yoyo

なぜか自分の言葉を書き留めたくなりました。 おかしなところがあるかもしれません… どう…

yoyo

なぜか自分の言葉を書き留めたくなりました。 おかしなところがあるかもしれません… どうかよろしくお願いいたします。 創造と循環の一粒になれたら それだけで幸せです。

最近の記事

  • 固定された記事

Midnight Tears |詩(感想)

外の眩しさに目を閉じる 瞼の裏は真っ赤な血の色 少女は孤独 かわいいと言われると 地獄に墜ちるみたいに孤独 私を見て 音のない声で叫ぶ 振り向いて 立ち止まってほしいのに 立ち止まり 話しかけられると逃げたくなる 笑いかけられると苦しく 近づくと遠のく 表層は厚くなり 棘は全て抜け落ちた 残された棘は手の届かない奥 の奥 その棘は自分を静かに傷つける 傷から流れる真っ赤な血は全身をめぐる めぐるエンジンは瞼の重みを緩め 目を開くとゆっくりと涙がこぼれる 欲

    • 花吹雪|#シロクマ文芸部

      花吹雪は幸せでした 美しく舞い散ることも忘れ ただ 優しい風に吹かれて 繋いだ手を離すことは 勇気のいることでしたが 風に飛び乗った時の恐怖心は いつのまにか消えました くるくると舞いながら 心躍る瞬間が 永遠に続くことを願い 限りある命を喜びで満たして ひらひらと落ちていく花びらは  地上10cmのところで 信じたままに  また ふわりと飛んで 辿り着いた場所は 陽あたりの良い 最後の花道でした 芽吹く新緑の 静かな喝采が 遠く 遠く

      • しばらくお休みします。 そっとふらりと戻る予定です。 病が重なり積極的な治療をしないと決め生きていた父がこの世から旅立ち、覚悟はしていたものの心が追いつかず… 2/29が命日となりました。 変わり者の父の話をいつかしたいです。いまは作詞作曲が趣味だった父の楽譜を読んでいます。

        • 閏年|#シロクマ文芸部

          閏年のカレンダーに 弾き出された1日が そっと並び 365日+1日の違和感を 感じさせず佇む あれから4年が経った もう4年 たった4年 人との接触を制限された あの年からの4年間 心地よさと物足りなさに 熱くなったり冷めたり 世界を見たり見なかったり 自分に向き合ったり逃げたり 世界の色の濃淡は強く 好きだったものを嫌いになり 関心が無関心になった 迷子のような日常から 逃げるように空を見て 雲で遊び 跳ねる魚に声をかけ 鳥の名前を調べ 散歩をした いつもの雑木林を抜けて奥

        • 固定された記事

        Midnight Tears |詩(感想)

        • 花吹雪|#シロクマ文芸部

        • しばらくお休みします。 そっとふらりと戻る予定です。 病が重なり積極的な治療をしないと決め生きていた父がこの世から旅立ち、覚悟はしていたものの心が追いつかず… 2/29が命日となりました。 変わり者の父の話をいつかしたいです。いまは作詞作曲が趣味だった父の楽譜を読んでいます。

        • 閏年|#シロクマ文芸部

          梅の花(五角の鉛筆)|#シロクマ文芸部

          梅の花がまだ蕾の頃 天神様の五角の合格祈願 梅の紋入り鉛筆が 机の上で転がる 4択の問題に 五角形の鉛筆では 転がり続ける難問 噛み合わない大問題 天神様のほそ道よりも 狭き道のり 行きはよいよい 帰りはこわい ひっかけ問題の 落とし穴 まっすぐ素直に 落ちたとしても 光さす方向に 道を切り拓く 力が少しでもあれば 暁に 感謝のお礼参り 梅の花が咲き誇る 天神様の社殿の軒で 旅立ちを見守る 一羽のメジロが きっと鳴くだろう (おわり) ◇シロクマ文芸部 に参加させていただ

          梅の花(五角の鉛筆)|#シロクマ文芸部

          チョコレート(ポケットの中に)|#シロクマ文芸部

          チョコレートはポケットの中 少しずつ溶け始めている 体温で溶かす憧れの甘い時間 冷たい風が頬を撫でる 形あるものは 常に形を変える 渡さずに持ち帰るチョコレート 急いで家に帰る 盗んだカカオ豆はポケットの中 王族から神への捧げ物 捕まれば拷問 命がけで命をつなぐ 200粒のカカオ豆で 大きな七面鳥を買おう この国はカカオ豆で取引をする 欲しいものはカカオ豆で買う 人々の目を避けながら 恋人の待つ家に帰る 持ち帰ったままの ポケットの中のチョコレートを このまま忘れてしまえ

          チョコレート(ポケットの中に)|#シロクマ文芸部

          兎、波を走る|ヒトリゴト

          〜ヒトリゴトのように自分自身の日々のことを書きます〜 昨年の夏に観た NODA・MAP第26回公演 『兎、波を走る』 が配信されるというので、ありがとう! と天を拝んでいるここ数日。 この舞台 不思議の国のアリスだったんです 最初は面白くって笑って 意味深な言葉遊びを 豪雨のように浴びせられて 途中 途中 言葉に引っかかり 立ち止まって考えている隙に 目の前の出来事を見失いそうになり あっ あの事件のこと…か… そういうことかと この世の不条理に憤って 天井を睨みつけ

          兎、波を走る|ヒトリゴト

          青写真(ラブレター)|ヒトリゴト|#シロクマ文芸部

          〜ヒトリゴトのように自分自身の日々のことを書きます〜 「青写真はラブレターのようなもの」  私は建築士として働いているので、日々「図面を書いて」生活しています。   「青写真を描く」や「図面を描く」のように「描く」ではなく、あえて「書く」としたのは、小さなこだわりがあったりします。どちらが正解とかではなく、私だけの個人的な価値観です。  図面は符号や記号、線の種類や太さで様々なことを伝えます。設計者の意図や思いが寸法や余白に表現されたりもします。  図面は「読む」もの

          青写真(ラブレター)|ヒトリゴト|#シロクマ文芸部

          布団から(SOS)|#シロクマ文芸部

          布団から仕方なく顔を出したのは 泣き止んだからではなくて ただ息が苦しかっただけ 少しだけ息を吸って また布団に潜る 布団に潜る 今度は少し息が吸えるくらいの隙間を 布団の中に作ってみたりして ああ 呼吸ができる 呼吸ができる さあ泣こう 泣こう あれ もう涙 乾いたな  悲しいのに 嘘じゃないのに 涙は嘘じゃない 悲しいのに ああ 息ができない 息ができない 「SOS…」 「布団で溺れて遭難しました。」 (おわり) ◇#シロクマ文芸部 に参加させてい

          布団から(SOS)|#シロクマ文芸部

          ヒトリゴト(壁武者)|20240124

          今朝のこと、職場にて 近くの同僚の電話を 盗み聞き…… 「御社の影武者について、詳しくお聞きしたいのですが…」 影武者…?ん…壁武者? すぐに マイPCで検索… この弁慶さん(たぶん)の影武者さん あ、壁武者さん(たぶん)を見て 珈琲 吹きそうになった… ビジネスシーンの会話にて 影(壁)武者が登場 下唇の裏側を噛んで 必死に笑うの我慢した… (私は建物の設計の仕事しています。) とか。

          ヒトリゴト(壁武者)|20240124

          雪化粧(そのままで)|#シロクマ文芸部

          雪化粧のまま そのまま いつかの雪 そのままで 雪化粧を施された一軒家が ポツンと建っていた 庭の向こう 眺める景色 見えるのは夜空というよりも暗闇 定期的に何処かで 青白い光が点滅していた ずっとずっと寒かった 大量の水が流れるような大きな音と 大きな氷がガタンと落ちる そんな音が響き渡っていた たまに明るくなり 優しい風が吹いた その風が吹いた後 少しだけ景色が変わるような気がした 暗闇と青白い光の点滅は続いていた そういえば いつから 此処の暮らしが始まったのだ

          雪化粧(そのままで)|#シロクマ文芸部

          本を書く(光の跡)|#シロクマ文芸部  

          本を書く 本を読む 本の物語を読む 本の言葉を読む 本の想いを読む 本の想いを想う の 本 は 例えば ガラス張りで洒落た 図書館の窓辺 背表紙が陽に焼けて 青く色褪せた 本 部屋の隅 自分の番を待ち続け 上に積み上げられた  ライバルたちには 到底敵わないと  押し潰されている 本 受験生のリュックサックの底 役目を果たし お守りのように 本来の目的は失っているけど ただ旅を共にしている 本 良いものだと 売れに売れて たくさん消費され ブックオフでの低価

          本を書く(光の跡)|#シロクマ文芸部  

          新しい(PERFECT DAYS)|#シロクマ文芸部

          新しい朝 新しい夜 新しい一日が 明けて 暮れる 太陽の動きと共に呼吸をして暮らす 乗り過ごした山手線で富士登山 陽射しが燦々と照りつける窓辺 洗濯機の回転数とレコードの回転数を比較 無意味でとても 意味ある時間が愛おしい 朝 幸運にも座れた山手線で居眠り 気持ちよく乗り過ごす 富士山に登る夢まで見たのだから 今日はきっと すべて上手くいく 高田馬場駅 鉄腕アトムの発車音が 背中を押して応援している ラララ  いつだって上機嫌 昼休み 小走り 同僚に捕まらないよう エレベ

          新しい(PERFECT DAYS)|#シロクマ文芸部

          最後の日(兎)|#シロクマ文芸部

          最後の日  門番の兎は 大きな扉の鍵穴に 兎の毛を通す 今年 すべての想いを 綴じて 閉じる 忘れないよ 雲の隙間には龍 勢いよく 風を味方に 扉の前に降り立つ 鍵穴に髭をさし  さあ 明けるよ 2023年 卯年 ありがとう (おわり) 🔸#シロクマ文芸部 に参加させていただきました。 「最後の日」年末バタバタ、、 楽しかったです。 ありがとうございました! 神社の唐破風の中央に取り付けられた装飾に「兎の毛通し」という名前のものがあるのですが、調べても由来が分か

          最後の日(兎)|#シロクマ文芸部

          振り返る(足跡に花)|#シロクマ文芸部

          振り返る 足跡 足跡には花一輪 点々と続く花の道 右足 と 左足 交互に進む 花と花 立ち止まり 隣に並ぶ花 遠くに見える雲の下あたりを目指しているのだが、歩いても歩いても景色は変わらない。道を歩いているのか、それすらも分からず、ただ前を見て、前に進む。右足を出せば、だいたい左足が出る。進んでいる。進んでいるはず。見渡す限り何もない、遥か遠くまで続く草原。景色はどこまで進んでも変わらない。 進んでいるのだろうか? 街を歩く。次のあの信号を左に曲がる。よそ見をしながら歩道

          振り返る(足跡に花)|#シロクマ文芸部

          ありがとう|#シロクマ文芸部

          ありがとう と言わない人は、 いつも泣いていました。 ありがとう と言わない人は、 泣き疲れて眠りました。 眠って 眠って 眠りました。 目が覚めると お腹が空いていたので、 また泣きました。 泣いて 泣いて 泣いていたら、 美味しそうな匂いがしたので、 反射的にしゃぶりつきました。 ごくり ごくりと飲みました。 お腹はいっぱいに満たされて、 ほっぺたが ゆるゆるしてきました。 それからしばらく宙を見つめて、 ぼんやり ぼんやりしていたら、 覗き込む大きな顔が見

          ありがとう|#シロクマ文芸部