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自分の事も人の事も責めない考え方

僕は長らく対人支援の仕事をしつつ、かたや事業所運営の仕事、つまり人のマネジメントもやっていることが多いんです。
 
 
その中で、僕もやっぱり人間なので、うまくいかない事があれば自分を責めてしまったり、逆に自分の求めているところまでスタッフが動いてくれなかったりするとそれに苛立ったりしてしまうこともあったんです。
本当はいけないけれども、やっぱり自分が対峙している利用者さんに対しても、思うように動いてもらえないとヤキモキしてしまうことも正直ありました。
 
 
でも、こういう仕事ってもう毎日のことじゃないですか。
毎日利用者さんの支援をするわけですしスタッフのマネジメントもしていかなきゃいけないので段々この「自分を責めてしまう」とか「相手に苛立ってしまう」というのがボディブローのように自分の心の疲弊だったりストレスになってくるわけです。
 
 
ちょっとこれってあまり精神衛生上よくないですよね。
 
 
僕も当時このジレンマにはストレスを感じていて、でもそれって誰かにぶつけてみても仕方ない。かといってこの毎日は支援職、マネジメント職を続ける限りは必ず向き合い続けないといけない話です。
 
 
ある時自分のこの心の疲弊をちょっと因数分解してみよう、と思い立ったんですね。自分のしんどさの正体が分からないまましんどいのもしんどいので笑。
 
 
このきっかけになったのが何かの本だったか、ネットの記事だったかもう忘れてしまったのでよくないんですが、ふと目にしたものの中に「相手や自分になまじ高い期待を込めるから、その期待を下回った時に自分を責めたり相手を責めたり「裏切られた」みたいな気持ちになる」というような文言がありました。
 
 
あー、なるほど、と。
 
 
確かに自分を責めてしまう時って、自分の中で「こういうふうにしたい、できるようになりたい」みたいな目標というか理想みたいなものを思い描いていて、それがすぐできるようになるわけじゃないのに、その姿と、もしくは自分の目標や理想に近い他者と実態の自分とを見比べて「俺ってダメだなぁ」となってしまうことが多い。
 
 
そして他者を責めてしまうような気持ちになる時も、自分が相手に対して求めている「期待値」というのがあって、それを下回った時に「なんでこれくらいできないんだ」とか「こんなことも分からないのか」みたいな苛立ちに気持ちが向いていたな、というのが思い当たったんですね。
 
 
つまり、「期待値ー実態」に生まれる差を、期待値を100点として設定してそこから「減点」して考えてしまっていたんです。
 
 
そりゃ毎日のように自分に対して、人に対して「減点」ばっかり生み出していたら苛立ちもするし落ち込みもするし、しんどいに決まっている、と。
 
 
じゃあどうしたらいいのか。
 
 
僕は単純なやつなので、「減点が多くなるとしんどいから、加点することを多くすればいいんじゃないか」というふうに考えたんです。
 
 
加点しようと思ったら、最初の設定点数が「100点」じゃどうやっても原点を避けることができない。
だったら最初の設定点数を「0点」スタートにしたらいいんじゃないか、と仮定してみたんです。
 
 
まぁ分かりやすくいうと自分にも相手にも「期待値」をヘタに持たない、という作戦です。
 
 
今自分ができていることがまず0点のベース。今相手ができていることが0点のベース。
そう考えるともう減点のしようがないじゃないですか。
そうしたら後はどうやって加点しようか、という思考になるんですね。
 
 
細かいポイントを話すとちょっと長くなってしまうので割愛しますが、要はこれ「足りないところを見る」視点じゃなくて「これから足されていくことを見る」視点です。
 
 
そういうふうに物事を見ると、自分のことも相手のことも責める気持ちになることが減りました。
もちろんこれが正しいとは思っていませんし、万能なわけでもないので自分なりにいつもアレンジを加えてはいますが、でも基本この「ゼロベース思考」みたいなものは自分のマインドセットの基本としていつも持ち合わせている姿勢です。
 
 
今日はそんなお話です。
よかったらお聴きください。




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