これは気づかない!「絶妙な伏線コントロールは人を感動させる」という話|「終わらない夕暮れに消えた君 」
三葉「新世紀ゲームスタディーズのお時間です。傑作ゲームをご紹介し、その面白さの秘密に迫ってまいります」
清水「まいりましょう!」
三葉「今回取り上げるのは……こちらの作品!」
※注:本記事は、未プレイの方もご理解いただける内容になっています。但し、一部ネタバレを含みますのでご注意ください。
SYUPRO-DX「終わらない夕暮れに消えた君」
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登場人物紹介
・清水:マスター・オブ・アニメ。年100作以上のアニメを見続けて20余年。最も続編を見たいアニメは『スペース☆ダンディ』。
・三葉:清水とは中学からの友人。最近ハマっている曲は『異能バトルは日常系のなかで』の「OVERLAPPERS」。超絶な私たちの日常……
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概要をチェック!
三葉「まずはどのようなゲームなのか、ざっくりご紹介しましょう!」
清水「『彼女は最後にそう言った』というと……あー、以前分析しましたよね」
三葉「そうそう!本作は、あの話題作の後継なのです」
※メモ1:「彼女は最後にそう言った」を分析した記事はこちら。
※メモ2:「『彼女は』と同テイストの作品を目指した」という制作方針については、以下の記事を参考にしました。
続いてストーリー概要!
三葉「ここからは、ストーリーのご紹介です!」
清水「ほぉ。サスペンスっぽいプロローグですね」
三葉「ええ。全体的な雰囲気は前作『彼女は』に似ていますが、サスペンス色は強くなっていると感じました」
三葉「……と、ここまでが導入です」
清水「ふむふむ」
三葉「でね……」
清水「ほぉ!タイムスリップものだったんですか!」
三葉「そうそう!」
清水「ふーむ」
三葉「で、この辺りちょっと時間の流れがわかりづらいと思うので、整理してみましょう」
清水「7歳のイヅルが9年前にタイムスリップ……だからいまは26歳になっている、と」
三葉「そう、それがヘイキチです」
清水「なるほどねぇ」
【ここに注目①】「イヅル = ヘイキチ」が明かされるまでのヘイキチの描き方が秀逸!
三葉「さて、ここからは『ここに注目!』のコーナーです!」
清水「はい」
三葉「私が『これはっ!』と思わずうなったポイントをご紹介してまいります」
清水「承知しました」
清水「なるほどねぇ!」
三葉「この記事をご覧のみなさま!今後プレイする機会がありましたら、ぜひともヘイキチの描かれ方にご注目ください。じつはちょこちょこ登場しているものの、ちっとも目立っていない……そのステルス性!いやぁ、じつに巧い!これぞ絶妙な伏線コントロール!」
【ここに注目②】真相を明かして……それで終わりではない!
三葉「続いて、2つ目の注目ポイントです」
三葉「コレ、前掲の『彼女は』を分析した記事をご覧いただけばすぐにピンとくると思うのですが……」
清水「ええ、『彼女は』と同じ仕掛けですよね!」
三葉「まさに!」
清水「『ホロ苦エンド』を迎え、味わい深いものはありつつも……でもやっぱり寂しい!ハッピーエンドを見たかったというのが偽らざる気持ち……」
三葉「そうそう!」
清水「そんな時に……『幻のハッピーエンド』が解放される!」
三葉「胸熱!」
清水「なるほど」
三葉「まぁ、ぶっちゃけた話をしますとね」
清水「ええ」
三葉「『彼女は』でこの仕掛けを一度経験しているわけですよ」
清水「ふむ」
三葉「プレイヤーだってバカではない。もしかすると今回も……と勘づいていた人は少なくないと思うんですよ」
清水「んー……まぁ、そうでしょうね」
三葉「ゆえに、意外性はなかった。ざっくばらんに言って皆無でした」
清水「ふむ」
三葉「……が!それでもやっぱり心躍るんですよねぇ」
清水「ふーむ」
三葉「単純のそしりは免れないと思います。そんなことはわかっている。……が、やっぱり興奮する。これは一体何なんでしょうね」
清水「んー……まぁ、事前に勘づいていようが何だろうが、よいものはよいということなんでしょうね」
三葉「ふむ」
清水「無論、『マンネリ!』だの『それしかないのか!』だのと批判する方もいるでしょうがね」
三葉「ええ」
清水「でもやっぱり『ホロ苦エンド → 幻のハッピーエンドが解放される』というこの展開、言わば『敗者復活戦タイプ』とでも呼ぶべきこのストーリー展開は、人を熱くさせる魅力的な構成なのでしょうね」
<補足>
本作のプレイ画面は、以下のサイトでご覧になれます。
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(分析:清水、三葉 / 文、イラスト:三葉)
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