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“わたし”が紡ぐ虚の物語

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わたしという存在の片鱗。 ちょっとした余白にメモする感覚で書いています。 【タイトル変更履歴】 『嘘つきは作家のはじまり』⇒『わたし世界』⇒今
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#雑記

「退屈してる」って、言えなかった。

「退屈してる」って、言えなかった。

わたしには、自分が退屈していることを隠す癖がある。無気力で何もしたくない時でも、つまらないと思いながら本を読んでいたり、気が乗らないのに創作をしていたりすることが多い。

「楽しい?」って聞かれたら、「楽しいよ」って明るい声で返すけど、内心、退屈していることがバレないかと不安になってる。
どうせバレてるんだけどね。
   
いつもじゃないけど、そういう時が多い。隠そうとして無理をして、たぶん余計に

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今。

今。

◆好みの変化 たぶん、五月くらいから。文体とか表現の仕方とか、いろいろとしっくり来なくなってきてた。その状態で闇雲に書き続けるのが嫌で、しばらく表現することをお休みしてた。特に、日常的な発信を。
 人生に大きく影響を及ぼすような体験からささやかな日常まで、記録しておきたいことは溜まっていくけど、いざ表現しようとしたら、一から百まで説明するような形になってしまって辟易した。
 味覚が変わって、くどい

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「神社」を発信ツールに!そして、評価と関わりのない世界へ

「神社」を発信ツールに!そして、評価と関わりのない世界へ

2018年をふり返って 2018年は私にとって大変動期で、毎月のように自分を更新し続けていた気がする。新しい人や土地との出会いも多く、生きているという実感が強く持てた年だった。

 その一方で、勇気を必要とされる場面や、心を揺さぶられる場面も多く経験したように思う。『快適な環境を確保するために思っていることを口に出す』とか、『直接の繋がりがない人の家に泊めてもらう』とか、きっと他人から見れば些細な

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またひとつ、大きなものを手放して。

またひとつ、大きなものを手放して。

「何をしている人ですか」と聞かれたら、作家だと名乗ることにしている。日に日に作家という言葉が肌に馴染まなくなってきているのだけれど、今の自分を正確に伝える表現が思いつかないので、惰性でそう名乗り続けている。

 作家と言っても出版社を通して本を出しているわけではないし、ネット界の売れっ子作家というわけでもないので、よく人から「どうやって生活しているの?」と訊ねられる。
 いつもその時の気分で適当に

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その時、世界は一瞬にして灰色に変わった

その時、世界は一瞬にして灰色に変わった

 先月から、友だちと一緒にオンラインコミュニティを作って遊んでいる。私は運営部の一員として、参加したい時にだけ会議に参加して、好き勝手にアイディアを出したり、告知文を書いたりしていた。
 コミュニティを本格始動させる直前、作戦本部である友人宅に泊まり込んで、「何だか仕事っぽいことをしているぞ!」と謎の興奮に震えてみたりもして。

 ところが、コミュニティがスタートして、いよいよこれからというタイミ

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心なんて本来、自然と整っていくものなんじゃないかと思う

心なんて本来、自然と整っていくものなんじゃないかと思う

 最近、高校時代の同級生がやっている整体院に通い始めた。気功やエネルギーワークのようなものを使った特殊な施術に興味を持ったのもあるけど、一番は、子ども時代から続いている身体の違和感を解消したいという思いからだった。

 通院ペースは週に一回、今で二回通ったところなのだけど、施術してもらう度に思うのは、「人の想いや感情って、本当にただ受け止めるだけでいいのだな」ということ。

 その整体院では、毎回

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世界が急激に変化する境界点

世界が急激に変化する境界点

 高校の受験生時代だっけ。問題集に取り組んでいる時に、どうしても理解できない問題があって、そこで詰まってた。
 何回も解説を読んで、理解したつもりでもう一回挑戦してみると、その場ではなんとか解けるんだけど、一晩眠ったらまたぜんぜん解けなくなってしまう。
 何日間かそこで足止めを食らっていたんだけど、ある時、嫌になって「もういいや、次の問題解いちゃえ」って、そこすっ飛ばして次に進んでみた。先に行けば

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ささやかな吐露

ささやかな吐露

 とても静か。
 何もしなくていい、という心地よい放棄。
 ここ最近わたしのことを突き動かしていた衝動もなりをひそめて。

 誰かの声が聴きたくて、だけど、具体的に誰の声を求めているのかはよくわからなくて、代わりに音楽なんぞ聴いている。

 誰かの声が聴きたいと言っておきながら人との会話は飽和気味。
 考えることにも少し疲れた。
 たぶん、睡眠リズムが狂っているせい。
 今夜は早めに眠って、明日か

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どうやら私は退屈すぎると死ぬらしい

どうやら私は退屈すぎると死ぬらしい

 幼いころから退屈が嫌いで、「退屈すぎて死にそう」が口癖だった。
 思えば、会社員時代にイライラしていたのも、仕事がつまらなすぎて嫌になったからだった。こんなにも退屈な日々をあと何十年も繰り返すのかと思ったら絶望した。

 工夫できる部分は工夫し尽くして、もうこれ以上変化は望めないと感じた時、私は退職を選んだ。
 ちょうど父が自営業を始めた時期で、辞めやすかったというのもあったけど、そういったタイ

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感覚人間です。

感覚人間です。

「かしこく見られたい」
「何も考えていない頭空っぽ人間だとは思われたくない」
 という意識が入ると、途端に言葉が出なくなる。
 感情から紡ぎ出された言葉は厳重な検問にかけられて、そのほとんどが牢獄行きとなる。 

 感情のままに言葉を口にすること。
 理性的に会話をすること。
 それらに優も劣もないのだろうけれど、私の場合、感情を抑え込むと魅力まで半減してしまう気がする。なんせエモーションで動く生

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どうか私に何も奪わせないでと願いながら、私自身は容易に奪わせている

 深い悲しみを抱えながら、それを陽に転じていこうともがいている人たちに強く惹かれる。
 あまりにもうつくしすぎて、自分だけを満たすために生きている私なぞは、軽い気持ちで触れてはいけないような気持ちになる。奪ってしまうのではないかと、怖くなる。
 それでも触れてみたくて、どうか私に何も奪わせないでと願いながら手を伸ばす。

 私に何も奪わせないでくれる人になら、安心して甘えることができる。自分の欲望

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お金と世界と感情麻痺

お金と世界と感情麻痺

 私のお金の使い方は、「自分がどういう世界に生きたいのか」から組み立てている。そして私は今「あなたが好き」とっていう気持ちでお金を流せる世界を求めているから、お金を払う時に対価や見返りのことはあまり考えていなくて。

「この人が何を考えていてるのか知りたい」
「この人のやりたいことを応援したい」
 という気持ちだけで、あまり何も考えずにお金を出す。
 もちろん、商品やサービスそれ自体に価値を感じて

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感情をアートに

感情をアートに

 以前、友だちが言っていた「デザインじゃなくてアートがしたい」っていう言葉に実はめっちゃざわざわして、別の友だちの「アートな文章だねって言われる」っていう発言にもざわざわしてて、私にそれができるかどうかはさておき、「私もそっちやりたい!」っていう気持ちが強くなってきている。

 伝わりやすい文章を書く技術を持っているから、私はそっちをやらないとって思ってたけど、本当に今やりたいのって感覚のままに言

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求めているのは純度

求めているのは純度

 元彼が「そろそろ引っ越すし、お前との関係をどうするか決めないと」って言うから、「決める必要ある? 好きにすればいいじゃない」って返した。
 何でも先に決めたがる性質は、たぶん、もともと私の方が強い。
 だけど最近、そうやって決めたことに自分自身が縛られる不自由さに耐えられなくなってきている。

 あーでもないこーでもないと思考をこねくり回してみても、最終的にはいつも「その瞬間瞬間で好きなものを選

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