Visual Communication Exhibition

「レジリエンス:不確実性のうちを生きる」 ・9 / 12(Tue)-9 / 18(Mo…

Visual Communication Exhibition

「レジリエンス:不確実性のうちを生きる」 ・9 / 12(Tue)-9 / 18(Mon)会期中無休 ・9 : 30〜17 : 00 最終日15 :00まで ・茨城県つくば美術館 入館料無料

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ビジュアル・コミュニケーション展2023

今年も、ビジュアル・コミュニケーション展を開催いたします。 テーマは、「不確実性のうちを生きる」です。 会期中みなさまとお会いできるのを楽しみにお待ちしています。 Introduction 私たちはどこへ向かうのでしょうか? 現代は、新型コロナウィルスのパンデミック、ウクライナ危機、AIの人間社会への進出、気候変動と温暖化による大規模災害や食糧危機、社会における格差や分断など様々な課題を抱え、VUCA(変動性・性複雑性・曖昧性)の時代と呼ばれています。しかし、どの時代にもそ

    • 阿部隼也 / Junya Abe

      The Space of Appearance公共空間には、様々なニーズを目的としたデザインがあり、時には別の意図をカモフラージュさせて作られたものもある。私たちは気に留めることもなくそういったデザインを利用しているかもしれない。しかし異なる立場や状況にたってそのデザインに触れた時、今まで見えてこなかった景色が見えて来る。不確実性の時代においてよりその重要性が浮き彫りになっていくであろう。公共空間は今どうなっているのだろうか。作品から公共空間のデザインのあり方を問いかける。

      • 安藤凌 / Ryo ANDO

        仕合せの歩みから本作品では「現代における豊かさ、幸せとは何か」を考察していくために、「シンプリスト」と呼ばれるZ世代の若者に焦点を当てた。些細な過程を丁寧に積み重ねていくことから始めていく「幸せの在り方」を問いかける。 Steps to FulfillmentFor the purpose of discussing what wealth and fulfillment are in the present day, this work focuses on young

        • 飯田茜 / Akane IIDA

          Unsicherheit今年93歳になる祖母がこの4月に医療ケア付きリハビリ施設に入所した。自宅で連日転倒し、自力では起き上がることができなくなっていた。いずれは施設に・・と家族も思っていたがその時はついにやってきた。ずっと元気に生活していた祖母、それが当たり前だと思っていた。今、祖母は人生最期の時に差し掛かっている。誰しも死という確実性の中で生きているが、その時は不確実であり確実性のすぐ近くにいる祖母ですら不確実な中で生きている。この作品では、今は自宅にいないが存命中の祖母

        ビジュアル・コミュニケーション展2023

          浦邉俊考 / Toshinari URABE

          黒潮から日本の地方都市の文化とコミュニティを見つめる旅をしながら地域らしさと幸せとはなにかを問いかけ、撮影している。 今作では、民俗学者、柳田國男の晩年の著書である『海上の道』をモチーフに、当著書において柳田が日本人の原点であると考える黒潮のエネルギーがいかに山を抜けて都市へと続くのか。私たちの幸せのエネルギーの源について、作者の故郷である房総半島、そして歴史的、地形的につながりのある紀伊半島を舞台に問いかける。 From the Kuroshio StreamWorkin

          浦邉俊考 / Toshinari URABE

          加藤朝美 / Asami KATO

          無声慟哭道端で予期せぬ風景に出会うことがある。自然が偶然に作り出したのか。まるで野生の庭のように。景色を彩り、太陽の光をたっぷり浴びて。どこからか飛んできた種が根付き、100年前には存在しなかったであろう花が、この景色を変えていく。自らを咲かせるにふさわしい土地を求めている。風や動物、さらには機械など、さまざまな手段を使って、どこまでも遠くへと種を運び、新しい場所で種を育んでいるようだ。それまで存在していたものたちはどこへ行ったのだろうか? Silent Lamentati

          菊田真奈 / Mana KIKUTA

          安らかに眠ってください 過ちは繰返しませぬから広島原爆死没者慰霊碑に記されている碑文がタイトルとされるこの作品は、過ぎ去った年の回数分、額に入れられ再撮されたモニュメントの写真シリーズの一枚である。2015年に制作された本作品は、70回この慰霊碑の写真の撮影が繰り返された。撮影を繰り返すごとに、慰霊碑の文字や形は抽象的な影となり、現在の私たちと歴史との距離を映し出す。複製により終わりなく変化し続けるイメージは、私たちにコメモレイションとは何かと問いかける。私たちは写真から何を

          小林睦椰 / Tomoya KOBAYASHI

          空の空 すべては空しいウクライナ侵攻によって多くの命が失われ、新型コロナウィルスのパンデミックより人との直接的関わりは断たれた。そのような人の存在が希薄になり、目まぐるしく変化する生活の中で感じる「虚無感」というものにフォーカスをあて、生とは何かについて問いかける。 Empty Skies, Empty FeelingsThe Russian invasion of Ukraine is costing many people’s lives. The COVID-19 p

          小林睦椰 / Tomoya KOBAYASHI

          高橋春佳 / Haruka TAKAHASHI

          地はとこしえに変わらない本作品は、古墳の今日的風景が撮影されている。古墳は、鎮魂文化のなかで「祈りのかたち」として建てられた。そこには、数千年という時 を越えても変わらないものが宿り、言葉では語れないものが存在している。 先が見えにくく、進む方向を見失いやすい時代において、古墳の意味について問いかける。 Unchanging EarthThis work shows current photographs of ancient graves in the shape of

          高橋春佳 / Haruka TAKAHASHI

          田嵜裕季子 / Yukiko TASAKI

          Responses霧がかかった風景は、瞬時に変化し、偶然性のなかで「見えるもの」と「見えないもの」が混在している。そこでは誰もが、触れたり感じたり考えたりする身体感覚を頼りに、方向を取り戻しつつ歩んでいく。 不確実性の時代、あなたはこの風景から何を見出していくのでしょうか。 Fog is coming or clearing fast, it will come across visible and invisible things existing together. T

          田嵜裕季子 / Yukiko TASAKI

          中島楓 / Kaede NAKAJIMA

          光の旅–ライフレッスン自然の色彩は光により常に変わり続け、 生のエネルギーを語ってくれている。 本作品は、自然の色彩と光によって語られる現象を、 写真によって可視化したものである。 Journey of light - Life lessonThe colors of nature show the energy of life, changing along with light. This work visualizes phenomena found in the c

          project M(Kaede NAKAJIMA+Taisei SHIMADA)

          木々の中に映る自分を観る本作品は、自然の中を旅することで、解放され、純化され、発散する 「いのち」の証を、絵画と写真によるコラボレーションで 表現することを試みた。 複雑化していく現代社会のなかで、 「ヒトを人にすることを可能にする場所」ついて問いかける。 See Myself Reflected in the TreesSpending time in nature is like releasing, purifying and spreading “life”. Th

          project M(Kaede NAKAJIMA+Taisei SHIMADA)

          野口哲司 / Tetsuji NOGUCHI

          polyphonyこれは、日本最西端の地に生きる野生の馬を撮影した作品である。 沖縄本土から 650km、台湾から110kmに位置する沖縄県与那国島。 本作品の与那国島は地形学上、長い歴史の中で様々な文化が入り交じる地域であった。 日本在来馬種の一つに数えられる馬たちは、様々な渡来の足音を耳にしながら、生き永らえた。 そして、現代まで、その少数の命を守り繋いできた。 動乱の時代を乗り越え、連綿と続く、したたかな生の営みと、 この島に生息する野生の馬たちを捉えることから、「共存

          野口哲司 / Tetsuji NOGUCHI

          三神日和 / Hiyori MIKAMI

          産土に謡うこの地には代々受け継がれてきた「謡」がある。 近年、その舞台となっていた歴史ある祭は、コロナ禍と深刻な高齢化によって開かれなくなった。 人々は今後、以前のような祭が開かれることはないだろうと語る。 この地の歴史や⽂化を物語る光景は、無⾔の消滅へと歩んでいくのだろうか。 持続可能な地⽅の地域づくりは、いまだ整う状況ではない。 私たち若者は、どのようにして「ふるさと」を残していけるのだろうか。 Chanting to the LandIn this area, “ut

          三橋宏章 / Hiroaki MITSUHASHI

          風景、まなざし、国立公園多くの人々が美しい風景を求めて国立公園を訪れる。そしてその圧倒的な風景に、彼らは我を忘れて没入する。その姿はまるで、現代の不確実性の時代の中で、簡単に消費されてしまうものではなく、人間や社会を超えた大きな存在を求めているようにも見える。  この作品では、日本の国立公園の様々な風景と共に、それをまなざす人々の姿を写し出している。改めて、人はなぜ風景を見るのだろうか。そしてそのように人を駆り立てるものは一体何なのだろうか。 Landscape, Gaze

          三橋宏章 / Hiroaki MITSUHASHI