今年こそ、海外勤務の夢を実現!    今から3つの準備を始めよう。

こんにちは、アンロック・ジョーです。

海外移住に関心があったり、外国人とのやりとりに悩んでいる方に向けて、「もう外国にはビビらない」をテーマに情報発信させて頂いています。

前回、海外(カナダ)の日系企業で働くこと、また、駐在員として、その後、ローカル社員として勤務した私の経験について書かせて頂きました(前回の記事はこちら)。今回は前回を踏まえ、海外勤務に興味もある方 に、夢を実現させる為の私なりのアドバイスを書かせて頂ければ、と思います(ここでは、より現実的(?)に起こ り得そうな海外の日系企業に駐在員として勤務する場合、且つ、英語圏への赴任を想定しています)。

English! English?

職種やコミュニケーション上の必要度によって差があるとは思いますが、やはり、英語を話し、理解できないと、業務で自分なりの成果をあげるのは大変難しいかと思います。

ただ、「英語を話せなくてはダメ」というと、ネーティブスピーカーのようにキレイな発音で流暢に話す必要がある、と思う方もいるかもしれませんが、こちらで働いている日本人で、ネーティブスピーカーなみに英語が堪能な方は、感覚的には20%もいないくらいだと思います。そのほかの日本人は、私も含め、英語を話すことや聞くことに慣れ、英語でコミュニケーションができているだけで、発音はいわゆるジャパニーズイングリッシュです。

私の住むカナダは移民大国なので、お国訛りの英語は当たり前のことであり、むしろ「訛り=個性」くらいに受け止められているので、自分の発音を気にして、英語を話すことを躊躇するよりも、積極的に話しかけて、自分の耳を色んな 英語に慣らすと共に、自分のアクセントの特徴も、聞く側に慣れてもらうことが大事です。わたしも、同僚との会話には大きな問題はありませんが、英語がネーティブでない人と初対面の時は、お互いの英語に慣れるまで結構な時間が必要です。

また、幼少時代に英語を身につけた人は別として、海外経験がなく、学校で習った英語が基本となっている人 は、英語を話し始めた瞬間に「ネーティブスピーカーでは無い」ということが相手に伝わり、相手も、そのつもりでこちらの話を聞いてくれます。ですので、「正しく話す」とか「失礼な言い回しはしない」などに気を取られ過ぎる必要はなく、堂々とジャパニーズイングリッシュで話をすれば良いと思います。外国人の方が、覚えたてのカタ コトの日本語で「ワタシ、イク、キョウト。ドコ、シンカンセン?」と言われて、「敬語が使えず、文法も知らない失礼 なヤツだ!」と思う日本人がいないのと同じです。

英語学習には、よく言われる通り、英語字幕付きで、映画やYouTube などの映像を見ると、ネーティブの使うフレーズや発音が、耳からだけでなく、文字としても認識されて記憶に定着するので、より効率的にリスニングに なれることが可能だと思います。

また、英単語やイディオムはコミュニケーションの土台となるものなので、これだけは、地味に覚えていくしかないかと思います。

そして、スピーキングについては、英語で喋る機会をできるだけ増やす、これしかないです。その際に、覚えたフレーズや単語を敢えて使うようにすると、その言葉がよりスムーズに自分のものとなりやすいでしょう。

ライティングについては、特に電子メールでのやりとりが中心になることが多いと思うので、これも本などを参考に定型文を覚えてしまうと、習得は早いと思います。定型文をうまく使いつつ、自分の伝えたいことを簡潔に書く練習をします。ただ、日本人は「簡潔に」ということを意識しすぎて、ストレートな表現の単語を用いて書いてしまいがちであり、そうすると、受け手が気分を害してしまうこともありますので、自分が使おうとしている単語が適切なのか、ウェブの類語辞典や英語ブログを参照されると良いと思います。また、「私はあなたに納期について確認したい」などと、主語と述語をキチンと書いた日本語で翻訳サイト(例:DeepL)を使うと、かなり精度の高い英語に翻訳してくれて、とても使い勝手が良いので、トライしてみてください。

両者正しい。。。 板挟み力のUP

日本人である、ということとは直接、関係せずに勤務可能な場合(例:技術者などの専門性の高い職種)を除いて、日系企業で働く場合に、日本人であるわれわれには、海外支社の状況を日本の本社に伝えたり、逆に、本社からの指示や連絡事項を海外支社の同僚に伝える、と言った日本とカナダを繋ぐ業務が多いと思います。 その際に、日本と海外の「板挟み」になることが良くあります。やっかいなのが、それぞれの文化的背景や商習慣、考え方から、日本、及び、海外の双方が「正しい」ことを主張している場合です。

例えば、私の勤務していた広告業界の場合、日本では広告の企画プレゼンというのは、クライアントからのオリエン内容に網羅的に(拡大解釈して?)応えるプレゼンテーションを行うことが多いです。プレゼンの案数でいうと、A方向からC方向まで少なくとも3案は必要。別の言い方をすると、クライアントが意思決定するためには「選べる」ことが重要なのです。

一方、アメリカやカナダでは、事前に、クライアントと具体的なオリエン内容についてお互いに同意し、それから企画作業に入るため、プレゼンテーション時には一案のみ提案、ということも珍しくありません。オリエン内容に対して、事前に同意があるが故に、それに対してベストな案はこれです!、と一発回答をするのです。

プレゼンした海外の広告会社としては「ベストな案」を考えてクライアントに提案するのが、クライアントへのサービスや広告会社としての存在意義であり、それをクライアントに「選んで欲しい」と複数案をプレゼンする方が、むしろ広告会社としての誠意や努力が足りなく、ベストな案を考えついた以上、セカンドベストの案を企画する意味が分からない、と考えているのです。

ただ、日系企業に一案のみを提案すると「企画努力を惜しんだのでは」とか「1案では決められないので、複数案を考えて再プレゼンして欲しい」とクライアントから言われます。

うーん、どちらも正しい、というか、理解できる。そして、その調整が、海外勤務している日本人である自分に双方から期待されている役割。。。

企画プレゼンに限らず、上記のような双方の主張が理解できる状況下での「板挟み」は頻繁におきます。この時に、お互いに納得いく結論を導くために、それぞれの意図や背景に沿った説明を行う能力が求められます。良い意味での(?)二枚舌戦法です。

日本側の要望を外国人にも納得できるように、逆に、外国人同僚の主張を日本にも納得できるようなカタチで説明するチカラの育成には、現場を踏むのが一番早いとは思いますが、以前にご紹介した本「異文化理解力 – 相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養(著:エリン・メイヤー)」などで、知識として文化やコミュニケーション方法、商習慣の違いなどを学習すると良いと思います。

ネットワークづくり

駐在員として派遣されるにしろ、ローカル社員として採用されるにしろ、海外で勤務するには、先ずはそのポジションを獲得しないことには、話しが始まりません。

まず、駐在員の場合ですが、駐在員として選ばれるには、企業によっては年齢や立場がある一定の基準に達し ていないとチャンスが得られないのかもしれませんが、そこに達する前からでも、上司や同僚に海外勤務の希望があることを主張し、根回ししておくことは大変重要だと思います。私の経験から言えば、日頃の業務で実績を積みながら、「海外勤務したい!」と主張し続けた結果、「声の大きいヤツが勝つ」の法則(?)の通り、希望を実現させている人が非常に多いと思います。

また、海外企業のローカル社員として採用されるために、日本で日頃からできることとしては、ネットワーキング づくりがあると思います。一つの良い方法として、日本で行われるコンベンション(トレードショー)に参加し、そこに来場している海外企業の人との人脈作りが挙げられます。来日している外国人は、日本とのビジネスに関心がある、ということであり、また、自分が専門とする業界のコンベンションであれば、自分の経験や人脈が、その トレードショーに参加している外国企業にとって魅力的である可能性も高く、人脈を構築できれば、ローカル社員としての採用や、すくなくとも、海外勤務の第一歩として、日本支社勤務への切符を手に入れることも十分に可能だと思います。

以上、海外の日系企業で働くことについて書かせて頂きましたが、これからの時代、日本で一つの会社に勤め上げることが、自身の能力やネットワークが限定的となってしまって大きなリスクにもなり得ます。少しでも興味があれば、海外勤務のチャンスに向かって一歩を踏み出してみることをオススメいたします。一緒に、がんばりませんか?


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