マガジンのカバー画像

“わたし”が紡ぐ虚の物語

156
わたしという存在の片鱗。 ちょっとした余白にメモする感覚で書いています。 【タイトル変更履歴】 『嘘つきは作家のはじまり』⇒『わたし世界』⇒今
運営しているクリエイター

2021年4月の記事一覧

最果タヒ展・体験記

最果タヒ展・体験記

会場の中に足を踏み入れると、何もかもが白い世界のそこかしこに言葉が浮かんでいた。壁の表面、天井から吊るされた輪っかの内側、部屋の中央に配置されたオブジェの側面……どこから読み始めようかしばらく迷ったのち、近くにあった輪っかの中に頭を入れた。

ちょうど視線の高さに文字列の曲面があった。始まりを探して、その場で一回転してみる。どこにも空白はなく、どこが始まりでもおかしくはなかった。そのままもう一回、

もっとみる

人と話すことがしんどくなる時期と楽しくて仕方ない時期の考察

わたしはよく意図的に人を近づけないようにして、ひきこもる期間を作る。その時期は人と話すとしんどくなりやすい。

いま、ちょうど五ヶ月続いたその時期を抜けて、社交モードに入ったところなのだが、人と接している時の感覚の違いをはっきり感じているので、忘れないようにメモしておこうと思う。

人と話すことがしんどい時期は、良くも悪くも繊細になっていて、ちょっとしたことに心が反応して大きく揺れてしまう=常に刺

もっとみる
魂開き(たまびらき)⑪ ~最終回~

魂開き(たまびらき)⑪ ~最終回~

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

いよいよ最終回です。絵の謎解きなども入っているので長くなりますが、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。



4月2日、10日目の加筆。翌日いっぱい使って

もっとみる