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#鳥人間コンテスト

【掌編小説】鳥人間コンテスト #4

【掌編小説】鳥人間コンテスト #4

「人は、自分が死を迎える間際まで、自分の死を受け止められない」
「分かった振りはできても、死の瞬間まで、理解することはできない」

目が覚めると、燈子は屋上で、例の鶏男に抱えられていた。
うまくものを考えることができないが、どうやらまだ落ちても焼けてもいないらしい。


あとで知ったことだけど、鶏は対象に触れることで、模擬的に相手の眼前に『死』を見せることができる。

だから相手を峰打ち的に「殺

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【掌編小説】鳥人間コンテスト #3

【掌編小説】鳥人間コンテスト #3

「見て分からないですか。私、今から、ここから飛ぶんです」

燈子はできるだけ感情を込めず言う。止めたって無駄だ。
「あなたに迷惑はかけないから、見なかったことにして、そのまま帰ってくれませんか」

「・・・また、鳥人間か」

男はぼそぼそと独り言を言っている。ひとりで物思いにふけっているようでもあり、燈子はより警戒を強める。薬でもやっているのだろうか?やばい奴なら、自分の縄張りに足を踏み入れたこと

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【掌編小説】鳥人間コンテスト #2

【掌編小説】鳥人間コンテスト #2

午前二時、ビルの屋上で、蛍のようにあちこちに赤いランプが灯っている。
二宮燈子は、まだ生温かい夜風に吹かれながら、フェンスを越えて二十階建てのビルの下を覗き込んだ。ひゅっ、風を切る音がする。


 ここから飛び降りれば、わたしと世界は終わる。
不思議と怖さは感じなかった。ただ、背中のあたりがひりひりと痛むだけだった。夏服の袖が、ひらひらとたなびいている。燈子は夢の続きのような、心地よいけれど自分

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