逢見るい

電子書籍、コミック原作を主に活動中。 パパと私、張り裂けた境界線(完結) 私たちは傷口…

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電子書籍、コミック原作を主に活動中。 パパと私、張り裂けた境界線(完結) 私たちは傷口に愛を塗る 連載中。 他、特選小説にて官能小説の執筆も時折。Twitter@aimirurui

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頑張りすぎるのやめたら、めっちゃ生きるの楽になった。1

わたしはとても強いので、弱いひとの気持ちがわからない。 理解しようとは思うのだけれど、完璧に理解することは難しい。 ずっとそう思っていたのですが、眠れない夜にち…

逢見るい
8か月前
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二章・雨の日の憂鬱。

   網戸にしていた窓の向こうから、無機質な室内へと金木犀の香りが風と共に運ばれてくる。なびいたカーテンがパタパタと音をたてて、まるで心地のいい子守唄のようだっ…

逢見るい
2年前
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一章・口づけは頬に。

 美しさは隠せないと、彼女を見ているとそう思う。 「ひさびさーっ」  でもないか、と片手をあげて、改札口を抜けた彼女が小走りに近づいてくる。平日とはいえちょうど帰…

逢見るい
2年前
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頑張りすぎるのやめたら、めっちゃ生きるの楽になった。1

頑張りすぎるのやめたら、めっちゃ生きるの楽になった。1

わたしはとても強いので、弱いひとの気持ちがわからない。
理解しようとは思うのだけれど、完璧に理解することは難しい。

ずっとそう思っていたのですが、眠れない夜にちょっと考えてみて、思ったのですよ。

「いちいち怒っても無駄だから我慢しよう」
「弱音吐いても解決しないから呑み込もう」
「他人に頼るより自分でやったほうが早い」
「自分のことは自力で解決しよう」
「できないのではなくやるのだ、周りに迷惑

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二章・雨の日の憂鬱。

二章・雨の日の憂鬱。

 
 網戸にしていた窓の向こうから、無機質な室内へと金木犀の香りが風と共に運ばれてくる。なびいたカーテンがパタパタと音をたてて、まるで心地のいい子守唄のようだった。
「山口さん、山口忠雄さーん」
 名前を呼ぶと、一列に並んだ待合室のベンチシートから、老人がゆっくりと立ち上がった。
「はいはい、はい」
 右膝に手を添え、まずはお尻を持ち上げると、よいしょっと掛け声をつけて、曲がった腰を伸ばし、一歩ず

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一章・口づけは頬に。

一章・口づけは頬に。

 美しさは隠せないと、彼女を見ているとそう思う。
「ひさびさーっ」
 でもないか、と片手をあげて、改札口を抜けた彼女が小走りに近づいてくる。平日とはいえちょうど帰宅ラッシュの時間帯のせいか、駅前はひとで溢れていた。たった数メートルの間に、ひとり、またひとりと男たちが彼女を振り返ったのだけれど、当の本人はちっとも気づいてなどいない。
 街中で見ると、彼女のスタイルがどれほど抜きんでているかということ

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