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発達障害の父に育てられました!?⑤いざ父のいる施錠付き精神病棟へ

これは20年程前の話です。
記憶は曖昧で精神病棟のあれこれは今と変わっているかもしれません。
当時私は19.20歳くらいだったかと思います。

そこは自宅から電車を乗り継ぎ2時間くらいの県外にある自然豊かな場所にある病院でした。 

私が高校生の時から父が精神病院に入院し2年が経ち、期限いっぱいまで入院した父はそこにはいられず転院しなければならなかったのですが、新たに入院した精神病棟は2ヶ月に一度家族の面会が必要な病院でした。

初回訪問した時の光景が衝撃的だったのでここに思い出を綴ります。

プシューっ
病院着くや否や話しかけてくるおじさんのこめかみあたりから煙が‥


電車を乗りつぎ初めての面会日。
お天気に恵まれた春の日でした。
美しい新緑に三姉妹はどこか遠足気分になってとかなってないとか‥

病院の敷地内のベンチに入院患者と思しき初老の男性が腰掛けておりました。

プシュー‥プシュー‥
なんだかこめかみのあたりから煙が出てるのです。

え‥

その男性が話しかけてきます。

👨‍🦳💨   お見舞いですか?プシュー‥
👩‍🦰🧑‍🦰👩🏻   はい‥
👨‍🦳💨   ‥‥‥プシュー

完全に男性から離れた所で3人口を揃えて
'何今の?''煙出てなかった?''出てたよな!'🥶🥶🥶
病院に着くや否や精神病院ならではの恐怖の洗礼を受けいざ施錠病棟に案内されます。

職員さんがガチャリと鍵を開けて入る廊下は暗いながらも明るい春の日差しが窓から入るのだけれどその暗さと明るさの対比がより一層の暗さを表現しているようでした。

何回かガチャリと鍵を開けては進むを繰り返して辿り着いた父親の入院部屋も異様な雰囲気を漂わせておりました。
昼間ですが電気のつけていない昼間といった暗さでした。
窓に白い檻が張り巡らされたような部屋の中のベッドに彼はいました。

キツいお薬を処方されているのでしょうか
のっそりとした動きで気力や活力は感じられないこの監付きの病棟に似つかわしいうなだれたような様でした。
私たちはその姿に実は安心しました。
2年前の入院直前の彼は狂気じみていて活力に溢れこちらが制御するにはあまりにも怖くて大きな存在でしたから。

2年はまともに会ってなかったので面会が必須となった病院に来た以上これから2ヶ月に一度は足を運ばなくてはなりません。
それでも入院させてもらえる事はありがたく以降2年くらいはローテーションで2人一組で通ってたと思います。

入院してもらえると何がありがたいかというと

  • 生活の監視・抑制

  • 生活の確立

  • 服薬の管理

  • 患者家族の安息

入院している限り上記の点が守られるからです。

ギャンブル、借金する事はできません。
ちゃんとご飯を食べさせてもらえます。
お薬をきっちり飲む事が一番安心材料かと‥
退院してしまうと自分では外来にも行かずお薬も飲まず‥また負のループが始まります
まず自分が病気だと認めていないのでそれら(服薬・外来)を全て投げ出してしまうのです。
こうなると一番最後に挙げた家族の安息は守られません。
いつなんどき警察に呼び出されるか分かったもんじゃありません😭

こうして上記の点が守られた入院生活を送っていても街で父親と似た背格好の男性を見てはビクっと恐怖に怯える日が続きましたが‥


次回‥あの親父が退院してくる
    今更一緒に住めないよ案件
                です。

乞うご期待😇





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