吉田有希

ダダ・センプチータという劇団で劇作家をしています。主に霊魂や精神、夢や幻、記憶といった…

吉田有希

ダダ・センプチータという劇団で劇作家をしています。主に霊魂や精神、夢や幻、記憶といった、手では触れないものをモチーフに、ズレたやりとりでもって会話劇として表出する作風です。

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戯曲「傘街」のプロットを立てていた

傘街というタイトルの戯曲のプロットを立てていた。 もともと傘街は、僕がツイッターの投票機能で戯曲のログライン(3行ほどの超短いあらすじ)をタイマン方式で戦わせていって、4回戦のバトルを制したログインの中で、設定的に気に入っている「傘街」を戯曲化しようと思い、プロットを立てていた。 ちなみにログラインは以下の通り。 「傘街」 その街の人々はなぜか雨も降っていないのにずっと傘をさしていた。 街に迷い込んだ男と人々との交流が描かれる会話劇。 しっとりめの奇譚といった感じ。

    • 笑いのセリフの悩み

      僕劇作家で 日々セリフを書いているのですが 僕の書いたセリフで ウケる時とウケない時があって そのことで悩んでるんです 割と周りを見ると ダウ90000さんだったり MELTさんだったり 東京にこにこちゃんだったり 劇団星乃企画さんだったり 笑いのセリフに一捻りある方々が最近多いなーという印象があって そういう方々がやっぱりウケてて でも僕そういうの苦手で もしかしたら日常会話で話す言葉のセンスみたいなのはなくは無いんでしょうけど セリフに落とし込

      • 砂漠監視隊を読んでいた

        宮沢章夫さんの名作戯曲シリーズ 「砂漠監視隊」の中の 「砂に沈む月」を読んでいた 1999年の年末から2000年の頭にかけて上演された作品 僕が小学校低学年くらいの歳に上演されていた戯曲だ だからか 独特の90年代感が漂っていて 心地いい 砂漠監視隊は 物語という物語がない 砂漠の真ん中にある施設を舞台として 隊員達の駄弁が繰り広げられる ただそれだけ そして エピソードのような なにか確信めいた話が始まるかと思いきや それもはぐらかされるよう

        • 詩「あけびの実のように」

          あけびの実のように 僕たちは笑っていた 時間は過ぎる 世界は周る だけど僕たちは関係なく あけびの実のように笑っていた あの頃の僕たちが 掴めなかった麦の穂を取り戻すように 僕たちは 僕たちは笑っていた あけびの実のように あけびの実のように 悪魔だなんて言わないで 笑っていた あけびの実のように あけびの実のように いつまでもこうしていたいだなんて わがままだらけの光に 手をかざして 月の涙を 掬い上げるの それが自分の使命だって

        戯曲「傘街」のプロットを立てていた

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        • 雑記集
          21本
        • 短編小説
          2本
        • 戯曲
          1本

        記事

          掌編小説「僕と彼の愛し方は違う」

          僕たちは付き合い始めてもう2年になるが、体の関係を持ったのは片手で数えるほどしかなかった。 付き合いたてのころは何度か交わることもあったが、それも長くは続かなかった。 行為をする上で、僕たちの相性がいいかどうかといえば、そんなにいいほうではなかったような気がする。 例えば、何かを握ったりつまんだりこすったりするときの力の入れ具合が、お互い強すぎたり弱すぎたりして、普通それはやっているうちに塩梅を調整しながら良いところに落ち着かせられるものだけど、僕たちのお互いの感覚は決

          掌編小説「僕と彼の愛し方は違う」

          今摂取したいエンタメ

          こんばんは いよいよ来週に本番を迎えるので 日々稽古やなんやであわあわしている吉田です ちょっとすいません そちらの来週の公演の宣伝を一回させてください やー! 東京の王子にある劇場で 4月13〜16日の間で開催いたします お時間に余裕のある方はぜひお越しください はい というわけで今一番多忙な時期にいる私なのですが そんなときってエンタメ摂取したくなりませんか? 僕はなります というわけで今摂取したいエンタメをあげていこうと思います まず今すぐに

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          今日から排気口が始まったね!

          こんばんは 今日から排気口の演劇公演がはじまりました 今週の日曜までやっています 公演詳細は以下のツイートで 僕は来週本番があるので見に行けないのですが さっそく「めっちゃおもろかった」ツイートが流れてきたので 面白い作品になっているのでしょう 見に行けなくて残念です、泣 今回はホラーとのことで どんな作品になっているのか気になります ということで今日は 排気口を観に行けないので 排気口の思い出についてお話しできればと思います 僕がはじめて排気口と出

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          好きな芸人さんのラジオ

          こんばんは ダダ・センプチータという劇団を主宰している 吉田有希と申します 今日は 好きな芸人さんのラジオについて書いていきたいと思います まず一つ目は ヒコロヒーさんのラジオ トーキョー・エフエムロヒー です ヒコロヒーさんの小粋なトークと ヒコロヒーさんご自身によるおしゃんな音楽が楽しめる番組です 程よく笑える失敗談や 少し心がほっこりしたり 背中を押してくれるようなトークが とても心地いいです あとヒコロヒーさんの選曲のセンスがとても良くて

          好きな芸人さんのラジオ

          ダダ・センプチータの好きな過去公演ベスト3

          こんばんは 今回は 過去のダダ・センプチータの公演の中で 私吉田が特に好きな公演の ベストスリーを出していきたいと思います まずは第3位 ジャジャン 「はぁふうぇい」 これはゆるふ酒時代の演劇公演だったのですが 現在の朝際イコさん主演の舞台でした ホワイトボックスもので ある日目が覚めたら白い箱の中にいて 中に知らない男が2人いた という設定 会話がナンセンスな感じで 三木聡さん時代のシティボーイズにめちゃくちゃ影響を受けた作品でした オチを言

          ダダ・センプチータの好きな過去公演ベスト3

          半魚人たちの戯れのテーマソングを考えよう

          こんばんは 今回は 4月13〜16日に上演する 舞台「半魚人たちの戯れ」の テーマソングを考えてみたいと思います 今回の舞台は いろんな登場人物が 掴めそうで掴めない 微かな光を追い求めるシーンが多いように思えるので こんな曲なんてどうでしょう Mr.Childrenの 終わりなき旅 僕この曲大好きで あーもうダメだー!って塞ぎ込んだとき 聞いて勇気をもらっている曲です かんなみたいに命を削るとか いいことばかりではないけど それでも次の扉を

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          面白かった演劇

          今日は 今まで観て 「おもろ!」 と感じた演劇を書いたいきたいと思います まず一つ目は 地蔵中毒さんの 無教訓意味なし演劇vol.2「藻!藻!藻!極刑連発!沼裁判(仮)」改め「僕の街に巨大日本人形が建った日」 です これ本公演は自分の劇団の稽古があって観れてないんですが フライヤーの折り込みをお願いするので劇場稽古中にお邪魔しまして ワンシーンだけチラッと拝見したのですが そのワンシーンだけで 「めっちゃおもろ!」 となったのを覚えています それか

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          自分なりの劇作法

          こんばんは 今日は 自分なりの戯曲を書く方法 劇作法についてお話できればと思います 僕は一応劇作家と名乗っているのですが 特に誰かから劇作法を習ったわけではなく 色んな人の劇作の本を読んで 独学で劇作法を学びました なので少々独特かもしれませんが お付き合い頂けますと幸いです あ その前に 戯曲とは演劇の台本のことです 一応注釈を入れておきます さて まず劇作をやるのに最初にやることは タイトルを考えることです まず最初にタイトルを考えます

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          好きな音楽の話

          今日は 好きな音楽の話をしたいと思います パッと頭に浮かんだ好きな曲は 折坂悠太さんの 「さびしさ」 という曲です フジロックの 広い野原に声を放つように 歌ってらっしゃって 美しい歌手の方だなと感じております 別れた再会の 淋しさと喜びを描いた名曲です 折坂悠太さんだと この曲もいいです 「逢引」 争いが生むけたたましさと儚さを 華々しく歌ってらっしゃいます 折坂悠太さんは ほんとに名曲をたくさんお持ちなので 掘っていただくと 生活に

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          好きな映画10選

          今日は 好きな映画について お話しできればと思います まず一作目は 「人のセックスを笑うな」 なんだか刺激的なタイトルですが アダルトな映画ではございません 山崎ナオコーラさんという 小説家の方の小説が原作の映画です 元々原作が大好きで 言葉の使い方が素晴らしい作品なのですが 映画の方も 原作の空気感を残しつつ また違った手触りの作品となっております ほとんどのシーンが定点の長回しで撮影されていて 台本もあるような無いような アドリブのような自

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          宮沢章夫さんの戯曲ゲット

          今日はお知り合いの個展を観に神保町に行って参りました 現代アートな感じのインスタレーションで まだ展示準備中だったのですが 作品のコンセプトなどを伺って 「面白そうな作品だな〜」と感じました 少し時間があったので 演劇系の古書店、矢口書店に寄ってみました 宮沢章夫さんの戯曲 「あの小説の中で集まろう」 と 「砂に沈む月」 がそれぞれ載っている演劇雑誌 「せりふの時代」をゲットしました 両作品とも 20代前半で読んではいたのですが 手元になかったの

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          半魚人たちの戯れ・俳優さん紹介

          今日は来月4月に上演いたします 半魚人たちの戯れの 出演者紹介を していきたいと思います まずは サトモリサトルさん 今回は バンド「シャムフィッシュ」のギターボーカルである 「瑠璃」役を演じていただきます サトモリさんは ダダ・センプチータの大黒柱 吉田戯曲との 相性抜群 僕の書く 情緒的なセリフを 繊細に 時に大胆に演じていただき いつも感謝しております サトモリさんのお芝居 ぜひお楽しみに 続いては 梁瀬えみさん 梁瀬さんは今

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