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【生きる LIVING】感想文
黒澤明監督の「生きる」のリメイク作品。
本家を鑑賞したことがないので、純粋にこの作品の感想を書きます。
【静的描写が雄弁な映画】 本当にこういう映画好き。
多くは語らない、ストーリーの余白もあんまりちゃんと説明されない、大きな事件も起こらない。丁寧にくどいほど描かれる日常の様子が、静的な主題のストーリーを自然に引き立たせる。
誰も声を荒げないし、わかりやすい自己主張はしない。それでも
映画『BABYLON バビロン』感想文
「バビロン」を観た感想 多分だけど、映画好きにこそ刺さる。
公開初日に映画館に観に行って、衝撃的だったし感銘を受けたけど、もし、私がもっと映画を好きだったら、映画の歴史に詳しかったら、さらに自分の心を動かす作品になったんじゃないかなと思った。
ハリウッドの輝かしい歴史、サイレントからトーキーへの転換期を舞台とした作品で、何よりもデイミアン・チャゼル監督自身の映画への愛を強く感じた。
「ラ・ラ
【花束みたいな恋をした】感想文
「ワンオクとか聴くのか?」
「聴けます」
という問答がとても象徴的。
天竺鼠、今村夏子や穂村弘、長嶋有、きのこ帝国・・・こういう固有名詞抜きでは彼らの個性は語れない。
周りの人に「拗らせた」って言われそうな、当の本人たちはそう言うしかない周りを見下しているような、
現代にありがちな若者2人が主人公の恋物語。
出会いの場面では、2人の似たもの同士具合が、鬱陶しいくらいしつこく描かれる。
その描写は
【シンドラーのリスト】感想文
リアルな描写に何度も息を呑んだ。
この映画を観たことは、私にとって一種の体験になった。
凄惨な歴史に基づく映画を作ることは、生半可な覚悟では許されないことだったろう。
ユダヤ人の大虐殺という重い題材と真摯に向き合い、この映画を作り上げたスピルバーグ監督に心からの敬意を。
「面白い」とか「感動した」とか単純な言葉では語れないが、本当に、素晴らしい映画だった。
お金は灰色、銃の光は白、光と影を表す
【秒速5センチメートル】感想文
ただただ美しい作品。後からせつなさが募る。エンドロールでじわじわと胸が締め付けられた。これは切ない。
光を反射する日常の景色の全てを美しく描く、光彩陸離な映像が醍醐味の新海さんの作品。
誰にでもある眩い青春の記憶は、取り戻せないが故に何よりも美しい。
それを表現するに相応しい映像美に見惚れてしまった。音楽も素晴らしい。
茫漠とした未来に、無限の希望と不安を見た13歳。
あの時には二度と戻れないの