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for GIRL (「可愛い」とか「ブス」とか醜さとか)

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わたしの顔がとびきり可愛く生まれていたら、きっと書けなかった記事たちです。なんちゃって。
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#コンプレックス

「俺は、本当にブスなお前に書いて欲しいんだ」

「俺は、本当にブスなお前に書いて欲しいんだ」

寿司がクソまずくなった瞬間である。カウンター席で右隣に座る男は、悪びれもなくタイトルの通り胸糞の悪いセリフをわたしに投げつけた。
んん?!この男は、いまわたしになんて言った?もしかして、聞き間違ってしまったのだろうか。社会人になって数年が経つ人間が放つにはどうにもレベルが低く、ドブ臭く底辺で頭が狂ってるような単語の羅列が聞こえたような。
冷や水を浴びた間際のように冷静なわたしの頭の中では、復唱した

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ブスを代表して、全ての男性に告ぐ

ブスを代表して、全ての男性に告ぐ

いじられて笑えるようになったのは、いつからだろうか。「お前、ほんとブスだよな」と言われ、わたしの顔が不特定多数の笑いの的となることに、なんの違和感も覚えなくなった。
飲み会で不定期にやってくるその瞬間は、もう一つのイベントみたいなものになっていて、その場でヒスになって泣き出したりせず、上手に対処できるようになっていた。
聞き分けのいいブス、ちょっと大人なブス、身分をわきまえているブス。

そのどれ

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「ブス」は可能性

「ブス」は可能性

自分の顔が、大嫌いだった。
自分の顔を見るのが、死ぬほど辛かった。
どうしてこんなに醜いんだろう、どうしてこんなにブスなんだろう。鏡越しに自分の顔を見る度に、シクシクと泣いていた時期があった。
思春期真っ只中、周りが初恋に色めくあの頃、わたしは誰にも顔を見られたくなくて、目立ちたくなくて、下を向いて歩いていた。



小学校五年生の時、大好きで大好きで仕方がなかった男の子がいた。まだ恋の仕方

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バカとブスほど金がかかる

バカとブスほど金がかかる

「お金がなくても生きていける」なんて嘘だ。「愛さえあればお金なんて」。あれも大嘘。お金がない人が自分を納得させるために勝手に言いふらした妄言だと思っている。
この世の中、お金がなければ何もできない。お金さえあれば大体のモノは手に入るようにできている、資本主義社会。そこに人の情は関係ない。お金はモノを得るための手段。この社会は、そのような無機質な「モノ」で成り立っている。会社にとっての人間は働くコマ

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