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トラウマが暴れ、嫌悪感が湧くときでも、視点を変えればやり過ごせる

昨日、ある動画チャンネルに「『エロいおじさん』に対して、どうしても嫌悪感が湧いてくる。この『生理的に無理』な感覚をどうすれば克服できますか?」という質問に対して、精神科医が「理性で乗り越える」と答える物がアップロードされていた。

我が家は父親が発達障害で額面通りに言葉を受け止めてしまう特性がある為、AVで嫌がる女性を無理やり襲うと喜ぶのを真に受けているのが原因なのか、私も幼少期から父親からの性的DV・面前DVを受けながら育ち、大人になって以降は会社の先輩や役員から尻や太ももを触られたり、耳を噛まれたり、無理やりキスされそうになったり、車に押し込まれるなどの数々のセクハラを受けて、拒否する度に出向やパワハラに遭い、最終的に体調を崩して退職に至った過去が3回ある。

なのでその動画を見て相談者さんにとても共感し、基本的には乗り越えたつもりなものの、セクハラや痴漢の場面に遭遇すると、どうしても容認出来なくて、今だに仕事中や通勤電車で顔を近づけられると思わず無意識のうちに顔を背けたり、身体を密着されると逃げたくなる。それを理性だけでは乗り越えられずに困っている私としては、自分の体験や考えについてシェアせずには居られなかった。

(相談者への共感とは別に医師の発言を否定する意図は無く、理性だけでは乗り越えられない場合の他の手段があるなら聞きたいとの思いでコメントした)

すると、多くの「いいね」と共に、女性たちからのセクハラ体験が続々と綴られた。

しかしそれに対して、男性からの以下のようなコメントも続いた。

そして、このコメントへの返信としてこんなコメントも。

これらのコメントが書き込まれた事でか、当初そのチャンネルの運営者である精神科医からついていた私のコメントに対する「いいね」も、翌朝になると消えていた。

私はとても大きなショックを受けた。

そして「やはり間違っているのは私の方なのか🥲」「医師は男性だからその辺りの女性の感覚が分かりづらいのかな?」「個人的には納得いかないけど、まぁ日本の世の中は絶望的なレベルで男尊女卑だから仕方ないか🥲」など、色んな考えが湧いた。

と同時に別に運営者からの「いいね」が消えたから凹んでいるわけではなく、身の危険を感じた時に逃げる事すら責める意見が賛同されることに、単純に気持ち悪さと怖さを感じているのに気づいた。

身の危険を感じる危険度は人それぞれ違う。怖がりの人だっている。通勤電車で顔や体を極端に密着されて、恐怖と嫌悪感で頭の中が一杯になって身体が反応して、思わず顔を背けたり、密着されている状況から離れる。すると密着していた男性から「失礼だろ!」と怒鳴られる。

そういう自分が実社会で何度も体験してきた事が、ネット上でも文字を介して再現される。まさか!という思いと怖さと理不尽さとやるせなさと無力感。

それでとりあえず、形式だけでも男性陣への謝罪と、無力な自分としては敗北宣言をして彼らの征服欲を満たすコメントをしてこのチャンネル視聴者から去ろうと考え、謝罪コメントを書き込み、チャンネル登録を解除した。

まぁ、精神科医も人間だし、男性だし、日本は男尊女卑社会だし、私にはトラウマがあって、ついセクハラに対して過剰反応してしまう点では異常者なので、世間一般から浮いてしまったり批判される言動を無意識のうちにとってしまうのは社会不適合者として仕方ないのかもな。それにネットも公共の場だもんね。公の場で自己開示し過ぎたかな。

そういう次々湧いてくる反省と自己否定と同時に、反省と自己否定にコーティングされた煮えたぎるような怒りも強く感じる。

この怒りが多分、今、私を凹ませている元凶なのだろう。

トラウマの克服はそう簡単ではない。宇多田ヒカルも週5で9年、そして更に今も週3で精神分析を受けているとも聞く。それは宇多田ヒカルの財力とカウンセリングが身近なアメリカ在住という環境が可能とさせているのだと思う。

簡単に言語化出来るような単純な物かどうかは分からないけど、本気で追体験して味わって、大人の私が親として子供の頃の私に共感するなど、これからこのトラウマとどう向き合って浄化していくのか、模索していこうと思う。

正直、両親の認知症の進み具合を見ていると母の進度は平均以上に早く、また父自身の中に「家族」という概念がない上に、父は自身の身支度や片付けも含め一切の家事もできない上、ギャンブル依存歴がある。お金を父に預ける事はとても危うい。また仮に今後母の認知症による介護認定が出たとしても、ヘルパーさんによる生活援助が入るのは独居あるいは同居人も障害や養育などの手帳を持っているのが前提となるのが一般的。検査を受けていない父の発達障害は考慮に入れてもらえないだろう。

となれば、母が家事を出来なくなったら実家の金銭管理や家事をするのは私しかいない。なので少しでも早く私自身のトラウマを浄化しなければ、近年中に両親の介護を1人で担う未来が来てしまう。その時に、もしわだかまりがあったら私はネグレクトも含め、両親に暴力を振るってしまうかもしれない。実は今はそれが怖くて仕方ないのだ。

いつかは向き合わないといけないトラウマ。先送りできるのもそろそろ限界なのかもしれない。

※尚、民間資格のカウンセラーによるカウンセリングの営業及び勉強会等の営業に関するコメントは一切お断りいたします。(私自身、民間の一級有資格者です)

【追記】
その後2日くらいはコメントの件で心がザワザワしたものの、リラックスした状態で改めて見ると「エロいおじさん」に困っている相談のコメント欄でエロいおじさん達が私を含めたコメントをした他の女性視聴者達に偉そうに自分の意見を振りかざして絡んでいるのは実にシュール。

まさに「お前、そういうとこやぞ!」的展開。
こんなの、もう笑うしかない😂

私も見た瞬間、思わず視野が狭くなって真に受けて凹んで自己否定の渦に飲み込まれてしまったけど、こんなくだらない出来事にわざわざおじさんの詭弁に従って心にもない謝罪をする必要など無く、寧ろこのシュールで全くメタ認知できてない感じにニヤニヤする程度で充分だな、と思い直し、コメントと謝罪文を消した。

あくまでも仮説でしかないけれど、もしかしたら今回私が咄嗟に行った、不快感を与えられているのに気持ちに反して謝罪するような「および腰な態度」が、何も言えずに我慢する状況や、別のエロいおじさんから絡まれる事を助長させ、負のスパイラルを招いてきたのかもしれない。

何はともあれ、しょうもないのは放っといて、前を向いていこう。

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