見出し画像

「SNS依存症のあなたに見て欲しい映画」【コンテンツプランナーのオススメ其の三】

仕事柄、SNSをテーマにした映画は大体見ています。改めてまとめてみると、ネガティブな側面を扱う作品が多すぎる気がしました。
本来SNSによって個人が自立して、もっと便利できっかけが増える社会になればいいのになと思いつつ、反面教師としてこれらの作品から学ぶことも多いので、ぜひスマホ世代には全部見て欲しいですね。

特に印象的だった3作品

「何者」
インターネット業界に身をおいて長いせいか、ネットでネガティブな発言や主観的な意見はなるべく言わないようにしています。言葉だけが独り歩きしてしまい、決して消えることのないネットの海へ、いつまでも漂い続けてしまうだけなので。。
少なからず、リアルとネットの転換期を見ながら、あちらとこちらで区別してきた30代以降は、そういった考えの人が多いような気がします。
一方で、生まれたときからネットが当たり前だった世代は、リアルとネットの境界線をあまり感じないようで、うまく使い分けているようですが、二重人格者のように裏垢を活用するという気持ちが、未だに理解できません。
そういったスマホ世代の就活やSNSを通じた、人間模様を垣間見ることが出来る作品です。

「ディス/コネクト」
SNSをきっかけに起こる3つのストーリーが、交わることはないのですが、うまく調和している作品です。
学校でのいじめをきっかけに見つめ直す家族の絆、ネット詐欺で苦しむ疎遠だった夫婦が見つける本当の繋がり、性を売る若者に手を差し伸べようとして現実の無力さを痛感する大人。
いずれもアメリカでは日常茶飯事に起こりそうな事件で、最初は淡々としたストーリーのように感じますが、3つのストーリーがラスト30分で一気に加速して、同時にスローモーションとなる場面はとても印象的でした。
映画を見終わった時、タイトルにある「/」の意味がはっきりと伝わるような、SNSの闇を通じた再生の物語だとも言えます。

「search」
ストーリー自体は、行方不明になった娘を父親がSNSを駆使して探し出すという、王道のサスペンス・スリラーですが、この映画の凄いのは何と言ってもその見せ方。
重要なほとんどのシーンが、PCモニターを見ているような構成だけで展開していくのです。父親が娘のアカウントでログインして、メッセージ履歴をチェックしたり、捜査の様子がネットニュースで放送されたり、まるで自分がPCで捜索活動をしているような錯覚におちいる構成は初体験でした。

いずれもSNSのネガティブな側面をテーマにしている作品ですが、共通のメッセージとして、リアルではなくネットに避難する人々は、最終的にはリアルの繋がりの大切さに気づいていくという、再生の物語だと言えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?