,福島から仙台行き

          【旅行記2-4】伊豆箱根週末パス遠征〜福島・山形・新潟編〜

          【旅行記2-3】伊豆箱根週末パス遠征〜箱根編〜

          鴨宮の快活CLUBで一泊した私は、夜が明けぬうちに活動を始める。近くのゆで太郎がもう営業を始めていたので、急いでそばをかきこみ、鴨宮駅に向かった。 夜明け前、私のお目当ての185系は動き出していた。前日は祝日だったがこの日は平日ということで、湘南ライナー・おはようライナーが運転される。湘南ライナー・おはようライナー並びにホームライナーは3月のダイヤ改正に伴って特急湘南に一本化されるため、ライナーとしての運転を終了する。さらに、ライナー運用につく185系・215系はそれぞれ引

          【旅行記2-3】伊豆箱根週末パス遠征〜箱根編〜

          【旅行記2-2】伊豆箱根週末パス遠征〜伊豆編〜

          四国から神戸に帰ってきた翌日の深夜、東へ向かうため再び旅に出る。22時にバイトを終えて帰宅し、例の徳島→安積永盛のきっぷを持って急いで三宮へ向かう。 三宮から乗車するのはサンライズ瀬戸・出雲号。14両編成で入線するので迫力がある。 前側の7両「サンライズ瀬戸号」のノビノビ座席に乗車した。 通常サンライズ号に乗車するには、乗車券の他に、指定席特急券並びに寝台券が必要となる。寝台券は最も安くて¥6,600なので、乗ろうと思うとなかなかハードルが高い。しかし、このノビノビ座席

          【旅行記2-2】伊豆箱根週末パス遠征〜伊豆編〜

          【旅行記2-1】伊豆箱根週末パス遠征〜四国編〜

          タイトルが大渋滞していることをお詫びする。しかし、この旅行は伊豆にも、箱根にも、福島にも、山形にも、新潟にも、長野にも滞在したうえに、その前段階として四国にも行っている。なぜここで"四国"が出てくるのかについてはおいおい説明するとして、まずはこの旅行の構想段階から話を始める。 この旅行を決行したのは2月某日。2月というのはフリーきっぷの少ない時期で、鉄道で旅行するには少し不利な時期である。新幹線や特急を除く全国のJR線が乗り放題になる青春18きっぷや、JR北海道、JR東日本

          【旅行記2-1】伊豆箱根週末パス遠征〜四国編〜

          【旅行記1-5】春の北東北旅〜最終日〜

          朝のドライブ5時すぎに目が覚めるとそこは快活CLUBであった。車中泊を企てて失敗した果てに逃げ込んできたのである。意外と時間が迫っていたのですぐに快活CLUBを後にする。 朝のドライブはなぜか気持ちいい。交通量をそこまで多くはなく、起きたばかりで全身の感覚が冴え渡っている。涼しい風が気持ちよく、むしろ寒いくらいだ。立ち並ぶ風車を横目に浜沿いの県道を北上して向かった先は、船越ー天王間の八郎川橋梁。男鹿線随一の撮影地で、ここでは朝にキハ40系の5両編成が撮影できる。 撮影地に

          【旅行記1-5】春の北東北旅〜最終日〜

          【旅行記1-4】春の北東北旅〜4日目〜

          大課金プレー 岩手県北上市から始まる4日目。快活CLUBを出て駅に行くと、前日醜い競歩を繰り広げた男が列車を待っていた。ここまでどうやら全く同じ行程だったようだ。次の北上駅で下車する。 北上駅から乗車するのは「快速アテルイ」。水沢駅から朝の1本だけ存在する快速列車である。停車駅は、水沢から花巻までの各駅と、矢幅・仙北町。奥州・北上都市圏と盛岡都市圏とをつなぐ速達列車であると理解できる。 車両はいつもの701系盛岡色。快速幕が新鮮に見える。快速列車ということで快調に飛ばし

          【旅行記1-4】春の北東北旅〜4日目〜