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形から入るもの。【映画】日日是好日

ゆずです。

寒い中、被災地の皆様の身体が心配です。
毛布などより義援金のほうが
使い途がいろいろとあっていいのでしょうか。


大阪も、風が鳴り響いています。
冷たい風で凍えていないでしょうか。

樹木希林さん、惜しい方だった

ずっと気になっていた「日々是好日」。

樹木希林さん、黒木華さん、多部未華子さん。
元となるのはこちらの本。


のりこは、大学時代に一生をかけられる
何かを見つけたいと、
いとこがやりたいと言い出した
お茶の世界に足を
踏み込むことに。

何か好きなのかわからず、次々と進路を決める
友人たちの話にもついていけず。
まじめでおっちょこちょい、ひとつずつ悩む
性格にすっと感情移入してしまいました。

一方、一緒にお茶を始めた
いとこのみちこは竹を割ったような性格。
留学も就職も結婚も、淡々と決めてしまいます。


お茶を始めたばかりの2人の
「何でそうするの?」なんて疑問に、
先生である樹木希林さんはこう答えます。

「意味なんかわからなくても
とにかくそうするの。
形が決まってるの。
何で?って何でも頭で考えちゃうのね。」

ふふふって笑う。

「茶道は考えるんじゃないのよ。

形があるところに心が入るのよ。」


軽いものを重々しく、重いものを軽いように
もつ。
一畳は6歩で。決まりが多いお茶の世界。


樹木希林さんははやはりまだ
日本がなくすには惜しい方でした。
もっとたくさん、この方の深さを
見ていたかった。

劇中、先生の所作は丸みがあって
すーっと湧き水のようだったと、
のりこが言います。

伸びた背筋。
しゃんとした言葉たちが
観ているこちらにも染み渡ります。

そして、劇中の和菓子のおいしそうなこと。
水の音の違いに気づく、そして
文字を味わうのりこの
表情の豊かさ。

めぐる季節の味わい。


不器用で、機転がきかないというのりこ。
婚約者に裏切られたり…。

先生がそっと導き、
のりこは気づくのです。 

立春が一番寒いのは、
昔の人が何とか春を迎えよう迎えようとして
名付けていたからだ、と。


味わい尽くすこと。


一期一会の茶事をすることか大事だと
伝えられる。

映画のタイトルともなる、
日々是好日とは、

雨の日には雨の日を、
雪の日には雪の日を、
うだるような夏は暑さを、
味わう。
毎日が良い日だから。

同じことができることが
幸せなのよ、と。
先生は笑います。

そう、私たちも。

その同じことができる日常を
いつくしむこと。

胸にそっと刻み込まれた、
大切な映画となりました。

明日もよき日になりますように。





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