Himeka Murai

1996年生。ICU卒。ニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)Communic…

Himeka Murai

1996年生。ICU卒。ニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)Communication Design学科でグラフィックデザインを学んだ後、独学で作品制作をはじめる。現在NYでアシスタント業務をしながら自分の作品制作&展覧会をしています〜現地で逞しく成長中。

マガジン

  • 雑記

    ニューヨークで暮らしていて感じたことや体験したことなどの雑記。ジャンルにとらわれずに。

  • アート訪問記録

    最近行った展覧会とそこで感じたことをこのマガジンに載せます。美術館から小さなギャラリーまで幅広く。ニューヨークのアートシーンをカジュアルに、個人の目線から垣間見れます。 ********** 毎月たくさんの展示に足を運んでいるのに、それに対してアウトプットするということを何もしてこなかった。なんだか自分の記憶の奥底にとどめておくだけではもったいないなと思った。なので、これから少しずつカジュアルに、行った展示の記録や思ったことを記していこうと思う。 これは展示の批評ではない。それよりも、思ったことを思った通りに書いたり発信してみる練習として。思ったことをそのまま発信していいんだ、と自分を慣れさせるための試みであり、見たものを見たままで終わらせないための試み。 **********

  • 留学中の記事まとめ

    私が留学中に書いた記事はこちらにまとめました。

最近の記事

NY地下鉄での風景

地下鉄は毎日使うのだが、これほどNYを味わえる場所はないだろうというほど奇天烈なことが起きたりする、それがこのNYの地下鉄である。 先日目撃した、ちょっとほっこりする出来事。(刺激的なものには正直飽き飽きしているので、そういうものは書きたくない。) 電車の中で黒人パパがベビーカーに乗った赤ちゃんをどうにか泣き止ませようとしていた。赤ちゃんは甲高い声で泣き、パパは困っている様子。 赤ちゃんいると大変だな〜と思っていると、どこからやってきたのか、アコーディオンを持ったラテン系のお

    • 今年の振り返り

      2023年の新年は日本で迎え、東京で2つの展示をして、旅行もしてNYに戻り、 NYFA Immigrant Artist Mentoring Programに選ばれ、たくさんの移民アーティストの友達ができて、、、ようやく自分の活動の舞台が広がった!と歓喜。 2023年はそんな幕開けだった。 勤務先は日本人だけなので、そんな環境から、一気にたくさんの同志ともいうべき友達ができた。たくさんの国々から来た移民のアーティストと知り合うことはNYにいる醍醐味である。移民であるという共

      • #7 - Hannah Antalek "Superseed" (550 Gallery)

        550 Galleryは、NY、クイーンズのロング・アイランド・シティーにある、ガレージスタイルのギャラリーだ。 いわば、ガレージの中をギャラリーとして綺麗に改装したような空間で、玄関扉もなく、営業時間はスペースが外に向かって開け放たれているという、なんとも開放的なギャラリーなのだ。 外から見たギャラリー。作品がすぐ見える。 作品を展示しているHannah Antalek(ハンナ・アンタレック)はNYブルックリンを拠点にしているアーティスト。個人的にも友人なので、たまに会

        • #6 - Jan Dickey, Nanea Lum, Kainoa Gruspe "Raw Material" (My Pet Ram)

          NYのロウワー・イースト・サイドで、Jan Dickey(ジャン・ディッキー), Nanea Lum(ナネア・ラム), Kainoa Gruspe(カイノア・グルスプ)による3人展が、My Pet Rum(マイ・ペット・ラム)というギャラリーで開催していた。 展示のテーマは"Raw Material"。翻訳すると、生の素材って感じかな?作家3人とも、制作にあたってすごくマテリアル(素材)を重視するので、そのようなテーマにしたそう。ちなみに、ジャン(私の夫)がこの展示を企画・

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        記事

          #5 - Out of Bounds:Japanese Women Artists in Fluxus (Japan Society)

          小野洋子(オノ・ヨーコ)、久保田重子、斉藤陽子(たかこ)、塩見 允枝子(みえこ)など、60年代のニューヨークでフルクサス(Fluxus)のメンバーとして活躍した日本人女性アーティストに焦点を当てた展示が、ジャパン・ソサエティで行われている。 以前から、小野洋子の作品を見てみたいと思っていた私は、興味が湧いた。(ほとんど彼女の作品はネットでしか見たことがなかった)フルクサスというアート・ムーブメントについてもほとんど知らなかったので、勉強として観に行った。 当日は、なんと展示会

          #5 - Out of Bounds:Japanese Women Artists in Fluxus (Japan Society)

          最近のこと(2023/11/26)

          最近のこと。 最近は、仕事面でも生活面でも節目だなと感じて、新しい一歩を踏み出そうと考えている。 具体的にいうと、作家としてアメリカでやっていくために、そろそろ大学院に行きたいかも、ということ。 ファインアートの学校には行かずに独自に作品作りをしてきて、アート業界のことは少しづつアーティストのアシスタント業をしながら見聞きし、学んできた。でも、アシスタントを初めて来年5月末で満3年。そろそろ自分の制作に集中できる環境に身をおきながら、今やっていることのより大きなスケール、もし

          最近のこと(2023/11/26)

          #4 - Kate Meissner "Chromasome" (1969 Gallery)

          1969ギャラリーは、NYのトライベッカにあるギャラリーで、ちょくちょく見に行くのだが、自分的に好きな作品が展示してあることが多い。 もちろんギャラリーのインスタグラムもフォローしているので、フィードに気になる作品が投稿されているのを見たら、見に行くようにしている。今回は、そのようにケイト・マイスナーというアーティストを知った。 ギャラリーのインスタグラムで、ミステリアスな雰囲気の人物画のような絵画が投稿されていた。目を引く作品で、ギャラリーに直接に見に行ってみたいと思った。

          #4 - Kate Meissner "Chromasome" (1969 Gallery)

          #3 - Michael Richards "Are You Down?" (The Bronx Museum)

          マイケル・リチャーズというこのアーティストは、社会の不平等、不正義などをテーマに制作していた黒人のアーティスト。1990年代に活躍したが、なんと、現役真っ最中の2001年、同時多発テロに巻き込まれて亡くなってしまう。(なんと38歳という若さで。)彼のスタジオがワールド・トレード・センターの中にあったそう。 そんな同時多発テロで犠牲になったアーティストがいたんだ、と初めて知って驚いた。 彼のことは以前は知らなかったのだが、ブロンクス美術館に行こうと思い、たまたまやっていたのが彼

          #3 - Michael Richards "Are You Down?" (The Bronx Museum)

          #2 - Robert Ryman "Robert Ryman: 1961–1964" (David Zwirner)

          ロバート・ライマンの展示があるから、と夫に連れて行かれチェルシーに行った。 数年前に、同じDavid Zwirnerギャラリーの違うロケーション(34 East 69th StreetNew York New York, 10021)で、"The Last Paintings"という、彼の晩年の作品にフォーカスした展示に行った。ロバート・ライマンの展示に行くのはそれ以来かもしれない。 今回の展示は彼のキャリア初期である1961年から1964年に作られた作品を展示していた。白い

          #2 - Robert Ryman "Robert Ryman: 1961–1964" (David Zwirner)

          #1 - Tetsuya Ishida "My Anxious Self" (Gagocian)

          ********** 毎月たくさんの展示に足を運んでいるのに、それに対してアウトプットするということを何もしてこなかった。なんだか自分の記憶の奥底にとどめておくだけではもったいないなと思った。なので、これから少しずつカジュアルに、行った展示の記録や思ったことを記していこうと思う。 これは展示の批評ではない。それよりも、思ったことを思った通りに書いたり発信してみる練習として。思ったことをそのまま発信していいんだ、と自分を慣れさせるための試みであり、見たものを見たままで終わらせな

          #1 - Tetsuya Ishida "My Anxious Self" (Gagocian)

          かつお節

          仕事からの帰り道、家の近くで、ふと、鰹節のような香りがした。 一瞬だったが、その一瞬で、昔、実家の近くに鰹節の匂いがいつもしているところがあったことを思い出した。 懐かしいな、あれは小学校の頃の思い出だ。 学校から帰るときか、学童から帰るときか、忘れてしまったが、でもあれは夕暮れの帰り道の香りだったことは覚えている。かつお節屋さんだったのだと思う。 香りって埋もれている小さな過去の記憶も一瞬で引き出すものだな、と感心した。フランスの作家、誰だっけ、マドレーヌの話で嗅覚の

          初めて胃カメラやってきた、けど記憶なし!

          すごい。胃カメラが終わってこれを書いているのだけど、 全く記憶がなくて、鎮静剤の凄さを体験した日だった。 処置室にベッドごと運ばれて、おお、ナースが四人もいるし、色んな機器があってドラマで見る手術室そのものだ、と少し緊張しかけたら、 メガネを取られ、世界がぼんやりとしたところで 麻酔医の男性が声をかけてきて、これから眠らせるよ、的なことを言っていた気がする。 左うでには心拍数?を測るバンドがつけられ、私の心拍数を数えていて、心臓が動くたびに例のピッていう音が鳴っていた。 いつ

          初めて胃カメラやってきた、けど記憶なし!

          表現の自由は地球上にあるのか

          NYは世界のどんな場所よりも自由な表現が許される場所だと思っていた。 個人的には自分の制作物に対して、表現における不自由を感じることはなかったが、この前それを揺るがす出来事があった。 私は、NYFA(New York Foundation for the Arts)という団体が主催している移民アーティストのプログラムに参加している。それは移民アーティストの支援、コミュニティ構築のために結構長い間続いているプログラム。NY在住のまだ経歴の浅い移民アーティストがサバイヴしてい

          表現の自由は地球上にあるのか

          久日ぶりに記事を書きました!半分以上がリモートだった私の留学を振り返る内容になってます。ちょっと長いけど、よかったら読んでみてください!明日はいよいよ卒業式です〜!セントラルパークでやります。天気良くなれ〜〜〜〜!!!!

          久日ぶりに記事を書きました!半分以上がリモートだった私の留学を振り返る内容になってます。ちょっと長いけど、よかったら読んでみてください!明日はいよいよ卒業式です〜!セントラルパークでやります。天気良くなれ〜〜〜〜!!!!

          半分以上リモートだった私の留学で学んだこと@NY美大

          こんにちは、HIMEKAです。 先日、留学先での全ての授業を終えました。 自分としては、感慨深いと同時に、信じがたいような気持ちです。 ふり返ると、2年間の留学のうち1年半近くが奇しくもリモート留学となりました。国際的な非常事態下での海外生活・留学ということで、図らずもかなり貴重な体験をしてきたように思います。そこで、私の経験を記録として書き残してみようかなぁと思い立ちました。 今回のテーマは、「半分以上リモートだった私の留学で学んだこと@NY美大」ということで、授業で

          半分以上リモートだった私の留学で学んだこと@NY美大

          学校の授業が今週全て終わりました。✌️✌️この2年間でものすごく成長したと感じます。デザインに関する勉強はもちろん、人間としての在り方をものすごく考えさせられ、たくさん学びになることがありました。少し時間ができたのでnoteを再開して、色々投稿していこうと思います。

          学校の授業が今週全て終わりました。✌️✌️この2年間でものすごく成長したと感じます。デザインに関する勉強はもちろん、人間としての在り方をものすごく考えさせられ、たくさん学びになることがありました。少し時間ができたのでnoteを再開して、色々投稿していこうと思います。