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ROLLING WEED

いい天気だった.
「ねぇ,Bobでも聴いて軽く海までドライブしようよ」
ルパンとは,いつの日からか電話するようになっていた…
幼い時から違った感じのヤツだった,カールアイパーが流行っている時に,1人だけルパンのようにもみあげを伸ばして坊主だった.

久しく会ってなかったが,街でぶらぶらしていると声をかけられた.
「jellyくんじゃない?」
「おおっ,ルパンやんか!ちょっといい感じになってない?」
お互いに笑って,軽い握手したあとに,パイプをだした.
「ありがとう」
とゲラゲラ笑って駐車場で,かるく吸った.
そこらへんから電話をするような仲になった.

Bob MarleyのJamminを聴きながら,ルパンと一緒に,かるくクルマを海辺のカフェまで走らせた.

海辺のカフェに座って2人で赤い目をして,美味そうにミルクを飲んだ.
「ねぇ?なんか儲かることねぇかな?」
「そうね,やっぱりWEEDじゃない?」
「どうやって?」
「作ればよくねぇ?」
「嗚呼そうか…ねぇ,作り方教えてよ」
「いいよ」
ルパンはそういって笑った.
全てが,全部が,かるい感じのノリで…
そして,かるい感じでオレのGrowは始まった.

ルパンが言うには
インドアなら光源が全て.
水はphとEC濃度を安定させろ.
あとは…気合い.
なんだかんだで,結局は気合いでやれとのことだった.

シードを偽名の私書箱に海外から送らせて,20株作るようになった.
光源は600wを6発400wを2発で作った.
毎月の電気代が5万を超えていた.
毎日水やりとphとEC濃度を測定し,二酸化炭素のガスを一週間に一回ぐらい換えていた.

誰もみたことないようなWEEDを作りたかった…

4ヶ月ぐらい経ったとおもう…
Budsは金属バットぐらいにデカくなっていた.
そこにはみたことのない美しく神秘的なWEEDが咲いていた…

収穫は大変だった.
トリミングしたleafは細かく砕いてザルで濾して行った,何度も繰り返すと粉のようなleafになる.ソレをクッキーにしたり,Budsは茎を省いていった…

収穫したWEEDは2kgぐらいあった.

正直,捌くのは楽だった.何処に持っていってもすぐに,持っていかれた.
気がつけば半月ぐらいで2kgのWEEDはカネに変わった.

当時,Growを手伝っていたKennyに2部屋作らせてKennyからWEEDを買い取ることになった.

客はどんどん増えていった,2ヶ月に一回ぐらいに2kgぐらいのWEEDを捌いていた…

WEEDは金だった.

享楽的な生活があった.
願望と欲望は現実化していった.

好きなことして暮らしたい…
好きな時に眠り,好きな時に起きた…
28ぐらいのオレには大したやりたいことなんてなかったから,毎日違うオンナとSEXして,毎日美味いものを喰った.
終わりがくるなんておもってもなかった…


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