Alexis

東北大学の1年生です。

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たくさん本を読むことはいいことか

 日本人にも広く認知されているドイツの哲学者ショーペンハウアー(1788~1860)の著作の1つに『読書について』(鈴木芳子訳)という本があるのですが、ここではこの本を読んでいいなと思った一節を引用して感想を書き残したいと思います。哲学やドイツ文学には詳しくないので、ただ思ったことを。  「学者、物知りとは書物を読破した人のことだ。だが思想家、天才、世界に光をもたらし、人類の進歩をうながす人とは、世界という書物を直接読破した人のことだと。」という一節。ショーペンハウアーの主張

    • 時間が経っても覚えていることはちょっとした古典ではないか、という話

       お疲れ様です。昨今はメモの話題が盛り上がり、色々なことを覚えておくためのいいメモの取り方、残し方など様々な言及がなされている印象を受けます。今回、書こうと思ったテーマは、何もメモをしないでも、ずっと残っている記憶についてです。つまり、忘却フィルターを通り抜けた記憶たちの話です。  人間の記憶は、生きていくのに必要か、否かで記憶の選別がされるといいます。実際、日常生活で触れる情報のほとんどは生死に直結はしないですから、すぐに忘れてしまう。では、どうやって記憶に残すか、それは何

      • 人間は空をとべないのか?

         お疲れ様です。今日は、地に足をつける、という言葉について考えたことを書いてみたいと思います。  自分の印象に「地に足をつける」がはじめに残ったのは、昨年(2023年)年末のレコード大賞でMrs. Green Appleの大森元貴さんが受賞後のインタビューでこれからも地に足をつけた制作をしていきたい、との旨の発言をしていた時です。自分的にはレコ大をとってもなおこのような発言ができることに、おこがましいですが、感心していました。  人間は、気持ち的にいくら舞い上がっても、実際に

        • 謙虚さって自分を守る盾になると思いませんか?

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        • 時間が経っても覚えていることはちょっとした古典ではないか、という話

        • 人間は空をとべないのか?

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          何気ない日常に色をつけたい話

           お疲れ様です。新生活が始まってそろそろ一か月という人もいるのではないでしょうか。少なくとも自分はそうなので、今回は、1か月の振り返りも兼ねて、日々を有意義に過ごすとは何か考えたことを書いてみたいと思います。  皆さんは何も予定がない日や時間をどのように過ごすでしょうか。例えば、大学生なら土日や空きコマに予定が空く人はある程度いると思いますが、何をしていますか?  自分的には、何もしない時間が好きではないので、ぎりぎりまで何か用事を無理やり作ってしまう性格なのですが、心の底で

          何気ない日常に色をつけたい話

          大人になると他人との距離感が分かるのか?

           今回は人が成長することについて書いてみたいと思います。  皆さんは最近喧嘩をしましたか?社会人になってから言い争いをした思い出がある人はいるでしょうか?どれくらいの人がこのような体験をしたかは実際にはよく分かりませんが、多くの人は口論などとは程遠い日々を送っているのでは、と思います。  小さいころは、口喧嘩など日常茶飯事だったけれども、大人になって他人との距離感が分かるようになって、踏み込んではいけない境界線を意識するようになり、喧嘩などしなくなったでしょうか。  では、な

          大人になると他人との距離感が分かるのか?

          先のことを考えるべきか

           前から思っていたことを書きたいと思います。将来についてです。  レールの上の人生と聞くことが時々ありますよね。つまりは、高校を出て就職するか、進学するか、大学を出ていい会社へ就職して、安定した生活を得る、などなど。多少の偏見を含んだ自分の考えを述べると、将来のことは考えないほうが面白い人生になりそうだなと思うのです。いいかえれば、先のことを考えて、知らず知らずのうちに頭の中で選択肢を絞ってしまっては、何も想像以上にならないのではないか、ということです。人間の一人で考えられる

          先のことを考えるべきか

          インプットの重要性

           昭和を代表する作詞家、阿久悠は著書『作詞入門』の中で、アウトプットとインプットのバランスを説いています。彼のような多作な作詞家は、創作活動(アウトプット)はすなわち自分の中にたまったものを吐き出すことが多くなるので、インプットが少なくなればすぐに枯れてしまうと述べています。今日はアウトプットとインプットについて書いてみたいと思います。  さて、近年の時代の風向きはアウトプットの重視でしょうか、ほかの言い方をすれば、今までのインプット偏重からの脱却の動きでしょうか。  物事は

          インプットの重要性

          比喩について

           作詞家の秋元康さんは、よく比喩を用いて説明している印象を受けます。例えば、日常生活で印象的だったことに”付箋”をつけて覚えておくこと、売り出すパッケージ、皿が先にあるのではなく、先に作品、料理ができてからそれにぴったりあう皿、パッケージを選ぶ、などなど。また、彼の作詞作品にも多くの比喩が出てきますね。例えを上げればきりがないですが、「夏の恋はフェードアウト気づかずに消える幻」(乃木坂46「バンドエイド剝がすような別れ方」)はまさに比喩表現ですよね。  今回は比喩について考え

          比喩について

          アルベドを上げれば地球温暖化は収まるのでは?

           今日は、前から思っていたことを書いてみたいと思います。アルベドと地球温暖化についてです。  アルベドとは「天体に入射するエネルギーと反射するエネルギーの比。反射率ともいい、0から1の間の無次元の値をとる。気象学や環境学では、地表面が太陽の光を反射する割合を指すことが多い」。ということは、つまり、白い、光よく反射する場所(地面、空)が多ければ多いほど、アルベド(反射率)は高くなると思うのです。何が言いたいのかというと、巨大な白いマットを海に広げて、光をたくさん反射させることで

          アルベドを上げれば地球温暖化は収まるのでは?

          その納得、本当の気持ちですか?

           哲学者、政治家、ネロ帝の家庭教師としても知られる古代ローマのセネカ(紀元前1年〜65年)の残したとされる言葉「誰だって、判断するより、むしろ信じたい」があります。今回はこの言葉について思ったことを書こうと思います。  皆さんは難しい命題や事柄について、自分で考えて答えを見出すよりも、本やネットで調べて「あーなるほど」と思うことはあるでしょうか。なるべく楽に正しい知識を付けられれば好都合だと思いますよね。一方で、その調べたことを本当かとどれくらい疑ったでしょうか。本当にその本

          その納得、本当の気持ちですか?

          「人間は見たいと欲する現実しか見ようとしない」ユリウス・カエサル

            昨年2023年に文化勲章を受章した、塩野七生さんの代表作の1つに『ローマ人の物語』という本があります。その中で重要人物と言うべきユリウス・カエサル(紀元前100年 - 紀元前44年)の言葉として紹介されている「人間は見たいと欲する現実しか見ようとしない」という教訓があります。今回はこの言葉について思ったことを書きたいと思います。  自分はこの言葉はけだし名言かつ真理であると思うのですが、少し根拠を上げると、「確証バイアス」という「認知心理学や社会心理学で取り上げられる、自

          「人間は見たいと欲する現実しか見ようとしない」ユリウス・カエサル

          階段の角度について

           自分はよく東京メトロを利用していたのですが、地下鉄や地下街へ行くときは必ず通る階段について思ったことを書き残したいと思います。  一体なぜ、階段について書こうと思ったと言えば、東西線の竹橋駅の10号車側の階段がとても降りやすいと感じたことをきっかけに、色々な駅の階段を眺めてみて、これは!と思ったからです。まず、竹橋駅の階段は角度が比較的緩やかであると分かりました。これは、隣のエスカレーターを見ればすぐにわかるのですが、エスカレーターが他の駅、例えば大手町駅より手前側で終わっ

          階段の角度について

          森の森らしさについて

           先日、仙台にある「地底の森ミュージアム」という場所に行く機会があったので、今回はその時に感じたことを書き残そうと思います。  まず初めに、「地底の森ミュージアム」について。この博物館は「約2万年前の旧石器時代の人が残した生活のあとと氷河期の森のあとを当時のままに見ることができる場所」でとっても古い森のあとが見られます。この森は森のあとなので、黒くなった木々があるだけで(これが貴重なのですが)、葉や地面の下草やコケは分解され残っていません。一方で、博物館の建物の外には、旧石器

          森の森らしさについて

          「私たちが本を読む場合、もっとも大切なのは、読まずにすますコツだ。」

           19世紀に活躍したドイツを代表する哲学者、ショーペンハウアー(1788~1860)の『読書について』という本は、彼のベストセラー『余録と補遺』から採られた内容で「自分の頭で考える」、「著作と文体について」、「読書について」という3つのテーマからなっています。今回はこの『読書について』を読んでおもしろいと思った一節を引用し、感想を書き残そうと思います。  「真理はむきだしのままが、もっとも美しく、表現が簡潔であればあるほど、深い感動を与える。」という一節。ショーペンハウアーは

          「私たちが本を読む場合、もっとも大切なのは、読まずにすますコツだ。」