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名門と言われる理由/vol.5

女子サッカーに携わる機会が多くなった1年。

自分自身がフットボールを現役でプレーしていた時にも、なでしこJAPANの事であったり、友人がなでしこリーグにいたりで女子サッカー自体には精通していたつもりでした。

けれど、やはり娘が実際にフットボールを始め、プロを目指す道を選んでからは目の色を変えて情報を探した。

今の代表選手はもちろん、WEリーグの選手、なでしこリーグの選手の出身地はもちろん4種の所属クラブ、どのような成長曲線を経て今に至るのか。
そして、女子特有なことはあるのか、ないのか。

その中で、一つあることに気づいた。

「エリート」と言われる存在。

男子では、ユース年代において無名な存在でも、その後の活躍によって世代別の代表経験がなくてもA代表で逆転していく選手が一定数いる。

よく、ユースに上がれずに高体連に行く話などはよくある話だと思う。

女子においては、その逆転現象が少ない印象を受けた。

逆に言えば、育成年代において「エリート」と言われる位置に身を置かないと埋もれる可能性が高いとも言える。

そして、女子サッカーの育成年代の中において大きな役割を果たしているのが、
・JFAアカデミー福島
・日テレメニーナ

JFAアカデミーは、言わずと知れた日本サッカー協会が運営する「サッカーエリート養成所」
全寮制で中高一貫
最もエリートという言葉が似合う集団かもしれない

代表選手も半分近くは、JFAアカデミー出身の選手が占めている。

一方、日テレメニーナは、日テレ・東京ヴェルディベレーザの下部組織
名門中の名門
毎年、関東近郊の有力選手100人弱の小学生がセレクションを受け、合格は5、6人。

名門中学受験でもこの倍率まではいかないのではないかと思ってしまう。

この競争を勝ち抜いたものだけが、緑のユニフォームの袖を通すことが許される。

女子サッカーに精通すればするほど、名門の存在が気になるようになった。

行けばわかる独特の“空気感“

新宿から小田急線に乗り換え、読売ランド駅前で降りる。

ここは、東京なのか、神奈川なのか。
目的地の住所が神奈川県川崎市になっているから神奈川だということに気づく。

駅から坂道をひたすら歩く。

そしてようやく辿り着く。「ヴェルディグラウンド」

東京ヴェルディのクラブハウス、練習場がありトップチーム、アカデミー、スクールまで全てのカテゴリがこの場所で行われている。

一度、踏み込むと独特な空気感が伝わってきた。

この感覚、どこかで見覚えがある。

あーアントラーズのクラブハウスだ。

いやいや。田舎と比べないでと言われてしまいそうだが、独特の空気感が自分には似てる感じがした。

それは、クラブに伝統からくるものかもしれない。

どんなフットボールを表現してきたのか、何を変化、進化させ、何を継続してきたのか。
良い選手の積極的な飛び級、育成というものが日々このグラウンドで表現されているのが肌感覚で感じ取れた。

それは、指導者もそう。

自分は、育成に携わる指導者は、本気で真剣に携わる人々で構成されるべきだと思っています。その情熱が直接的に子どもたちに伝わり、結果的にクラブの将来を担う存在になるとはずだから。

おそらく、ヴェルディはこのDNAを持っている。

DNAとは「遺伝子」と解釈される言葉であり、生命体を形成する上で欠かすことのできないものとして表現される。

男子も女子でもそのユニフォームを纏う選手の基礎として、一つの指標になっているのだと思う。

ヴェルディの詳しい話はまた次の機会でも。

娘は10歳。春には、小学5年生。

進路を決める上でも重要な1年になることは間違いない。

では、また次回。

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