【SLAM DUNK Gl】166話「天体観測」
地元、愛知で休養を命じられた諸星は、一目をはばかり買い物に出かけたが、
素原空澄(すはらあすみ)
という学生時代の同級生に出くわす。そして
リフレッシュにドライブに誘われるのであった。
「そう言えばさ すはらさん、、、、俺、飯買いに外出たんだわ」諸星
「何?すはらさんって。よそよそしくない?」空澄
「いや、でもそんな話したことなくない?」諸星
「でも、ずっと近くにいたし、あすみでいいよ!」空澄
「そう? じゃあ。」諸星
「女の子のファンの扱い慣れているでしょ?」空澄
「そんなことねーよ。」諸星
空澄は車を運転し、二人は食事に出かける。
「特別に休養をもらってるんだ。こんな時に女の子と出かけてるなんて騒がれたら困る、、、かな。」諸星
「だから、ここは地元、愛知だよ。任せて!」空澄
空澄は、知る人が知る隠れ家的な個室店をチョイスする。
「こんな店あったんだな。初めてだ。」諸星
「私、ライターをやってるの。いろいろ調べたりするの好きなんだ。」空澄
「へー、愛知で?」諸星
「ううん。全国、海外いろいろ行くよ!」空澄
「じゃ今日、愛知にいたのはたまたまなんだな。」諸星
「まぁね。(大ちゃんが愛知のイベントにくるって知ってたからなんだけどね、、まぁいいか)」空澄
「大ちゃん、この後、星、見に行こうよ。愛知の星。」空澄
「何だよ。いじってんのかよ。」諸星
「違うよ。そんなのじゃない。大ちゃん、ずっとバスケがんばってきたでしょ?愛知の星って言われてきて、でも愛知の知らないことあるんじゃないかな。いいところあるんだ。」空澄
「確かにな。強豪校って言ったらそれは練習、試合づくしだ。」諸星
「じゃあいこう。」空澄
「ああ、どうせ、休みだしな。」諸星
「こんな場所があったのか。」諸星
「綺麗でしょ? 穴場スポットなんだ。」空澄
「星が輝く理由、知ってる?」空澄
「えっ!? そんなの自ら光ってるに決まってんだろ?」諸星
「うん。自分で光っている星は恒星って呼ばれていて、太陽もその一つなんだよね。」空澄
「太陽か、、、でけーな。」諸星
「そうだね。大きくて、たくさんのものや人達に光を照らしている。すごいよね。」空澄
「そんな大きな星になれって言うのか?そりゃなれるもんならみんななりたいよな。」諸星
「ううん。そういう意味で言ったんじゃないよ。太陽の約10倍をこえる重い星が年をとると、外から真ん中の鉄まで重い物質が次々でて、中心の鉄は固まっても反応熱を出さないから、その重みに耐えきれなくなって、重力のバランスを崩して大爆発しちゃう。」空澄
「爆発!? 俺はバランスを保てなくなって爆発しちまって、、、、、オーバーワーク症候群に、、、、。」諸星
少し、諸星はマイナス思考になったが空澄が言いたかったことは別にあった。
「ごめん。大ちゃん。爆発することを言いたかったんじゃないの。」空澄
「星の光り方、輝く方法はもう1つある。」空澄
「もう1つ? そうか! 太陽の光を反射して光る?」諸星
そう。自分だけじゃ光らないの。自分だけで光ろうとしなくてもいいんだよ。」空澄
「!?!? いつの間にか、俺は自分がやらなきゃ勝てないって思うようになってた!?」諸星
空澄は、バッグから手帳のようなものを取り出し、写真を取り出した。
その写真はインターハイ広島大会、愛和学院-海南大付属戦のものだった。
牧と対峙する諸星が写っている。
「高校の時、私が何の部活だったか知ってる?」空澄
「えっと、、、、。科学部?!」諸星
「違うよー。新聞部でインターハイの準々決勝、広島に行って、、その時の写真がこれ。」空澄
「あっ、、ごめん。(写真を見る)牧か。懐かしいな。」諸星
「あとこれも見て。」空澄
「(写真には牧から神へとパスが渡りシュートモーションの神が写っている)牧と神。厄介なコンビだったな。」諸星
「あの牧君だって、一人で輝いていたわけじゃない。海南の監督が言っていたのは、海南に天才はいないって。」空澄
「ああ。そうだよな。俺は天才じゃねえし、もっとまわりを頼っていいんだよな。いや頼らなきゃいけないんだよな。」諸星
「ごめんね。そんな偉そうなこと言える立場じゃないんだけど。」空澄
「オーバーワーク症候群の軽症状態って診断された時だって、もっとまわりを信じて、頼ればよかったんだ。いや、すげーよ。このことを気付かせてくれるために連れてきてくれたんだな!」諸星
https://note.com/tyimage/n/nf0c6adc69046
「うーん。そんなのかな!?(そういうわけじゃないような、、、まぁいいか(笑))」空澄
思わぬ再会から、ドライブ、食事、そして星の天体観測へと時間を過ごした諸星大と素原空澄。
地元、愛知の星を目の当たりにし、原点に少し、戻れた気がした。
続
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