見出し画像

『仕事が振れない上司』


・ちょっと気の強い部下には仕事を振れない。

・まだ経験が豊富じゃない部下には仕事を振れない。

・異性の部下には仕事を振れない。

・パートさんには仕事を振れない。

・自身が詳しくない仕事は振れない。




意外と多いですよね。。

かねての私の上司(30代・男性マネージャー)もこのタイプ。うちの部署は業務が完全縦割り、異動してきて最初のうちは誰がどんな仕事を持っているか、その仕事が取り巻く概況が分からないだろうから振りにくい気持ちは分かる、仕方ない、と思っていたのですが、半年くらい経った頃、この上司はパンクしかけました。

ある日の私と上司しかオフィスにいないタイミング。繁忙期。残業中。

いっぱいっぱいだったのでしょう、私の前でボロ泣きしたのです。


30代の男性に目の前で泣かれた経験が無かった私はさすがに焦りました。。

彼氏や友達を慰めるのとは訳が違う。

こういうときの対処法、どのビジネス本にも書いてないんですけど・・・





当時新卒入社2年目ながら、訳あって既に部署の二番手を務めていた私ですが、さすがに「このままではまずい、だめになる」「私がなんとかしなきゃいけない」と思いつつも、既に私も同期の3倍は仕事を持っており、手いっぱい。


あぁ・・・どうしよう・・・

でも職場の人には相談しにくい・・・

でもこのままだと上司だめになる・・・

それは困る・・・助けたい気持ちはあるけど・・・



自身の中でそんな葛藤しながら、一瞬でも私の手が空けば、上司のデスクから勝手に仕事を取って、時には私の仕事を部下に振って、私が上司の仕事をやる、でも私が部下に振った仕事も進捗確認して・・・

って進めてみたものの、次は私のタスクが増え、私もパンクしそうになりました。



結果的には、互いに私たち支え合わないとやっていけないよね、っていう暗黙の了解ができ始め、一匹狼型の上司でしたが私とは残業終わりに飲みに行ったり、一緒に業務を進めることでコミュニケーションが増えたり、また、大きかったのがその中でお互いの得手・不得手が見えてくるようになったこと。

本来なら私の仕事でも上司の方が圧倒的に早い仕事があったり、私ならこのパートさんにならうまいこと仕事を振れる、とか、新しい企画考えるのはお互い苦手だから一緒に考える、とか。

これらにより、私たちの業務は徐々に効率化され、軌道に乗り始めた頃、上司は自身が希望していた部署に異動となり、異国の地へ旅立っていきました。




なかなか業務を振る、って大変だとは思うんです。

その人の優しさ故に仕事が振れない、なんてパターンも大いにしてあると思います。いくら部下の成長のためにも仕事を振ったほうがいい、とは言っても、まだ任せるには早いかなぁ、って気にして、だったら自分でやっちゃおう、っていう気持ちもすごくよく分かる。



でも、「助けて」って言う勇気も私は必要だと思う。



誰にでも得手・不得手はあるし、それをフォローしあってこその組織なのであって、一人で成果を出すことが必ずしも正解じゃない。中堅層の男性こそ「助けて」なんて言いにくいんだろうけど。

一人で仕事を抱え込んでも誰の為にもなってないよ、って話。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?