珈琲時間

拡大鏡を無二の友とする、商業印刷校正者。 “念のため”と、石橋を叩きまくる日々です。

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マガジン

  • みらいの積読シアター

    気になる本があふれる一方の当ご時世、積読までのハードルが高まるばかりのおサイフ事情を鑑み、密かに始めた、積読「候補本」からなる『みらいの積読シアター』。演目は、物理/写真/英文学/音楽/食/経済/医療・カラダ/書籍/世界文学/ああ日本、と続々拡大中。お気軽にご来場ください!

最近の記事

AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜ホータン編

オンライン「世界の旅」の ルール パナマ帽がよく似合う、 本家スペインに負けじ劣らぬ 瀟洒な街並みに心奪われる エクアドル、クエンカを後にして 向かったのは、 同じ経度79度の… ホータン (英語では「Hotan」、 中国語では「和田」と表記)です。 中国は、出発地、寧夏回族自治区、銀川に続く、二度目の来訪。 ホータンは、中国の西端、 新疆ウイグル自治区の西南に 位置する都市。その歴史は古く、 紀元前より、シルクロードの  重要拠点のひとつとして栄えた 于闐(うてん

    • 続・「なおす」仕事に、校正の極意を見たり!【5】

      前回は、 といった、おはなしでした。 では、校正はどうでしょう?   日々、技術を「切り売り」している ような一校正者から見ると、 とても遠い世界のようにも 感じます。  編集の一環である「校正」は、 校正そのものを商品サービスとしてお客さまに提供しているわけでは ないため、 校正作業はコスト、 仕事の偏りなどは属人化リスク などとネーミングされ、 やり玉に上がることも あるようですが… でも、でもです!  カタログやパンフなどの商品が 出来上がるまでには、 制作

      • 「なおす」仕事に、校正の極意を見たり!【5】

        リフォーム店でも、整体院でも ありがたいことに、 ご贔屓にしてくださるお客さまが 多くいらっしゃいました。 なかには、ご来店のたび、 担当スタッフとの会話がはずみ、 肝心の用事をあやうく忘れそうに なる方も。 お客さまが帰られたあと、 そのはなやいだ心地よい余韻に 包まれた店内では、スタッフ内の 緊張も一時的にほぐれ、 コミュニケーションも良好に。 お客さまは、 「カミサマ」だと思う瞬間です。 でも、お付き合いの深いお客さま だからこその悩みもあります。 それは、 当店

        • AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜クエンカ編

          オンライン「世界の旅」の ルール オランウータンのつぶらな瞳に、 「食」を見直すきっかけをもらった インドネシア、パランカラヤを 後にして、次に向かったのは、 同じ緯度2度の… 南米、エクアドルの クエンカ(Cuenca)です。  「エクアドルの」との 枕ことばをつけたのは、 実は、世界にはもうひとつ、 「クエンカ」があるからなんです。 それは、スペインのクエンカ。 こちらもかなり魅力的なのですが、 緯度40.07 °N ということで、 またのお楽しみに。 今回は、緯度

        AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜ホータン編

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        • みらいの積読シアター
          10本

        記事

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜パランカラヤ編

          オンライン「世界の旅」の ルール 近代化の歴史をリアルに体験し、 すっかりタイムトラベル気分の カナダ、エドモントンを離れ、 次に向かったのは、 同じ経度113度の… パランカラヤ(Palangkaraya) です。 インドネシアのパランカラヤは、 インドシナ半島とオーストラリア 大陸との間に位置するマレー諸島(Malay Archipelago)のひとつ、 カリマンタン(Kalimantan)島に あります。 カリマンタン島の中南部、 カリマンタン州の州都だそう。

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜パランカラヤ編

          みらいの積読シアター〈「ああ日本」編〉

          半世紀以上、 生きてきました。 最近になって、とみに 「足元」がゾワゾワしていると 感じます。 今の今まで、 どうして平気でいられたのか? とても気になります。 知りたいです。 『武器としての国際人権  日本の貧困・報道・差別』 『世界は五反田から始まった』 『まとまらない言葉を生きる』 『犠牲者意識ナショナリズム  国境を超える「記憶」の戦争』 『なぜ基地と貧困は  沖縄に集中するのか?  ――本土優先、沖縄劣後の構造』

          みらいの積読シアター〈「ああ日本」編〉

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜エドモントン編

          オンライン「世界の旅」の    ルール クラシック音楽ファンの心くすぐるドイツ、ハンブルクを離れ、 向かったのは、同じ緯度53度の… エドモントン(Edmonton)です。 エドモントンは、カナダ西部、 アルバータ州(Alberta)中央に 位置する州都。アルバータ州では、 カルガリー(Calgary)のほうが 賑やかなようです。 オリンピック開催都市としても 有名ですよね。 (1988年。フィギュアスケートの 伊藤みどりさんが初めて五輪出場。 フィギュアのメダリスト

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜エドモントン編

          味方につけたい!校正AI

          文章校正AIって、 ご存じでしょうか? たとえば、 最近、新聞紙面の片隅に 「こんなミスを見逃さないために」としてユニークな校正実例の広告を次々と打っている、 朝日新聞社の文章校正AI Typoless。単純誤植、タイプミスから、 表現の覚え間違い・誤用等まで 今をときめく、あのAIが チェックしてくれるというのです。 原稿執筆・整理に 大いに活用していただきたいツール  だと、個人的には思います。 えっ? 校正の仕事がなくなるって? 「おまえいらないだろう」って?

          味方につけたい!校正AI

          みらいの積読シアター〈世界文学編〉

          図書館に行くと、 必ず立ち寄る書棚。 それは、 世界文学全集! 書店では、 とんと見かけなくなった 数十巻揃い踏みの、壮観な眺め。 手に取れば、 長年の歴史を身にまといながらも、まだ、おろしたてのような ページの手触り。 かつては「インテリア」としても 機能していたという文学全集… そういえば、我が家にも 一部ですが、ありました。 「風と共に去りぬ」デビューは、 本ではなく、映画でもなく、 その全集本の口絵写真 でありました。 『世界文学とは何か?』 『「世界文学」は

          みらいの積読シアター〈世界文学編〉

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜ハンブルク編

          オンライン「世界の旅」の    ルール タイル装飾の美しい街、 リスボンを後にして、 向かうは、同じ経度9度の… ハンブルク(Hamburg)です。   ハンブルクといえば ウチの食卓↑でもよく並ぶ、 ハンバーグステーキ (hamburg steak)の名前の由来 とも言われるところですね。 ベルリンに次ぐ、ドイツ第二の規模を誇る都市だそうです。 知らない方はいないと思いますが、 ドイツの基本情報は、コチラ。 ハンブルクのサイト (Hamburg.com)をのぞ

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜ハンブルク編

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜リスボン編

          オンライン「世界の旅」の ルール 砂漠に囲まれた銀川から 緯度38度線を辿って たどり着いたのは…  陽光あふれる街、 リスボン(Lisboa)! ヨーロッパの西端、 ポルトガルの首都ですね。 ポルトガルの基本情報は、コチラ。 ポルトガルといえば、 「カステラ」や「カルタ」など、 今やすっかり   日本語として定着している ポルトガル語由来の言葉や、 日本史でもおなじみ、 種子島から始まる交流などが 思い浮かびます。 国連の事務総長、 グテーレスさん(António

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」〜リスボン編

          さくらの開花は待ち遠しいけれど

          花の便りが届く季節になりました。 「桜」といえば、みなさん、 何を思い浮かべるのでしょう。 お花見の賑わい、 桜舞うなかでのお別れや 新たな旅立ち、などでしょうか。 わたしは、この季節、というか、「さくら開花」のニュースが流れるたびに、いつもモヤモヤすることがあります。 それは、 東京の開花の目安になる、標本木。 それが靖国神社にあること。 もともと標本木は、 千代田区の気象庁構内に  あったそうなのですが、 庁舎移転などもあり、 場所の確保が難しく、 1966年か

          さくらの開花は待ち遠しいけれど

          続・「なおす」仕事に、校正の極意を見たり!【4】

          前回は、 といったお話でした。 では、校正はどうでしょう? 校正が扱う カタログやパンフももちろん、 みなさまが手にとって 利用されてこそのもの。 いくら見た目がキレイだって、 使い勝手が悪ければ、 用をなしません。 また、 社内利用の冊子や専門誌のように、 利用者が限定されている場合も あります。 そこでは、どんな権威ある辞典類を持ち出そうと、ハウスルールの表記が優先されるのは当然でしょう。 ただし、ここで難しいのは、 リフォームや整体などと異なり、 不特定多数

          続・「なおす」仕事に、校正の極意を見たり!【4】

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」

          テクノロジーの発達や ネットの普及で、かつてないほど 便利になった昨今ですが、 窮屈に感じるのは わたしだけでしょうか。 ネットで目にした、新しい情報を 自慢げに披露しても、 みんなとっくにご存じ。 「さっきテレビで見たよ」 なんてことも。 情報が溢れていると思いきや、 人のアンテナにかかるものは、 意外と多くなさそうで。 いや、オススメの威力の賜物か。 そこで、あまのじゃくの虫が 動き出しました! 世界は、もっと広いはず! もっと自由に、旅したい! そこで、 わたし

          AIもびっくり!わたしのオンライン「世界の旅」

          みらいの積読シアター〈書籍編〉

          習慣とは恐ろしいもので、 その昔、 ブログをやっていたころから、 もはやスマホでなければ 筆?が乗らないといった状況で。 もちろん、このnoteもしかり。 一方、読書は、 いまでも圧倒的に書籍派。 などと思いながらも、 やはり忘れられぬ紙の手触り、 読みながらページを繰る心地よさ。 世界の大発明に、今日も感謝です。 『書物・印刷・本屋  日中韓をめぐる本の文化史』 『書物学 第24巻  100年くらい前の本づくり』 『訂正新版 図説 書誌学』 『昭和の出版が歩

          みらいの積読シアター〈書籍編〉

          「なおす」仕事に、校正の極意を見たり!【4】

          スラックス修理後の お問い合わせで、 よくあるのは、寸法の不具合。 お手数ですが、お持ちいただき、 確認します。 お客様は、 受付のテーブルにご自身の スラックスを広げてみせます。 なるほど、 少し左のほうが長いようです。 そういうときは、 一度お客様にご試着いただきます。すると、 マジックのようですが、 そうではありません。 人の体は、見た目よりも 一様にはなっておらず、  スラックスの裾の長さは、 履き方や腰骨の位置などにより 左右される場合が多いのです。 お

          「なおす」仕事に、校正の極意を見たり!【4】