CDBと七紙草子

CDBと、創作ユニット七紙草子のページ。 著書『線上に架ける橋』 https://ww…

CDBと七紙草子

CDBと、創作ユニット七紙草子のページ。 著書『線上に架ける橋』 https://www.amazon.co.jp/dp/484602122X?tag=774books-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1

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  • 七草日記

    絵やマンガなどの創作物、WEB記事やTwitterに書ききれなかったこと。あとは映画やいろいろな作品について、ネタバレを含むのでTwitterなどに書けないことなどを書いていきたいと思っています。

  • サイゼリヤ先輩まんが保存庫マガジン

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記事一覧

今年のゴールデンウィークも横浜に屋外映画館シーサイドシネマがやってきた

去年も紹介した、横浜市が後援する映画のゴールデンウィーク屋外上映会、シーサイドシネマがやってきた。 今年から加わった新会場はパシフィコ横浜大ホール。大スクリーン…

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人生で初めて救急車で運ばれてしまった話

いきなりすまん。本当は西日本旅行や、映画のことを書こうと思っていたのだが、今月下旬の深夜に急激な体調の変化があり救急車を呼ばざるを得なくなってしまったのでそのこ…

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映画公開後の疑問『オッペンハイマーをプロメテウスに例えて本当にいいのか?』

映画『オッペンハイマー』が公開されました。試写の時はさすがに内容に踏み込んだことを書くのは控えたのですが、無事公開もされたことですし、あらためて内容について書き…

CDBと七紙草子
1か月前
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試写会で見た『オッペンハイマー』に日本の観客として感じたこと

映画『オッペンハイマー』の試写会に行ってきました。日本中の映画関係者が来ているのではないかと思うほどの大劇場満員の試写で、受付だけで大行列でした。 まずはこの映…

CDBと七紙草子
2か月前
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『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』伊藤健太郎の完全復活と、映画をめぐる論争について思うこと

伊藤健太郎の日本アカデミー賞優秀助演男優賞の受賞は嬉しい驚きだった。もともと僕は『冬薔薇』『静かなるドン』と伊藤健太郎の演技の良さについて書いてきて、去年の文春…

CDBと七紙草子
3か月前
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今年の川崎モアーズ有名人慈善絵馬展の記録

毎年やってるので、今年も記録しよう 今年の目玉、羽生善治さん

CDBと七紙草子
3か月前
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蛙田アメコ先生めあてで見た林家つる子師匠の落語があいみょんの歌のように天才だった話

推し小説家の蛙田アメコ先生が出演するということで、日本橋で落語を見てきました。といっても蛙田先生が落語をするわけではありません。大学時代の友人、林家つる子氏が真…

CDBと七紙草子
3か月前
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大晦日なので、今年の初詣で絵馬にお願いしたことを書こう

中居くんは、どうやら大丈夫らしい。普通にテレビに出て、ロケにも行っている。 すごく正直なことを言うと、去年の年末から今年の年初にかけて、僕は中居くんの健康状態が…

CDBと七紙草子
4か月前
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見れば面白い『屋根裏のラジャー』、予告編はどこまでネタバレすべきなのか

スタジオポノックの新作アニメ映画『屋根裏のラジャー』を見た。「あんまり面白くなさそうだな…」という鑑賞前の印象に比べて、はるかに面白かった。 映画ライター、ヒナ…

CDBと七紙草子
4か月前
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東京芸術劇場で見た『DOJO wip』内の短編演劇、サヘル•ローズ氏演出の無言劇『  』にこめられたもの

東京芸術劇場で、俳優たちが短編演劇をオムニバスのように連ねた企画『DOJO wip』を見てきました。 東京芸術劇場の芸術監督・野田秀樹が立ち上げた東京演劇道場。藤井千帆…

CDBと七紙草子
5か月前
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『舞台俳優殺し音響』の劇場で初舞台を飾った清原果耶の見事な実力の話

11月28日、東京建物ブリリアホールで舞台『ジャンヌ・ダルク』の初日を見た。朝ドラ『おかえりモネ』や『透明なゆりかご』などで知られる清原果耶の初舞台。もともと実力に…

CDBと七紙草子
5か月前
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【緊急注意喚起】X(旧Twitter)のDMが履歴も残さずに双方の端末から消える事故が多発している件

これは既にXで多くの報告がなされていることですが、(DM 消えた などで検索)ビジネス連絡で使っている人には命取りになりかねない深刻な話なので急遽無料公開でノートに…

CDBと七紙草子
6か月前
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『キリエのうた』に見る、主演でもヒロインでもない広瀬すずの可能性

『キリエのうた』の主演はアイナ•ジ•エンドである。新人シンガーに物語を与えるような音楽映画のスタイルというのは映画界に昔からあって、この作品もそのひとつだと思う…

CDBと七紙草子
6か月前
25

SNSで映画を批判することの難しさと、映画『月』に対する批判、そしてそれとは別に映画『TATAMI』のこと

アカウントを見失ってしまって引用できないけど、先週くらいにTwitterで映画宣伝アカウントによる「映画を批判しないで、良い感想だけ書いて」というツイートが話題になっ…

CDBと七紙草子
6か月前
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vimeoで無料公開された広瀬すずの自主制作映画と、普通をめぐる演技

奥山由之監督による、広瀬すずと仲野太賀の短編映画がvimeoで公開された。 自主制作映画、と言っている通り、短いエンドロールにはスポンサー企業の名前はない。映像も脚…

CDBと七紙草子
7か月前
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文春オンラインで記事を書きながら思った『宮崎駿の原点 母と子の物語』を書いた大泉実成氏は今どうしているのか?

文春オンラインで『君たちはどう生きるか』の記事を書きました。 自分なりに思うところを書いた記事ですので上の記事も読んでいただけたら幸いなのですが、このNOTEでは記…

CDBと七紙草子
8か月前
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今年のゴールデンウィークも横浜に屋外映画館シーサイドシネマがやってきた

今年のゴールデンウィークも横浜に屋外映画館シーサイドシネマがやってきた

去年も紹介した、横浜市が後援する映画のゴールデンウィーク屋外上映会、シーサイドシネマがやってきた。

今年から加わった新会場はパシフィコ横浜大ホール。大スクリーンの屋内会場は定員制だが、屋外は設置されたモニタを自由に見られる。牛串屋やケバブ屋のキッチンカーも来ている。

去年の記事はこちらである

これ、涼しい風が吹く中で映画のスクリーンを見るのは本当に映画文化の概念を揺さぶられる体験だったので、

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人生で初めて救急車で運ばれてしまった話

いきなりすまん。本当は西日本旅行や、映画のことを書こうと思っていたのだが、今月下旬の深夜に急激な体調の変化があり救急車を呼ばざるを得なくなってしまったのでそのことを書こうと思う。今は回復しています。

映画公開後の疑問『オッペンハイマーをプロメテウスに例えて本当にいいのか?』

映画公開後の疑問『オッペンハイマーをプロメテウスに例えて本当にいいのか?』

映画『オッペンハイマー』が公開されました。試写の時はさすがに内容に踏み込んだことを書くのは控えたのですが、無事公開もされたことですし、あらためて内容について書きたいと思います。

Prometheus Stole Fire from the Gods and Gave It to Man. For This, He Was Chained to a Rock and Tortured for Et

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試写会で見た『オッペンハイマー』に日本の観客として感じたこと

試写会で見た『オッペンハイマー』に日本の観客として感じたこと

映画『オッペンハイマー』の試写会に行ってきました。日本中の映画関係者が来ているのではないかと思うほどの大劇場満員の試写で、受付だけで大行列でした。
まずはこの映画の配給に手を挙げてくれたビターズ・エンド社にお礼を言いたい。アメリカで映画賞総なめ状態にも関わらずこの映画の公開はなかなか決まらなかった。『正欲』『熱のあとに』など優れた日本映画の配給を支える一方、こうした火中の栗を拾うような作品も配給し

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『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』伊藤健太郎の完全復活と、映画をめぐる論争について思うこと

伊藤健太郎の日本アカデミー賞優秀助演男優賞の受賞は嬉しい驚きだった。もともと僕は『冬薔薇』『静かなるドン』と伊藤健太郎の演技の良さについて書いてきて、去年の文春シネマのベスト10にも『静かなるドン』を入れた。映画を見ればわかるがあれは明らかにDVD媒体向けに作ったコンテンツを、伊藤健太郎の演技があまりにいいので劇場公開展開した映画だと思う。静かなるドンというのは漫画原作で、そんなに真面目にリアルな

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今年の川崎モアーズ有名人慈善絵馬展の記録

今年の川崎モアーズ有名人慈善絵馬展の記録

毎年やってるので、今年も記録しよう

今年の目玉、羽生善治さん

蛙田アメコ先生めあてで見た林家つる子師匠の落語があいみょんの歌のように天才だった話

蛙田アメコ先生めあてで見た林家つる子師匠の落語があいみょんの歌のように天才だった話

推し小説家の蛙田アメコ先生が出演するということで、日本橋で落語を見てきました。といっても蛙田先生が落語をするわけではありません。大学時代の友人、林家つる子氏が真打に昇進する。しかも先輩11人を抜いて、女性落語家として初めて、落語協会で11年ぶりの大抜擢で真打昇進。大天才です。これをお祝いする壮行会でした。会場の日本橋社会教育会館につくと、パンフレット代わりにコピー紙で出演者一覧が渡されました。

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大晦日なので、今年の初詣で絵馬にお願いしたことを書こう

大晦日なので、今年の初詣で絵馬にお願いしたことを書こう

中居くんは、どうやら大丈夫らしい。普通にテレビに出て、ロケにも行っている。
すごく正直なことを言うと、去年の年末から今年の年初にかけて、僕は中居くんの健康状態が気になって仕方がなかった。不思議なことだ。別に僕はそこまで中居くんのファンではなかったはずだから。彼の司会番組もそんなに熱心に見ているわけではなかった。でもなんというか、去年の年末の、彼が復帰を強行しようとして、週刊誌に何かしらの体調不良を

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見れば面白い『屋根裏のラジャー』、予告編はどこまでネタバレすべきなのか

見れば面白い『屋根裏のラジャー』、予告編はどこまでネタバレすべきなのか

スタジオポノックの新作アニメ映画『屋根裏のラジャー』を見た。「あんまり面白くなさそうだな…」という鑑賞前の印象に比べて、はるかに面白かった。

映画ライター、ヒナタカさんの記事に西村プロデューサーの貴重なインタビューがある。読んでみてほしい。

さて『屋根裏のラジャー』、面白いとは書いたが、ヒットしていない。それも少々の興行不振ではない。2016年の長編アニメ『メアリと魔女の花』の初動が32万40

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東京芸術劇場で見た『DOJO wip』内の短編演劇、サヘル•ローズ氏演出の無言劇『  』にこめられたもの

東京芸術劇場で見た『DOJO wip』内の短編演劇、サヘル•ローズ氏演出の無言劇『  』にこめられたもの

東京芸術劇場で、俳優たちが短編演劇をオムニバスのように連ねた企画『DOJO wip』を見てきました。

東京芸術劇場の芸術監督・野田秀樹が立ち上げた東京演劇道場。藤井千帆さん、藤井咲有里さんなど、以前から各所で「この人はすごい」と思ってきた役者さんたちが次々と野田秀樹道場に集まるのを見ていると、やはり才能はいつか発見されるものなのだなと思いました。

今回は、俳優自身が演出を手がけるところが目玉で

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『舞台俳優殺し音響』の劇場で初舞台を飾った清原果耶の見事な実力の話

『舞台俳優殺し音響』の劇場で初舞台を飾った清原果耶の見事な実力の話

11月28日、東京建物ブリリアホールで舞台『ジャンヌ・ダルク』の初日を見た。朝ドラ『おかえりモネ』や『透明なゆりかご』などで知られる清原果耶の初舞台。もともと実力には定評があり(というか、10代から絶賛以外の評価をほぼ聞かないほどの才能である)心配はしていなかったが、初舞台の初日というプレッシャーを感じさせない堂々たる主演だった。
ただ観劇前に、不安要素として感じていたことがひとつあった。上演する

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【緊急注意喚起】X(旧Twitter)のDMが履歴も残さずに双方の端末から消える事故が多発している件

これは既にXで多くの報告がなされていることですが、(DM 消えた などで検索)ビジネス連絡で使っている人には命取りになりかねない深刻な話なので急遽無料公開でノートにまとめます。

本日11月1日の7時台、わたくし映画ライターCDBは原稿の依頼先企業から内容修正のDMを頂き、同じ時間帯にDMで先方に返信しました。

ところが夜になると先方企業からまったく同じDMが届き、「朝にやりとりしたDMの履歴が

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『キリエのうた』に見る、主演でもヒロインでもない広瀬すずの可能性

『キリエのうた』の主演はアイナ•ジ•エンドである。新人シンガーに物語を与えるような音楽映画のスタイルというのは映画界に昔からあって、この作品もそのひとつだと思う。
広瀬すずが演じるのは一条逸子(広澤真緒里)役で、さまざまな色のウィッグを変装するように付け替えながら東京の夜を彷徨う若い女性。観客の目を引きつける役だが、主演でもヒロインでもない。見れば分かるけど、アイナ•ジ•エンドのための映画である。

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SNSで映画を批判することの難しさと、映画『月』に対する批判、そしてそれとは別に映画『TATAMI』のこと

アカウントを見失ってしまって引用できないけど、先週くらいにTwitterで映画宣伝アカウントによる「映画を批判しないで、良い感想だけ書いて」というツイートが話題になっていた。映画を愛するならポジティブな感想だけ書いてください!みたいなやつである。

当然のことながら、このツイートには批判も多くあった。批評するな、と言ってるのも同然だからだ。批評が宣伝になってしまった、という以前の指摘をそのままなぞ

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vimeoで無料公開された広瀬すずの自主制作映画と、普通をめぐる演技

奥山由之監督による、広瀬すずと仲野太賀の短編映画がvimeoで公開された。

自主制作映画、と言っている通り、短いエンドロールにはスポンサー企業の名前はない。映像も脚本も優れたものなので、ある程度の制作費は投じられていると思うが、インディペンデントに作られた短編なのだろう。

映画的にカットやアングルに凝る撮影は抑えめで、演劇のエチュードのようにベンチに座る2人の会話を追う内容になっている。You

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文春オンラインで記事を書きながら思った『宮崎駿の原点 母と子の物語』を書いた大泉実成氏は今どうしているのか?

文春オンラインで記事を書きながら思った『宮崎駿の原点 母と子の物語』を書いた大泉実成氏は今どうしているのか?

文春オンラインで『君たちはどう生きるか』の記事を書きました。

自分なりに思うところを書いた記事ですので上の記事も読んでいただけたら幸いなのですが、このNOTEでは記事の中で引用した大泉実成氏の『宮﨑駿の原点:母と子の物語』について書きたいと思います。

この記事が映画の公開からやや遅めの公開となった理由のひとつには、大泉実成氏がこの映画について記事を書くはずだ、とそれを待っているようなところがあ

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