道しるべ(Waymarks)

争いで破れない「持続可能な平和」をヴィジョンとし、理想実現のために必要なあらゆる事業を…

道しるべ(Waymarks)

争いで破れない「持続可能な平和」をヴィジョンとし、理想実現のために必要なあらゆる事業を社会に実装する「研究所」。現在、紛争・平和研究を進めながら、成果を実装する社会実験を展開中。(https://linktr.ee/waymarks

マガジン

  • 特別寄稿

    各界よりお寄せいただいた、道しるべへの寄稿を特集しています。 それぞれの専門の方の文章をお楽しみください。(道しるべによる解説記事も合わせて採録しています)

  • 【特集】2022年ウクライナ危機

    2022年2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻を特集します。

  • Turnout 映画が開く、タゴール・ソングの100年

    100年経っても語り継がれるラビンドラナート・タゴールの歌の魅力に迫る、映画『タゴール・ソングス』(佐々木美佳監督)に関する連載記事です。100日間にわたるタゴール、南アジア、映画・文芸にまつわる記事で、映画『タゴール・ソングス』とベンガル地方の魅力をご堪能ください。

最近の記事

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ウクライナ戦争下の第二創業期(後編)―「持続可能な平和」に向けて

◾️緊急寄稿『ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき』が提示した、ウクライナ戦争の教訓(※以下の内容は、『ウクライナ戦争下の第二創業期(前編)―紛争研究が示す紛争解決の「道しるべ」』の続きです)  道しるべでは、かねてよりご指導いただいていた柳澤協二元内閣官房副長官補・防衛研究所所長に、ウクライナ戦争開戦当初から情勢分析の寄稿をいただきました。日本の安全保障の最前線で戦争という現象と向き合ってきたエキスパートの言葉に、数々の示唆をいただきました。  特にその連載の中で、私が先

    • イベントのご紹介//3月30日(土)『戦乱の歴史に見出す、中東の平和への可能性』

      //3月23日(土)開催・終了時刻を更新// この度1月実施の『サロン:コーヒーとお茶の歴史に探る、平和への道』の好評を受け、東京の研究者が集まるカフェで当団体・小山が再び講演いたします。 当日は会場の大岡山 「SALON CAFE&BAR ToiToiToi」で、 お越しの皆さまとご一緒に、ホットなトピックについて理解を深められれば幸いです(終了後には懇親会もございます!)。 今回は、今まさにガザ地区でイスラエルがイスラーム組織ハマスと凄惨な戦いを展開し、新たな局面を迎

      • イベントのご紹介//1月27日(土)『コーヒーとお茶の歴史に探る、平和への道』

        2024年も、よろしくお願いいたします! この度東京の研究者が集まるカフェで当団体・小山が講演いたします。 昨年9-12月に横浜で相次いで講演させていただきましたが、 東京でのオフラインの講演は今回が初めてです。 当日は会場の大岡山 「SALON CAFE&BAR ToiToiToi」へ、 ぜひお越しください!(終了後には懇親会もございます!) 内容は、昨年12月に横浜で上演し、ご好評だった企画の再上演です。 人類の歴史と密接な飲み物であるコーヒーと、お茶がたどった数奇な

        • ウクライナ戦争下の第二創業期(前編)―紛争研究が示す紛争解決の「道しるべ」

          🔳二度目の対独戦勝記念日に掲げる団体ヴィジョンー「持続可能な平和」  ウクライナ戦争は2022年2月24日のロシア軍によるキーウ(キエフ)攻撃で幕を開け、開始から今や1年以上が経過しました。戦争は開戦当初のウクライナ劣勢の見方は消え失せ、今や欧米の強力な対ロ経済制裁と武器支援を追い風にウクライナがロシアとの膠着状態に持ち込むに至りました。  ロシアでは先日、開戦後二度目となるメモリアルな日を前に、ある事件が発生しました。  開戦後二度目の対独戦勝記念日である5月9日間近に、

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        ウクライナ戦争下の第二創業期(後編)―「持続可能な平和」に向けて

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        • 【特集】2022年ウクライナ危機
          7本
        • Turnout 映画が開く、タゴール・ソングの100年
          20本

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          【緊急寄稿】安倍元首相襲撃事件からの気づき―凶弾が民主主義に突き付けたものとは

           安倍晋三元首相が銃撃されたニュースは、大きな衝撃でした。全く予想していなかった出来事であり、その唐突さと、「まさか日本で、こんなことが起きるとは」という驚きがあって、これが一体何であるのか、頭の整理が追い付かなかったのです。  まず、政治テロを考えました。初報のニュースでは、犯行の動機について、「元首相の政治理念に反対したわけではない」と報じられていました。では、これはテロなのか、目立つことを狙った劇場型の殺人なのか。犯人は、「安倍元首相を殺害しようとした」と言っていまし

          【緊急寄稿】安倍元首相襲撃事件からの気づき―凶弾が民主主義に突き付けたものとは

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(7)―台湾を”第二のウクライナ”としないための教訓(柳澤協二氏) 

          (1)長期化する戦争  5月9日の対独戦勝記念日に劇的な変化はありませんでした。マリウポリは陥落しましたが、戦争は長期化しています。心配なことは、ウクライナへの武器供給で戦力が拮抗し、戦争の目標が侵攻兵力の撃退、すなわちロシア侵攻前の現状回復ではなくなりつつあることです。西側諸国はロシアの弱体化を目指し、ウクライナはクリミア奪還を目標にしています。それは、かつて武力で奪われた領土を取り返すという意味で”侵略”とは言えないにしても、ウクライナが攻撃側に回ることです。少なくとも

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(7)―台湾を”第二のウクライナ”としないための教訓(柳澤協二氏) 

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(6)―戦争犯罪に向き合う世界の行方と日本の役割 (柳澤協二氏)

          ■戦争犯罪をめぐって  私はいま、ウクライナ戦争が始まって以来、最も落ち込んでいます。ロシア軍が撤退したキーウ(キエフ)近郊の街で、多数の民間人の殺害が明らかになったからです。  実に正視に耐えない情景です。東京大空襲や被爆後の広島の情景と重なってしまいます。なぜ人間が、同じ人間に対してこうも残虐になれるのか。戦争や弾圧による犠牲と、自然災害の犠牲の違いはそこにあるのだと思います。いかなる正義があろうとも、自らの正義を満足させるために数万人の命を顧みない人々に、あらためて憤

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(6)―戦争犯罪に向き合う世界の行方と日本の役割 (柳澤協二氏)

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(5)―見えてきた戦争の出口・見えない戦争の意味(柳澤協二氏)

          ■戦争は理性の喪失に始まり、理性で終わる  私はこれまで、首都キエフの防衛やマリウポリなど包囲された東部諸都市の防衛について、悲観的でした。しかし、ウクライナの抵抗は頑強で、首都周辺や東部の都市近郊でも反転攻勢に出てロシア軍を押し返す状況が見られます。計算可能な兵力数だけでは語れない”士気”という要素が戦闘を左右する大きな要因であることがわかりました。  ロシア側も、キエフの攻略を当面断念して、東部戦線に集中する方針に変わっているようです。そうだとすると、それは戦争で達成

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(5)―見えてきた戦争の出口・見えない戦争の意味(柳澤協二氏)

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(4)―停戦とポスト・ウクライナ危機への課題とは(柳澤協二氏)

           戦争が始まってほぼ1か月になります。連日、悲惨な映像が流されています。3月といえば、10日の東京下町大空襲、11日の東北大震災、20日のイラク戦争開戦の記憶と重なり、不条理な悲劇への共感が強くなる時期かもしれません。あらためて、過去の悲劇が風化することはないし、させてはいけないと思います。 ■”見せしめ”のマリウポリ ― 許し難いロシアの戦争プラン  以前、首都キエフ陥落は時間の問題と書きましたが、キエフはまだ首都として機能し続けています。それは、ウクライナが組織的に抵

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(4)―停戦とポスト・ウクライナ危機への課題とは(柳澤協二氏)

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(3)-長期化する戦争の波紋(柳澤協二氏)

          ■戦争の長期化が変える"勝利"の定義  ロシアの侵攻から2週間、ロシア軍が首都キエフに迫っています。病院などの民間施設への攻撃が拡大し、国外に退避する難民も200万人を超えました。連日、破壊された街や難民の悲惨な映像が流され、ロシア非難とウクライナを応援する国際社会の動きが広がっています。でも戦争は止まらない。  当事者による停戦会議も開かれ、トルコが仲介する外相会談もありましたが、ロシアは、武装解除と中立化という事実上の無条件降伏を求め、譲る気配はありません。第2報の末

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(3)-長期化する戦争の波紋(柳澤協二氏)

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(2)―「戦場の霧」で試される、ロシア・日本・国際社会(柳澤協二氏)

          ■ロシアが陥っている「クラウゼヴィッツの罠」 ロシア軍がウクライナに侵攻してから1週間経ちました。私は、両軍の圧倒的な戦力差から見て、ロシアは数日のうちに首都キエフを陥落させるのではないかと思っていました。ウクライナのゼレンスキー大統領は、当初、無駄な殺戮と破壊を避けるために停戦を呼びかけ、ロシアに”降伏する”かに見えました。停戦条件をめぐって、ロシアは、ウクライナの武装解除と中立化を要求しました。それは、無条件降伏の要求に他なりません。ウクライナは、これを拒否し、むしろ徹

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき(2)―「戦場の霧」で試される、ロシア・日本・国際社会(柳澤協二氏)

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき―今、日本が取るべき選択とは(柳澤協二氏)

          【★チャリティーキャンペーンのご案内】 (※終了のアナウンスが本記事上で出るまで実施) ウクライナ侵攻を受け、本記事にnoteのサポート機能でお寄せいただいた寄付金は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のウクライナでの緊急支援活動に寄付いたします。ご賛同いただける方はぜひご支援をお寄せください! ※注意事項、寄付先選定の理由については最下段をご参照ください。 ■ロシアの軍事侵攻を見誤った3つの原因 ロシアがウクライナに侵攻しました。この間の出来事について、先の論考に追

          【緊急寄稿】ロシア・ウクライナ侵攻からの気づき―今、日本が取るべき選択とは(柳澤協二氏)

          イベントご紹介//日本語が壁とならない社会へ 〜外国にルーツのある子どもの教育現場から〜【Turntable Christmas Special】

          道しるべでは、今週は二夜連続でトークイベントを開催いたします!直前となりましたが、クリスマスにお届けする素敵なゲストをお招きしたイベントをご紹介させてください! ★☆イベントご紹介☆★ 【お申込先】 https://turntable-new-2.peatix.com/ 第2回は、Turntableの初回、第3回ゲストでもあるトレボル日本語教室の方々にご登壇いただきます。 コロナ禍の外国にルーツのある子どもの教育現場の風景、1校から3校に拡大した各教室の先生方のこれから

          イベントご紹介//日本語が壁とならない社会へ 〜外国にルーツのある子どもの教育現場から〜【Turntable Christmas Special】

          【特別記事】関根健次氏がイラク戦争のクリスマスで見た、恐怖と希望(Turntable Christmas Special裏話)

           道しるべが手掛けるトークイベント「人がつながり生まれる平和―関根健次氏 ピースワイン誕生までの20年【Turntable Christmas Special】 協力:国際平和映像祭(UFPFF)」が12月11日(土)に開催されます。  イベントに先立ち、今回のテーマである「ピースワイン」誕生につながるエピソードを関根さんの著作『ユナイテッドピープル 「クリックから世界を変える」33歳社会起業家の挑戦』より、ご紹介させていただきます!  平和を育むワインには、ゲスト関根さ

          【特別記事】関根健次氏がイラク戦争のクリスマスで見た、恐怖と希望(Turntable Christmas Special裏話)

          ★☆イベントご紹介☆★人がつながり生まれる平和―関根健次氏 ピースワイン誕生までの20年【Turntable Christmas Special】

          ★☆12月8日(水)~ クリスマス割引適用中☆★ 街がクリスマスムードとなる12月、道しるべはささやかなクリスマスプレゼントとしてトークイベント”Turntable”をクリスマス仕様でご用意いたしました。 第1回は、ユナイテッドピープル株式会社代表取締役関根健次氏にご登壇いただき、新事業であるピースワイン事業、ユナイテッドピープルワイン誕生までの20年の軌跡を思う存分語っていただきます。 人と人をつなぎ平和を実現することに取り組まれてきた企業家の素顔に迫る機会を、どうぞお

          ★☆イベントご紹介☆★人がつながり生まれる平和―関根健次氏 ピースワイン誕生までの20年【Turntable Christmas Special】

          【完全版】『新型コロナからの気づき―社会と自分の関わりを中心に』(柳澤協二氏)

          【道しるべより特別寄稿のご紹介】  先日完全版を掲載した柳澤協二元内閣官房副長官補/防衛研究所所長による新連載『日米リーダー交代からの気づき』(https://note.com/guidepost_ge/n/n98f027aa7b5e?magazine_key=mf156a1081e3b)にちなみ、2020年にご寄稿いただいた『新型コロナからの気づき―社会と自分の関わりを中心に』完全版を掲載いたします。  日本初の緊急事態宣言下に執筆された連載記事各回をこの一ページに収め、

          【完全版】『新型コロナからの気づき―社会と自分の関わりを中心に』(柳澤協二氏)